放射性廃棄物の危険性について
原子力発電は「トイレのないマンション」と言われ、核燃料のゴミである、放射性廃棄物の処理が問題になっているのはみなさんご存知だと思いますが、この放射性廃棄物がどれだけ危険なものであるかということは、みなさんはどこまでご存知でしょうか?よく知らないという人がいたら、ぜひ、以下のリンク先の記事を読んだり、自分で調べてみてください。そうすれば、今、世界の国民が脱原発を訴えていることが、事故を受けて感情的になっているわけではなく、原発はやはり止めた方がよいと考えるのが、真っ当であるということが理解できると思います。
まずは、資源エネルギー庁のページを紹介します。
ここでは、高レベル放射性廃棄物についてとてもわかりやすく書かれているので、とても理解しやすいと思います。しかし、その危険性についてはあまり踏み込んで書かれていません。そこで、以下のページでは、
ということで、中間貯蔵施設が青森県六ヶ所村ということなのですが、
中間貯蔵施設はまだ計画段階です。今のところは、プールで冷却中の燃料棒の間隔を狭める、発電所の敷地に貯蔵プールを増設するなどして対応しています。まだ再処理が始まっていない六ヶ所村の再処理工場の燃料プールにも運び込まれています。それでも足りなくなってしまうことが心配されています。(使用済み燃料の保管場所がなくなると、原子炉から使用済み燃料を取り出すことができなくなり、発電もできなくなります。「糞詰まり」になりそうなのです。)
六ヶ所村の再処理工場は、溶接に不備が見つかるなどして、計画に遅れが出ています。再処理が始まらないと燃料貯蔵プールの燃料棒は減りません。運転が開始されてもこの工場の処理能力では、発生する使用済み燃料を処理しきれないと考えられています。六ヶ所村の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターの貯蔵容量は、現在1440本分です。1440本分増設することになっていますが、計画通りにガラス固化体が作られると、貯蔵所は足りなくなると考えられます
ということで、使用済み燃料の処理は一向に進まず、さらには、地中300mに建設しようとしている最終処分場も、公募しているものの、手を上げる自治体がまったくないというものすごく困ったことになっています。さらに
高レベル放射性廃棄物は少なくとも、10万年は高い放射線を出し続けるので、安全に保管しなければならないのですが、この地震列島の日本の地層で、そんな安全な場所はないということは常識的にわかります。そして、
高レベル廃棄物の地層処分を批判すると、推進派からは必ず「ではどうすればいいのか」という反問が返ってきます。私は、この答えは日本の公害・環境問題の歴史に学ぶべきだと考えています。日本の企業が公害問題にどう対処してきたかを図にし、これに放射性廃棄物問題を当てはめるとどうなるかを示しました。トイレなきマンションと言われ続けてきた原発だけが、廃棄物問題に目をつぶって推進され続けていいはずがありません。真剣に廃棄物問題を考えれば、原発の廃止しか解決策がないことは明らかです。
ということで、昔の大気汚染とかの公害とは違って、放射線は結局は人類の力ではなくすことはできないので、もうこれ以上、放射性廃棄物を出さないように、原子力発電を止めるというのは、とても真っ当な選択だと思います。大量の放射性廃棄物になんらかのトラブルがあって、大量の放射線が大気中にばらまかれたら、人類滅亡だって起こりえるわけです。
このように、放射性廃棄物については、調べれば調べるほどその危険性がわかって驚かされました。放射性廃棄物が危険だとわかっていながら、原子力発電を推進している人は、頭がおかしいんじゃないかとさえ思います。だから、できるだけ早く原子力発電を止めた方がいいと考え、行動することは、感情に流されているのではなく、正しい考え方であるということがわかっていただけるのではないかと思います。
最後に、先日NHKのBSで放送された、フィンランドが作ろうとしている、地下深い場所にある使用済み核燃料の最終処分場「オンカロ」についてのドキュメンタリー映像を紹介します。
放射性廃棄物はどこへ「地下深く永遠に 核廃棄物10万年の危険」 1/4
放射性廃棄物はどこへ「地下深く永遠に 核廃棄物10万年の危険」 2/4
放射性廃棄物はどこへ「地下深く永遠に 核廃棄物10万年の危険」 3/4
放射性廃棄物はどこへ「地下深く永遠に 核廃棄物10万年の危険」 4/4
2020年ごろより使用を開始して、2100年には、処分場は満杯になり、その後10万年は安全に管理をするというとてつもないスケールの話で、SFチックでとても興味深い優れたドキュメンタリー作品なのですが、放射性廃棄物についてもわかりやすく説明されているので、理解を深めるのにも役立つと思います。
たかだか電気のために、10万年先の人類にまで迷惑をかけ続けるという、とんでもないことを我々は、しているんですね。
※僕のブログでは、本来趣味の内容を取り上げることにしているのですが、福島第1原発事故についての政府やマスコミの対応があまりにひどいこと、また、自分があまりに原発の問題に無関心だったことを恥じているので、僕のブログでも、微力ながら、自分の知りえた情報を伝える記事をできるだけ書くようにすることにしました。原発関連の記事のみを見る場合は、右にある「カテゴリー」の「原発事故」をクリックすると、記事をまとめて見れるので便利だと思います。
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