今後の放射能汚染食品との向き合い方
<シリーズ チェルノブイリ事故 25年>被曝の森はいま3-5
上記は、NHK BSで放送された海外のドキュメンタリーの1シーンなんですが、放射能に汚染された立ち入り禁止区域で実ったさくらんぼを、無造作にむしりとって、食べている映像は、僕にとって、ちょっとした衝撃映像でした。これを食べている放射線生物学者のレオニード・ボグダンさんによれば、「セシウムは種に溜まるので、種さえ吐き出せば大丈夫」とのことです。この地域で、採れる作物の放射能汚染の分析を徹底的に行ったからとれる行動とのことです。こうやって、自ら、食べているのだから、ものすごく説得力があります。
当初は、日本各地に拡散した放射性物質はごく少量だから大丈夫と、安心・安全デマが報道されてきましたが、最近になって、かなり深刻な状況がわかってきました。特に、下水に溜まる汚泥は放射性物質が濃縮されて、かなり高い放射線を出すので、かなりヤバイことになっています。
放射能は、一旦出ると、なかなかなくならないので、今後長い年月対策をしなければなりません。最近ようやく、食品の安全性をかなり厳しく見る行動が広がってきましたが、無用な被ばくを防ぐために、ちょっとでも、セシウムが検出された食品を食べないようにしようと、考えると、やがて何も食べられなくなってしまう危険性があります。そのため、今後は、レオニード・ボグダンさんのように、作物が放射性物質を吸収するメカニズムを科学的に理解して、放射性物質の影響が出にくい部位だけを食べるといった行動も、被ばくを防ぐ行動として考える必要がありそうです。例えば、先日NHKの特集番組で、稲の場合は栄養価の高い胚芽等に放射性物質が吸収される実験結果が放送されました。ということは精米された白米は汚染が少なく、逆を言えば、玄米は危険なため、僕は、今年秋以降は、産地のわからない玄米ごはんは食べない方がいいなと思っています。(あまり言うと風評になるので、よく調べることが必要なのは当然ですが・・・)
そんなわけで、ボクダンさんみたいな研究をやっているサイトがないか探している(というか、ボクダンさんが日本で本を出せば、そうとう売れそうな気がします)のですが、今のところあまり発見できていません。ただ、以下のブログ記事はとても参考になりました。
「放射性物質の内部被爆」シリーズ~体内に摂取する可能性のある放射線物質は?(呼吸・野菜編)~
当初は、ヨウ素、セシウムが葉物作物の葉に直接付着して、基準値以上の放射性物質が検出され、今はお茶以外については、落ち着いてきているものの、土壌汚染により、今後収穫される作物にも基準値以上の放射性物質が検出されることが懸念されます。暫定基準値が高すぎるとか、測定方法が信用できないとか色々問題はありますが、放射能汚染のメカニズムを科学的に考えることは、危険の度合いを知るための大きなヒントになりそうだと考えています。
今、僕が心配しているのは、「XX県産の野菜は危ないから一切食べちゃだめだ」という風潮が広がることで、こういう極端な物言いは原発推進派から「脱原発の人は感情的になってヒステリックになっているだけだ」と攻撃される材料になってしまいます。
また、上記の映像で、ボクダンさんが、実際に汚染された作物を食べて、自己の研究成果を述べていることに、実は僕はものすごく感動しました。テレビに出て、食物の安全性をアピールする学者の人は、必ず自分で食べて証明することをルール化すればいいのにと思いました。そういう意味では、「プルトニウムは飲んでも安全」と言っていた、御用学者の人には、実際にプルトニウムを飲んで証明して欲しいと僕は思っています。
※僕のブログでは、本来趣味の内容を取り上げることにしているのですが、福島第1原発事故についての政府やマスコミの対応があまりにひどいこと、また、自分があまりに原発の問題に無関心だったことを恥じているので、僕のブログでも、微力ながら、自分の知りえた情報を伝える記事をできるだけ書くようにすることにしました。原発関連の記事のみを見る場合は、右にある「カテゴリー」の「原発事故」をクリックすると、記事をまとめて見れるので便利だと思います。
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