「糖質制限が危険」という報道について
新聞報道で、「糖質制限が危険」というような内容が書かれていて、一部で話題になっているようです。まあ、内容的には、たいしたことないのですが、僕のブログも、糖質制限を推奨する立場の記事を書いているので、一応コメントしておこうと思います。
1月27日に朝日新聞に以下の記事が掲載されました。
【桜井林太郎】ご飯やパンなどの糖質を控える「糖質制限食(ダイエット)」を5年以上続けると、死亡率が高くなるかもしれないとする解析結果を、国立国際医療研究センター病院糖尿病・代謝・内分泌科の能登洋医長らが26日、米科学誌プロスワンで発表した。死亡率が高まる理由はよく分かっていない。
糖質制限食は「低炭水化物ダイエット」などとも呼ばれ、短期的には減量や血糖値の改善につながるという報告が出ているが、長く続けても安全かははっきりしていない。能登さんらは昨年9月12日までに発表された糖質制限食に関する492の医学論文から動物実験などを除き、人間での経過を5年以上追跡して死亡率などを調べた海外9論文を分析した。
対象は、とくに病気がない地域住民や医療スタッフら計約27万人。摂取した総カロリーに占める糖質の割合に応じて10のグループに分けた。
続いて、1月28日は、悪魔の読売新聞がこれに続きました
ご飯やパンなどの炭水化物の摂取が、長期にわたって少ない人は、多い人よりも死亡率が高まる可能性があるとする調査結果を、厚生労働省の研究班がまとめ、科学誌プロスワンに発表した。
炭水化物の摂取を極力控えるダイエット法に一石を投じる成果として注目される。
国立国際医療研究センターの能登洋・糖尿病代謝内分泌科医長らが、米国と欧州で、70代~30代の男女20万人以上を26~5年にわたり追跡した住民健康調査などのデータを解析した。その結果、総摂取カロリーに炭水化物が占める割合が40%以下と、低い人の死亡率は、炭水化物の摂取割合が高い人(同60%以上)の1・3倍だった。
炭水化物を抑えた食事は、短期的には血糖値が下がり、コレステロールの値が改善するなど、心疾患のリスクを下げるとの報告がある。ところが、今回の解析では、長期間の低炭水化物食が、心疾患のリスクを下げる傾向は見られなかった。能登医長は「低炭水化物食は短期的には減量などに効果があっても、長年続けることには慎重になった方が良い」と指摘する。
こうして、両者を比較してみると、まだ朝日新聞の方が、慎重で誠実(記者名も記載しているし)だということがよくわかります。朝日新聞の書いているように、「糖質制限を5年以上続けると、死亡率が高まるかもしれない」という、レベルの不確実な研究発表なのに、悪の組織の読売新聞は、期間を長期、短期とわざとぼかして、世論を誘導する気満マンなのが伺えます。そして、「炭水化物の摂取を極力控えるダイエット法に一石を投じる成果として注目される。」と、断定的かつとっても嬉しそうな文体は、原発推進の社説でおなじみのものです。「また、読売か・・・」と呆れてしまいます。何度も書いていますが、このように読売新聞は、自分の都合のよいように、物事ネジ曲げて報道する、青少年の健全な育成に有害な新聞なので、みなさん、読売新聞の書いていることは、信用しないようにしましょう。
ただ、朝日新聞の書いているように、「糖質制限を長く続けても安全かははっきりしていない。」ということは、本当で、現時点では、糖質制限を続けて問題ないと証明されている期間は2年間とされています。もちろん、それ以上続けて健康な人は、いるものの、サンプル数が現時点で少なすぎるんだそうです。この「はっきりしていない」ということが、「放射線の低線量被爆の人体への影響ははっきりしていない」こととよく似ていて、糖質制限の世界でも、推進派と否定派が不毛な対立をしていて、ネットで検索していると、虚しい誹謗中傷合戦のような論争をけっこう見かけます。
糖質制限の否定派の代表的な団体が、日本糖尿病学会で、どうも、この学会が以前より「糖尿病患者でも、炭水化物を総摂取カロリーの40%以上摂取するのが望ましい」としている主張をひるがえすの嫌で、意地になっているようで、よく「炭水化物を総摂取カロリーの40%以下にするのは、よくない」ということを言っていて、そのキャンペーンを読売新聞がよく記事にしていて、糖質制限推進派のヒンシュクを買っているという状況があるようです。ホント、読売新聞はしょうもないなあと思います。
炭水化物に多く含まれる糖質は、とっても太りやすいということは、今回僕もダイエットしていてよくわかりました。炭水化物を普通にとっているつもりでも、メタボな領域まで、体に脂肪を蓄えてしまったら、それは、炭水化物の摂り過ぎだと思います。多分、年齢を重ねるに従って、運動量が減ることも大きく関係すると思います。糖質制限を5年以上続けると、死亡率が高まるかもしれないリスク」と「肥満のリスク」を考えると、肥満の方が遥かに大きなリスクだと思うのですが、どうでしょうか?それに、健康な人があえて、5年間も厳しい糖質制限を続けるのも、そんな人は沢山はいないんじゃないかと思います。僕も、ダイエットして、肥満要注意な領域を脱出したので、今は、糖質の総量は意識しつつも、結構好きなものを食べています。
ほどほどに、取り組んでいれば、糖質制限は、別に危険ではなく、かつ、ものすごく効果的にダイエットできるので、賢く実行すればいいんだと思います。なのに、こうして、ムキになって、糖質制限を否定する人たちには、なんらかの意図があるとしか思えないのですが、どうでしょうか?
« 10月14日の写真 糸家かれんちゃん その14 | トップページ | 9月2日の写真 佐々木みゆうちゃん その6 »
「ダイエット」カテゴリの記事
- ローソンより低糖質 坦々麺登場(2014.12.10)
- 来年は糖質制限の革命的な年になるか?(2013.12.23)
- モスの菜摘で糖質制限(2013.07.04)
- 糖質制限 太りにくい照り焼きのタレ(2013.06.14)
- 糖質制限 太りにくいピザのようなもの 失敗編(2013.02.12)
« 10月14日の写真 糸家かれんちゃん その14 | トップページ | 9月2日の写真 佐々木みゆうちゃん その6 »
コメント