小出先生の講演映像 ワイドスクランブルなど
連休中に実家にちょっと戻って、実家でとっている読売新聞を数日さかのぼって、見てみたのですが、放射線の人体への影響を心配する記事はほとんどなく、原発事故は、事故現場以外では収束しているような印象をうけました。なので、人によっては、僕がなんでこんなに原発事故について心配しているのか不思議に思う人も多いんだろうなと思うとともに、やっぱり心配しすぎなんじゃないかという、自分への疑問もちょっと感じてしまいました。
そんな中、昨日5月5日の朝日新聞では、自民党の原発推進派が早くも「原発を守る」活動を開始したと報じていて、同じページで、原発推進派の東電顧問・元参議院議員「加納時男氏」と反核燃料サイクル派の「河野太郎氏」のインタビューが載っていましたが、インタビュー記事を並べてくれていることで、どちらの意見が論理的に正しいことを言っているのか、読み手が考えやすくなっていて、公平性のある記事になっていると思います。今後も原発推進派の老人がどんなとんでもないことを言い出すか、ひきつづきチェックする必要がありそうです。それにしても、僕は、このゴールデンウィーク中は人生でもっとも新聞を読んだ週となりました。普段、ほとんど新聞を読まなかったことをちょっと反省しました。
1.低線量の放射線が危険だと考える理由
「低線量の放射線は実は体にいい」とか、あるいは逆に、東京も汚染されてしまってもう終わりだとか、不安を煽るような人がいたり、いろいろな人が好き勝手なことを言っているようなのですが、僕が、放射線の危険性を理解するのに参考になった、4月29日の小出先生の講演がYouTubeでUPされたので、紹介します。
この映像の4分30秒くらいのところから、小出先生が晩発性障害について、わかりやすく解説しています。また、さらに時間のない人は、12分ごろの部分だけでも見てみてほしいと思います。放射線ガン死の年齢依存性について、説明してくれているのですが、55歳以上の人は若い人にくらべて放射線の影響を受けにくいと言っていることに注目してください。細胞分裂の活発な子供にくらべて、細胞分裂が少ない年寄りが放射線に対して鈍感であるというのは、極めて、わかりやすく、説得力のある説明だと思います。そして、「放射線は安全」と言っている原発推進派の人がほとんど、お年寄りであることにも注目してほしいと思います。つまり、お年寄りに限って言えば、原発推進派と小出先生の放射線の健康への影響についての意見は一致しているのです。つまり、原発を推進するか反対するかの違いは、どちらが自分より子供の健康のことを考えているかの違いではないだとうかと、僕は考えています。
小出先生の講演の全編を見たい人用に全編へのリンクを以下に貼っておきます。
2.5月5日のワイドスクランブル
昨日のワイドスクランブルも民主党・大塚耕平厚生労働副大臣と、自民党・河野太郎氏をゲストに呼んで、文部科学省の20ミリシーベルトの問題と、東電の電気料金の値上げについてを取り上げていました。上記2名の政治家は、将来放射線汚染の問題が顕在化したとき(10~20年後?)に、中心となって政治に取り組む世代の人たちなので、とてもいい人選だと思いました。大塚耕平氏もよくテレビでみますが、説明はきちんとしていて、また、話がヤバイ方向に進むと、すぐ顔に出るので、正直で、信頼できる人だと思っています。河野太郎氏も話の問題がとても深刻な内容だけに、与党攻撃ではなく、実のある話をしてくれました。
この中での注目は、その5での大塚氏の発言で、
「放射線の影響については、科学者の意見が割れているところに難しさがある。意見が分かれる中で、より安全な側の意見を採用すべきだという指摘はよくわかるが、国民のみなさまにご理解いただきたいのは、より安全サイドに立つということは、それによるかなりの色々な不自由を受け入れていただければならないのとセットということだ」
と、言っていることで、なかなか正直な発言だと思います。裏を返せば、「子供の健康を守ることよりも国民の不自由が少ない(経済的混乱を起こさない等)方を選択した」ということなのですが、そうした選択を政府とマスコミで結託して勝手に行っていいものなのかという疑問は残ります。
