悪魔な原発推進派と、まともな原発容認派
原発関連の記事を書くと、僕のブログのアクセス数が極端に減ってしまうのですが、悪魔な読売新聞が全く懲りる気配がないので、しぶとく批判をつづけようと思います。
大飯原発の再稼働について、かなり政局的な様相になってきて、どうやら、5月5日の泊原発の停止前の再稼働は難しい状況になってきました。一時的な原発稼働ゼロ状態を迎えて、原発推進派が今後どんな行動をとるのか、まだまだ予断を許さない状況が続くと思われます。そんな中、またまだ、読売新聞がひどい社説を書いています。
原発再稼働問題 冷静で現実的な議論が重要だ(4月18日付・読売社説)
関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働論議が迷走気味である。
国民生活の根幹にかかわる電力をいかに安定供給するか。現実的な対策を冷静に見極めてもらいたい。
野田首相らの関係閣僚会合は、原発の安全性に関する新たな判断基準をまとめ、それに基づいて大飯原発の安全性を確認した。
14日には枝野経済産業相が福井県を訪れ、西川一誠知事らに再稼働への協力を求めた。再稼働に向けた妥当な対応と言えよう。
福井県に隣接する京都府、滋賀県の両知事は「見切り発車だ」と批判している。17日には電力の需給予測を検証する第三者機関の設置など、政府に対する7項目の提言を共同で発表した。
約10日間に計6回の閣僚会合で安全性を確認したのは拙速だ、との思いが強いようだ。
だが政府は緊急安全対策、ストレステスト(耐性検査)、30項目の安全対策など、多くの手順を踏んできた。こうした経緯を、政府は丁寧に説明し、理解を求める必要がある。
関電の大株主である大阪市の橋下徹市長の度重なる再稼働反対発言も、波紋を広げている。
橋下氏は、政府の再稼働方針の決定過程を批判して「民主党政権を倒すしかない」と述べ、民主党の輿石幹事長は「受けて立つ」と応じた。電力危機が迫る中で、いたずらに政治的な対立を深めるのは避けるべきだろう。 橋下氏は「計画停電もあり得ると腹を決めれば、電力供給体制を変えられる」とまで発言した。
これに対し、パナソニックの松下正幸副会長が、「計画停電なんてとんでもない。軽々しく言うべきではない」とたしなめたのは、もっともである。
原発を再稼働できないと、関電管内で今夏、最大約20%の電力不足が見込まれる。地域経済に大きな打撃となる。計画停電となれば生産計画も立たずに企業が逃げ出し、空洞化が加速しよう。
橋下氏は電力危機の影響を、軽視してはならない。
枝野氏の発言の「ぶれ」も、混乱に拍車をかけた。枝野氏は「再稼働」と「脱原発」のどちらに軸足を置いているのか、真意がわかりにくい。
枝野氏は17日の記者会見で「ぶれているつもりはないが、わかりやすく説明できていない部分があった」などと陳謝した。
枝野氏は再稼働の担当閣僚として責任を全うするべきだ。
京都府、滋賀県の知事も橋下市長も極めて真っ当な意見を述べているのに、冷静でなく、現実的でないとはひどい言いがかりです。また、電力会社の出している電力不足のデータなど、信じられないから第3者の検証が必要だというのが大勢の意見なのに、読売新聞は臆面もなく、約20%不足と、電力会社がもっと悪いケースとしているデータをそのまま鵜呑みにして、社説を書いています。情報をしっかり検証することなく、自分の都合のいい解釈で意見を書くなど、ジャーナリズム失格です。こんな新聞が、全国の朝刊紙として存在していること自体、日本にとってとても恥ずかしいことだと思います。
今回は、原発再稼働を容認する立場の日経新聞の社説を紹介します。同じ原発賛成でも、読売・産経と比べると遥かにまともです。
政府は夏の電力需給見通しを早急に示せ(4月17日付・日経社説)
今年の夏は果たしてどれだけ電力が足りず、企業や家庭はどのくらい節電をする必要があるのか。政府は夏場の電力需給見通しを早急に示さなければならない。
原発の再稼働は安全確保のため手順を踏む必要があり、この先の電力供給力を見極めにくいのは確かだ。しかし需要と供給の見通しをはっきりさせなければ、企業も家庭もこの夏の節電を具体的に考えることができない。需給見通しと併せ政府は電力需要の抑制策も打ち出すべきだ。
政府は関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働を妥当と判断したが、この結論に至るまでの動きは分かりにくかった。枝野幸男経済産業相は4月初め、再稼働に「現時点では反対」と述べた。翌日に修正したものの、政府は電力供給力の確保にどこまで本気なのか、不信感を招いた。
「原発ゼロ」の夏になれば、運転中の原発があった昨夏以上の電力不足になる恐れがある。政府は大飯原発の耐性調査1次評価を受けて判断基準をつくり、関電に防波堤のかさ上げなども約束させた。安全確保で当面打てる手立ては尽くしたといえる。再稼働を「妥当」とした根拠を自治体に丁寧に説明し、理解を得るよう全力をあげるべきだ。
同時に重要なのが今夏の電力需給見通しを精査し、一刻も早く開示することだ。関電管内は大飯原発が再稼働しても供給不足になる恐れがある。東京電力管内も昨夏は動いていた柏崎刈羽原発が止まっており、需給への不安がある。
揚水発電などで供給力を増やしても需給は逼迫しそうなのか、明らかにすることが夏場対策の第一歩だ。需給見通しがあいまいなままでは、いたずらに企業や家庭を不安にさせるだけだ。企業は生産計画を立てにくくなり、海外への生産移転が加速しかねない。
需給見通しが分かれば、どれだけ自家発電を導入したり、低消費電力の照明へ切り替えたりすればいいかなど、具体策が考えやすくなる。電力需要のピークを抑えるため政府は、昼から夕刻の電気料金を高めにし、それ以外は安くする時間帯別料金制度などを早くつくるよう電力業界に促すべきだ。
昨夏、自動車業界は土日に工場を操業して変則勤務になり、家族と過ごす時間が減った従業員も多かった。無理を強いる節電は極力抑えたい。そのためにも電力需給見通しを明確に示す必要がある。
「政府は安全確保で当面打てる手立ては尽くしたといえる。」と言う意見には、ツッコみたくなりますが、日経新聞としては、今出ている情報だけでは、原発がないと本当に電力不足になるのか、不明確なので、読売・産経のように、何が何でも原発を動かせとは言えないということだと思います。このように、同じ原発賛成派でも、読売・産経よりもよっぽどまともな考え方だと思います。
原発の代替エネルギーの本命はガスタービンコンバインドサイクル発電
「ダッ!ダッ!脱・原発の歌/制服向上委員会」(初披露時の映像)
※僕のブログでは、本来趣味の内容を取り上げることにしているのですが、福島第1原発事故についての政府やマスコミの対応があまりにひどいこと、また、自分があまりに原発の問題に無関心だったことを恥じているので、僕のブログでも、微力ながら、自分の知りえた情報を伝える記事をできるだけ書くようにすることにしました。原発関連の記事のみを見る場合は、右にある「カテゴリー」の「原発事故」をクリックすると、記事をまとめて見れるので便利だと思います。
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