原子力がないと電力が足りないというのも洗脳?
昨日のNHK7時のニュースで、東京都の石原都知事は脱原発で当選した世田谷区区長について、コメントを求められてこう、答えています。
原子力以外のエネルギー供給源、何があるのか、日本で。風車とか太陽光とか、言うのはやさしいが、そんなもので今の日本経済全体を支える電力供給はできっこない(4月25日、NHK夜7時のニュースより)
石原都知事は原発推進派としての態度を明確化していて有名ですが、上記の発言は、ちょっと説得力に欠けると思いました。まあ、石原都知事の真の原発推進の理由は実はもっと別にあると僕は思っているのですが、今回、反原発デモとかで多くの人々が思い腰を上げて立ち上がっていることに対して、ブログやTwitterで、上記の石原都知事と同様の理由のようなロクに物事を考えない浅はかな理由で、批判している人が結構いるので、僕はとても残念に思っています。
「原子力は安全」はウソで「原子力はCO2を出さないから、クリーンエネルギー」なんてのも、大ウソだったので、「もしかしたら原子力がないと電力が足りないというのもウソかもしれないのでは?」という疑いも持ってみるべきではないでしょうか?なので、今日はこれをちょっと考えてみたいと思います。
1.原子力がなくても電力需要がまかなえる
上記のサイトは子供でもわかりやすい文章で書かれていますので、ぜひとも(7)までのページを全部読んでほしいと思います。色々ためになる情報が書かれていますが、上記のサイトを参考に電力需要がまかなえるかの点で要点をまとめると、
・新潟県中越沖地震で東京電力の柏崎刈羽原発が停止したが停電は起きなかった。
・「電気の3分の1は原子力」は他の発電所の発電量を調整しているもの。なので、原発以外の発電所が本気を出せば電力の需要はまかなえる。(東日本大震災では火力発電所等もダメージを受けたため、需要がまかなえない可能性があったため、計画停電を実施した。)
ということで、原子力がなくても電力需要はまかなえることになります。「ひとつのサイトの情報だけでは信憑性に欠ける」と思った人は、その考えは正しいです。ぜひ、自ら色々な情報を調べて、自ら考えてみてください。こうやって、自ら考えて原発推進派の洗脳から解脱することがもっとも重要なことだと思います。
ただ、「そんなこと言ったって、化石燃料はそのうち枯渇するじゃん」と思った人は、正しいです。そこで、
2.ウラン燃料だって枯渇する。
今日本で実用化されている軽水炉ので使われるウラン燃料の量にしたって、たかが知れていて、そのうち枯渇します。もともと、日本の原子力政策は高速増殖炉を使って、使用済み核燃料をリサイクルして、長期間安定した発電を行う核燃料サイクルが考えられていて、エネルギー資源のない日本では、この核燃料サイクルがエネルギー政策の切り札と考えられていて、僕も子供のころは科学雑誌とか読んで、それを信じてました。しかし、高速増殖炉はほぼ失敗(現在停止中の高速増殖炉「もんじゅ」はとんでもないことになっていて、ネットで検索すると、様々な心配材料を見ることができます)していて、そのかわり、行われたプルサーマル方式は非経済的だったり、プルトリウムをつかったMOX燃料が危ないとか、かえって、核廃棄物が増えるとか、当初の原子力政策の目的とはかけはなれたものになっています。
ちなみに、福島第1原発3号機は他の号機とくらべてとんでもない爆発をして、ひどい損傷を受けていますが、それはプルサーマル方式だったからと言われています。
何度見ても、恐ろしい映像です。「原発危ねェ!」と感じるのには十分すぎる映像です。このように、原子力エネルギーは決して明るい未来のあるエネルギーではなく、むしろ、今後、「冷やす、閉じ込める」を長期間(数100年レベルかも?)続けなければならない核廃棄物を今後も増やすことになり、これは後世の人類にとって大迷惑な話だと思います。
こんな頓挫してしまった原子力を推進しなければならない理由を改めて考えてみると、「①おいしい利権にありつきたい」「②核兵器に転用できる」くらいしかないように思うのですがどうでしょうか?「日本核武装論」も僕は反対ですが、ひとつの考え方としてありだと思うので、原発推進する方はこの機会に堂々と、「核兵器もつくれる」ことを理由として主張していただければと思います。
あと、
3.原子力発電はコストが安い?(大ウソ)
これは、燃料調達コストとランニングコストが安いだけで、いざ事故が起こった場合の莫大な保障費用、それから、もとからある、立地地域への還元費用、核廃棄物の処理費用、廃炉にするときの費用を考慮すると膨大なコストがかかることがよくわかったと思います。テレビとかで、他のエネルギーとのコスト比較される際はだまされないように注意が必要です。
4.今後の代替エネルギーは
こんな試算もあります。ただ、「お前は文部科学省は信用できなくても、環境省は信じるのか」と、突っ込まれると、言い返せないので、もっと調べなければと思います。でも今いたるところで、代替エネルギーの研究がなされています。「化石燃料が枯渇する前までには、代替エネルギーは実用化されそう」と考えるのは楽観的すぎるでしょうか?でも、核燃料サイクルに今後費やす費用や人材を、別のエネルギーに向けた方がはるかに建設的だと思います。
原子力発電については僕は今のところ、今使っている燃料を今すぐ止めても、使い切ってから止めても、核廃棄物の量は変わらないから、燃料を使い切った炉から廃炉にしていくべきだと思っています。が、浜岡原発のように立地的に危険な原発のあるので、やっぱりすぐ止めるべきかどうかは、考え中です。
ということで、こうやって書いてみると、我々一般庶民が原子力エネルギーを積極的に推進する理由はないような気がするのですがどうでしょうか?
※僕のブログでは、本来趣味の内容を取り上げることにしているのですが、福島第1原発事故についての政府やマスコミの対応があまりにひどいので、僕のブログでも、微力ながら、自分の知りえた情報を伝える記事をできるだけ書くようにすることにしました。原発関連の記事のみを見る場合は、右にある「カテゴリー」の「原発事故」をクリックすると、記事をまとめて見れるので便利だと思います。
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