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2011年7月 8日 (金)

菅直人フルボッコですが・・・

今日も、原発再稼動問題についての、新聞各紙の社説は興味深いものでした。

原発再稼働混乱 首相は電力「危機」を直視せよ(7月8日付・読売社説)

原発再稼動が困難になったことが、よっぽど悔しかったようで、読売新聞は原発推進派の本性を出しまくって、とうとう3日連続で稚拙な社説を載せています。

菅政権の下で原子力発電所の再稼働問題が混迷を深めている。1年以内に全原発が停止し、深刻な電力不足に陥ることも現実味を帯びてきた。憂慮すべき事態だ。
営業運転中の原発は全国で17基あるが、このうち5基が7月と8月に検査で停止する。北陸電力1社分に匹敵する500万キロ・ワットの電力供給が失われる計算だ。
電力制限している東京電力や東北電力の需給は綱渡りとなる。計画停電の可能性もある。
この首相の下では、日本経済は沈んでいくばかりだ。菅政権に一刻も早く終止符を打つ手立てを政界全体で考えるべきである。

読売新聞は、こうした社説を書くならば、原発が停止したら、なぜ、計画停電が起こって、日本経済が沈むのか根拠を示すべきです。根拠が示せなければ、まったく説得力のない、大メジャー新聞としては、とても恥ずかしい記事です。

それに対して、毎日新聞は、

社説:原発耐性試験 欧州以上に徹底せよ(7月8日付・毎日社説)

政府は全国の原発施設に「ストレステスト(耐性試験)」を課すことを決めた。本来、もっと早く実施すべき施策であり、ここに至った経過にも疑問は残るが、各原発の安全性を評価する上で一歩前進だ。

と、ストレステストを歓迎しているものの、さすがに、

 それにしても一連の経過はお粗末だった。海江田万里経産相は、応急措置に基づいて九州電力玄海原発など定検中の原発に「安全宣言」を出した。菅直人首相もこれに同調していたと見られるが、一転してブレーキをかけ、あつれきを生じている。
 テスト自体に意義があっても、こうした一貫性のなさは国民の不信につながる。ましてや、これも「首相の延命策」と見られる始末だ。
 混乱を背景に、経産相は「テストは安心のため」と述べている。しかし、国民は単なる安心を求めているのではない。実質的な安全評価にこそテストを役立ててほしい。

一連の政府のドダバタはお粗末という批判はもっともだと思います。

さらに面白かったのは、朝日新聞で、

経産相辞意―「内閣崩壊」の異常さ(7月8日付・朝日社説)

またひとり、大臣が辞意を口にした。これでは、学級崩壊ならぬ、内閣崩壊である。

昨日の国会で、イジワルな自民党議員の恫喝的なイジメ質疑にたいして、もう泣く寸前の顔で答えた、海江田大臣の様子は、まさに学級崩壊という表現がピッタリで、思わず笑ってしまいました。昨日の国会(参議院、予算委員会)はたまたま家で見ていたのですが、午後には、あまりに海江田大臣がかわいそうだという雰囲気になり、片山さつき議員は、「あまりにかわいそうなので、武士の情けで、質疑に呼ぶのやめました」と言い、公明党の優しい議員さんは、メタンハイドレードなどの新エネルギーの研究状況を海江田大臣に質問するときに、「海江田大臣、元気よくお答えください」といって、海江田大臣も笑顔で、「ありがとうございます(。・∀・。)ノ」と嬉しそうに答えていたのが印象的でした。この公明党の議員さんは、人として、とてもいい人だと思いました。

だが、原発再稼働という喫緊の課題すら、閣内の意思疎通が欠けていた現実の方が驚きだ。
 責任は首相にある。安全宣言の前に海江田氏を押しとどめ、ストレステストを指示していれば、混乱は起こらなかった。
 もちろん宣言のあとでも、改めるのをためらうことはない。それにしても、まず内閣の考え方を整理してほしい。テストが再稼働の条件かどうかもはっきりしないのは、おかしい。
 政策を実現するために、ともに汗をかくチームをつくるのが政治の第一歩だ。首相はそれを軽視しすぎている。今回のテストもその一例といえる。
 せっかく良い方向性を示しても、進め方が下手でチームが壊れれば、政治は動かない。それは政権の終わりを意味する。

まあ、菅総理批判は仕方ないことですが、不思議なことにコレだけ叩かれても、かえって菅総理は元気になっているような感じがします。ここで、「菅直人ケシカラン」と怒るのは、ダンプ松本やブッチャーの反則攻撃に怒るようなもので、もうちょっと、「なぜ」と考えてみる必要があると思います。僕はやはり、官僚や電力会社を欺く、奇襲攻撃だったのではないかと思います。浜岡原発の停止も、海江田大臣の視察から、猛スピードで「浜岡停止」を決めましたが、これも、経済産業省の圧力が生じないうちにやったもので、やっぱり、原発推進派と菅総理との激しい攻防が行われているのではないかと思います。 「浜岡停止」のときは、原発推進派は、「電力が足りないキャンペーン」と、「海水注入問題を発端とした菅おろし」で反撃したわけですが、今度もどんな汚い反撃を仕掛けてくるかわかったものではないので、引き続き注視したいと思います。

ところで、昨日の「モーニングバード」では、こんな注目すべきコーナーが行われました。

電力は本当に足りないのか?を検証

原発電力は足りないのか?を検証vol2

「電力は足りないのはウソなんじゃないか?」「原子力発電がないと電力が足りないという世論操作なのではないか」という疑問に踏み込んでいます。ただ、このコーナーではまだ検証が足りなくて、「発電可能とされているものの、実際は老朽化がひどくてつかえない火力発電所がどのくらいあるのか」を調べなくては、「電力が足りないのはウソ」とまでは言い切れないのではないかと思いました。例えば、浜岡原発が停止したときに、NHKの「クローズアップ現代」で中部電力が、停止中だった武豊火力発電所を動かそうとしていた様子を放送していましたが、ただ動かしただけで、壊れそうな音がして、笑っちゃうほどボロボロの発電所だったものの、発電所長さんが「いざ、というときのために、ここを準備していました」と、ノリノリで楽しそうに、動かしているのが印象的でした。なので、脱原発派の僕でも、この番組だけを根拠に、「やっぱり原発なしでも電力は足りるのだ」と言うことは、さすがに言えませんが、この番組で言っているように、電力会社は、原子力発電以外の発電は実際どのくらいまで使えて、どのくらい足りないのかということを丁寧に国民に説明する必要があると思います。

原発の代替エネルギーの本命はガスタービンコンバインドサイクル発電

「ダッ!ダッ!脱・原発の歌/制服向上委員会」

原子力村 - Wikipedia

原発関連御用学者リスト

原発関連御用学者リスト(医学関係)

※僕のブログでは、本来趣味の内容を取り上げることにしているのですが、福島第1原発事故についての政府やマスコミの対応があまりにひどいこと、また、自分があまりに原発の問題に無関心だったことを恥じているので、僕のブログでも、微力ながら、自分の知りえた情報を伝える記事をできるだけ書くようにすることにしました。原発関連の記事のみを見る場合は、右にある「カテゴリー」の「原発事故」をクリックすると、記事をまとめて見れるので便利だと思います。

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