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2012年2月20日 (月)

天然ガスにもっと注目しよう

きょうは読売新聞と毎日新聞が食品中の放射性物質に関する厚生労働省の新規制値についての社説を書いていましたが、

福島のコメ 作付けは産地の声を尊重して(2月20日付・読売社説)

社説:食と放射能 縦割り行政をやめよ(2月20日付・毎日社説)

この2紙を比べると、毎日新聞の方が新聞らしい社説だと思ったと、こちらは一言で終わりにして、今日は、日経新聞の社説に注目したいと思います。

天然ガスを使いこなす体制つくれ(2月20日付・日経社説)

 省エネとともに太陽光などの自然エネルギーの利用を進め、化石燃料の消費を減らす努力は最優先の課題だ。しかし、原子力発電への依存度が低下していく可能性を考えれば、日本は当面、不足分を化石燃料に頼らざるを得ない。
 化石燃料に頼る間は、燃やしたときに出る二酸化炭素(CO2)が石炭の6割、石油の8割と少ない天然ガスの役割を高めたい。

市場の変化に対応を
 石油を中心に回ってきたエネルギー市場で、天然ガスの存在感は急速に大きくなっている。けん引役は地中の岩盤層に含まれる「シェールガス」と呼ばれる新しい天然ガスだ。60年とされてきた可採年数は、採掘技術の進歩で250年以上に延びるとの予測もある。2015年ごろには米国の輸出も始まる見通しだ。
 9割近くを中東地域から輸入する原油に比べ、天然ガスは調達先も分散でき、エネルギーの安定確保にもつながる。
 政府のエネルギー・環境会議は、天然ガス火力の発電コストは1キロワット時当たり10.7円と試算し、原子力や石炭とともに割安なエネルギーだとした。経済性の観点から考えても市場の変化に合わせ、天然ガスの利用を広げることは現実的な選択といえる。石油と石炭の消費を一段と削減すれば、化石燃料全体の輸入額は抑えられる。
 課題は少なくない。天然ガスを燃料に使う火力発電で日本は世界で最も先進的な技術をもち、すでに発電量の約3割を賄っている。技術に磨きをかけ、ガスをより高温で燃やすなどの工夫をして効率をさらに高めたい。
 東日本大震災以降、火力発電向けに日本が追加調達した天然ガスの半分はカタール産だった。調達先を分散し、輸入価格を下げる対策は今後も重要だ。
 オーストラリア沖で日本の大型ガス田の自主開発計画が始まった。商社などは北米でシェールガスを液化天然ガス(LNG)に加工して日本に輸入する準備も進める。輸送費の軽減が見込める超大型船を活用できるように、港湾やLNG基地の整備も必要になる。
 政府と電力業界は、調達費を下げるために天然ガスを複数の電力・ガス会社が共同で買い付ける構想を検討している。だが、政府主導での共同調達の実現性と、価格引き下げ効果には疑問の声もある。経済性に注意しながら日本の権益を増やしたり、外交や支援活動を通じて資源国との関係を強化したりする対応は欠かせない。
 シェールガスの採掘で浮上している環境汚染問題への対応にも、日本企業の技術力は生かせる。
 エネルギー戦略の見直し議論は、電力を何で賄うかだけに関心が集まっている。だが、日本のエネルギー消費は、産業用燃料や自動車用燃料などが6割を占める。電力以外でも石油やガソリンなどの化石燃料を天然ガスに転換していく体制が求められる。
 工場やオフィスなどに電気と熱を同時に供給する熱電併給(コージェネレーション)の普及を急ぎたい。これまで捨てていたボイラーなどの廃熱を空調や給湯などにも使う技術だ。オフィス街のまとまった地域で導入すれば、大幅な省エネが期待できる。

