ジョンレノンの資料本の良書
久々にビートルズ関連の話題を書きます。
毎年10月から年末にかけて、ジョンレノンに関する本がいくつか出版されるのですが、残念ながら、もう30年も前に亡くなってしまった人なので、新しい情報とか、新鮮な話題はあまりなく、単に著名人がジョンについて語っている文章ばっかりとか、既出のインタビュー記事などあまり面白くないものがほとんどです。今回紹介する本も、「大人のロック」の別冊ということで、あまり期待せずに立ち読みしたら、あまりにもその内容の情報量の密度の濃さに驚きました。ジョンレノンのソロ活動を網羅した本って、今までありそうで、なかったので、ジョンレノンの資料本としてはこの本はベストかもしれません。価格も1,260円と安めなのもいいです。
特に感心したのは、ジョンレノンのテレビ出演とライブ活動が網羅的にまとめられた部分で、特にテレビ出演については、ここ数年ジョンレノンのテレビ出演時のDVDが、いくつかリリースされたこともあって、それらについて、以前に比べるとかなり詳しい内容が記載されているのがよいです。また、僕はジョンのアート活動については、興味はないものの、以外に、アート活動についてまとめられた記事は今までなかったので、僕にとっては新鮮でした。
そして、圧巻は、ジョンレノンのソロ曲全曲について、オリジナル、リミックス、リハーサル、など、様々なテイクを網羅した「公式発表全曲・全バージョン完全ガイド」で、丁度、昨年にリマスター盤が登場して、リミックス盤と紛らわしくなっただけに、こうして整理された情報はありがたいです。
インターネットが普及した時代だけに、ネットでちょっと調べればすむような薄い情報しか載っていない書籍は、今後ますますその存在価値がなくなっていくと思います。現代では、この本のように、膨大な情報が、ネットで調べるよりも、より迅速に検索できて、読みやすくコンパクトにまとまっていることが、書籍としての価値がより高いのではないかと思います。
ということで、この「大人のロック!特別編集 ジョン・レノン 魂のサウンド (日経BPムック)」はジョンレノンの資料本としては、現時点でベストの出来であり、ビートルズファンにとってはマストアイテムではないかと思います。
ついでながら、昨年発売された、ジョンレノンのリマスター盤BOXはジョンレノンのソロ曲のほとんどが網羅されて、輸入盤だと価格も安いので、おすすめです。
さらについでながら、ここ数年に発売されたジョンレノン関連の書籍で僕が気に入ったものも紹介しておきます。
ジョンがヨーコと別居していたときに、一緒にいたメイパンの回想文とスナップ写真で綴られたこの本は、なんといっても、当時のジョンとポールが楽しそうにしている2ショット写真が見れるのが最大の見所です。さらに、メイパン自身もジョンのアシスタントとして仕事をしていた人なので、当時のジョンの活動状況も正確に、詳しく語られているのがよいです。「失われた週末」と言われながらも、実際には結構ジョンが楽しそうに暮らしている様子が伝わってきます。
こちらは、ジョンがFBIに目をつけられていた時期の機密文書(情報公開法に基づき、FBIが所有するジョンレノンの監視資料ファイルの公表を請求して公開させたものとのこと)のコピーと、その日本語訳が綴られている本で、機密文書だけに、公開してはまずい部分は黒塗りにされていたりして、すごく迫力があります。ちょっとマニアックな内容なのかも知れませんが、ジョンについて、著名人がテキトーな知識で綴っている文章よりは、僕はこうした本物の資料の方がずっと価値があると思います。
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