それにしても、ワイドスクランブルは上記のコーナー以外にドリームモーニング娘。を取り上げたり、ピザーラのCMであいりん(鈴木愛理)も見れるし、いい番組なんですね。今日は、青山繁晴さんが出演して浜岡原発を取り上げていましたが、浜岡原発は存在自体がギャグ(地震震源予想域のど真ん中にある。砂丘で津波を防御しようとしているなど)で、浜岡原発が事故ったら、世界中の笑いものになると僕は思っていましたが、ついさっき、ついに、菅総理が浜岡原発の停止を決断しましたね。すごく、まともで当然の決断だと思いますが、菅総理はやっと、総理大臣らしいことやってくれたと思います。
3.報道ステーションへの問い合わせ
テレビ朝日の報道ステーションに対して、以下の問い合わせをしてみました。
報道ステーションで、「100ミリシーベルト未満では、放射線による健康被害は確認されていない」ことを「100ミリシーベルト未満では、放射線による健康への影響はない」として報道していることについて
質問事項:「100ミリシーベルト未満では、放射線による健康への影響はない」と国民に広く報じることが正しいと考える根拠を教えてください。
質問している理由:報道ステーションでは、何度も(最近では4月20日)学者のコメントとして、「100ミリシーベルト未満では、放射線による健康への影響はない」ことを繰り返して報じていますが、ICRPその他の見解でも、100ミリシーベルト以下の健康被害、特に、子供への健康被害が指摘されています。なので、報道ステーションを見た人によって、無用の子供の被ばくが増えることを危惧しています。食中毒事件について、古館さんは、「行政のモラルが必要」とコメントしていましたが、放射線に関する報道について、古館さんのモラルはどうなんだと問いたくなりました。高視聴率で国民への影響の高い報道番組なので、誠意あるご回答を期待しています。
果たして、回答は来るでしょうか?
4.何を信じどう行動するか
放射能汚染について、今の状況だと、何を信じて、自分はどう行動すべきか悩ましいところなのですが、以下の記事が今後を考える上で参考になりました。
そもそも、日本政府はこれまでも公害病や環境汚染の問題でも、国民の健康より産業優先の選択をしているのだから、国に期待してもしょうがないということですね。
このまま原発に依存し続けるのか。リスクの高い原子炉から順に廃止するのか。一気に全廃を目指すのか。廃止に伴う不便は甘受できるのか。今度こそ国民一人一人が自らの胸に問い、答えを出し、そして行動を起こさねばならない。「お上任せ」がいかに危ういか、私たちはもう十分に学んだはずだ。
まさに、ひとりひとりが自ら考えなければならないということだと思います。そんな中で僕は、やはり、産業よりも、国民(特に子供)の健康を第一に考える人の意見を参考にしていきたいと思います。例えば、小出先生、武田先生、そして、河野氏、大塚氏、原口氏などの10~20年後の日本のことを真剣に考えてくれそうな政治家とか、が信用できそうな人だと思っています。
なお、当面の、放射能の正しい怖がり方として、武田先生の以下の記事が参考になると思います。
こうした記事は、とてもありがたいと思います。この記事を読んで、放射線被害を受ける人がひとりでも減ればいいなと願っています。
※僕のブログでは、本来趣味の内容を取り上げることにしているのですが、福島第1原発事故についての政府やマスコミの対応があまりにひどいこと、また、自分があまりに原発の問題に無関心だったことを恥じているので、僕のブログでも、微力ながら、自分の知りえた情報を伝える記事をできるだけ書くようにすることにしました。原発関連の記事のみを見る場合は、右にある「カテゴリー」の「原発事故」をクリックすると、記事をまとめて見れるので便利だと思います。
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