備蓄制度の見直しも
 天然ガスを燃やさず発電するため、温暖化ガスがほとんど出ない燃料電池も有望だ。ガス業界が「エネファーム」の統一ブランドで販売し、太陽光発電などと並び分散型発電の代表選手とされる。
 日本は政府と石油関連企業を合わせ200日分の石油備蓄を持つ。一方、天然ガスには備蓄制度がなく、電力とガス会社の在庫が頼りだ。平均的な在庫は消費量の3週間分ほどにすぎない。
 天然ガスの役割が高まれば、供給が止まるリスクに備える必要がでてくる。逆に石油備蓄は縮小が可能になるだろう。LNGタンクの増強に加えて、枯渇したガス田をタンク代わりに使うなど貯蔵にかかる費用を下げる方法も探ってほしい。
 非常時に備蓄を機能させ、地域間で融通させるためにガスパイプラインの整備も課題になる。
 欧米では電力とガス事業に区別はなく、双方を手掛ける企業が多い。政府は電力市場の改革にとどまらず、電力事業とガス事業を隔てる法制度を見直し、市場競争を通じて企業や生活者にかかる負担の軽減につなげてもらいたい。

原発の代替エネルギーをどうするかと真面目に考えると、当面は天然ガスに依存するしかないということになるのですが、天然ガスについて、いろいろ調べていると、かなり有望で、また、今後さらなるコストダウンも可能なのではないかと考えられます。ところが、報道では、「原発が停止して燃料費が高騰した」とまでしか報道してくれなくって、燃料費の高騰はもう少しなんとかならないのかとか、突っ込んだ内容の報道はあまりしてくれません。また、天然ガスについても、コンバインドサイクルとか、メタンハイドレードの話題くらいで、それ以上の話題はあまり取り上げてくれません。なので、ネットでのエネルギーの議論を見ていても、まだまだ天然ガスについてよく知られていないなあと感じます。また、原発推進派は原発がないと燃料費がものすごく高くなると言いたいために、わざと天然ガスについての話題を避けているようなフシを感じます。

そんな中、日経新聞が社説で天然ガスについて、わかりやすく取り上げてくれたのは、すごく意義深いことだと思います。多分、日経新聞は、もう原発再稼働は現実的に難しいと判断して、それならば、戦略的に天然ガスを有効に使っていこうという提案をしているのだと思います。

ネットで天然ガスのことを調べてみると、シェールガス革命で劇的に天然ガスの値段が下がったアメリカは3ドル程度で天然ガスを調達できているのに対し、日本は16ドルとかなり割高な値段で天然ガスを購入しているという記事が容易に見つかります。まあ、日本は大陸と違ってパイプラインで天然ガスを供給できないとか、燃料不足であることを見透かされているため、割高で売りつけられているとかの事情はあるものの、日経の社説にもあるように、まだまだコストダウンの方策は考えられそうです。また、地盤沈下のおそれから、採掘を規制している南関東ガス田を、可能な範囲で使っていくという選択肢もあると思います。

なので、「原発が止まれば燃料費が高騰する」という一言に騙されないためにも、皆で天然ガスについての現状の知識を深めていくべきだと思います。日経の社説はそのためのガイドとしてとてもわかりやすい記事になっているので、この記事をきっかけに、気になるワードでググってみると、天然ガスについて詳しいページが容易に探せると思います。

電気料金の値上げが話題になっていますが、電力会社の経営努力をしても、一時的には値上げは避けられないかもしれません。でも、天然ガス発電の効率を高めたり、調達先を複数確保することで、恒久的な値上げは避けられるの可能性は十分あると思います。そのあたりの今後の見通しを示した上での値上げのお願いであれば、国民の理解は十分得られるではないかと、僕は思います。

絶対原子力戦隊スイシンジャー

国と大手マスコミによる悪質な安全デマ

ダッ!ダッ!脱・原発の歌/制服向上委員会【PV】

原発の代替エネルギーの本命はガスタービンコンバインドサイクル発電

「ダッ!ダッ!脱・原発の歌/制服向上委員会」(初披露時の映像)

原子力村 - Wikipedia

原発関連御用学者リスト

原発関連御用学者リスト(医学関係)

※僕のブログでは、本来趣味の内容を取り上げることにしているのですが、福島第1原発事故についての政府やマスコミの対応があまりにひどいこと、また、自分があまりに原発の問題に無関心だったことを恥じているので、僕のブログでも、微力ながら、自分の知りえた情報を伝える記事をできるだけ書くようにすることにしました。原発関連の記事のみを見る場合は、右にある「カテゴリー」の「原発事故」をクリックすると、記事をまとめて見れるので便利だと思います。

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