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2013年8月 4日 (日)

輸入メタルマザー検証 LED ZEPPELIN その1

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主にワーナーパイオニアが出していた、輸入メタルマザーを使った、洋楽ロックの日本盤レコードについて、レコード100円市の記事等で何度か書いてきましたが、色々聴いてみて、やはり、輸入メタルマザーを使った日本盤のレコードは音がいいことがわかってきました。特に、ローリングストーンズやジョージハリスンの日本盤はかなり音がいいことがわかってきました。しかしながら、ネットで検索しても、輸入メタルマザーを使用した洋楽ロックの日本盤についての情報は、ほとんどないので、ここはひとつ、僕のブログで、輸入メタルマザーを使った洋楽ロックの日本盤についての記事を気合入れて、書いてみようと思います。今回は、僕が輸入メタルマザーについて、関心を持ったきっかけになったLED ZEPPELINの名盤「プレゼンス」について取り上げてみようと思います。

輸入メタルマザーについて、簡単に説明しておきます。レコードが出来るまでの工程をここの記事で、以前紹介しましたが、ラッカー盤から作ったメタルマスターから、複数のメタルマザーが作られるわけで、このメタルマザーを原産国から輸入して、これから、スタンパーを作って、レコードを制作したのが、輸入メタルマザーを使ったレコードであって、マスターテープのコピーを輸入して、カッティングするよりかは、音質的に有利なのは、こうした工程からもよくわかると思います。ビートルズマニアの中には、UKのメタルマザーを使用したオランダ盤の音が、UK盤よりもいいという人がいたりします。僕も、「ビートルズフォーセール」のUKメタルマザーを使用した、フィリピン盤を買ったことがあるのですが、ものすごく音がよくて驚いたりしたことがありました。日本では、クラシックのレコードで、デッカレコードの輸入メタルマスターを使ったレコードが音がいいという評判を見たことがありますが、ロックのレコードについては、輸入メタルマザーを使用したレコードの音質について、語られることはあまりないようです。

ワーナーパイオニアの洋楽のレコードでは、輸入メタルマザーを使用したレコードが結構ありそうなのですが、それがわかるような情報を掲載しているレコードはあまり多くないようです。その中で、今回紹介するLED ZEPPELINの「プレゼンス」については、帯に輸入メタルマザーが使用されていることが謳われていました。

2013080302

「全世界同音質を保証する輸入メタルマザーによるプレス実現」という凄そうな、謳い文句が掲載されていましたが、これ以上の情報は特になかったので、当時のリスナーにはこのことの意味があまり伝わらなかったのではないかと思います。僕は、「プレゼンス」の日本盤を上記の写真のように3枚所有しています。上記2枚は、ディスクユニオンの中野店でそれぞれ、500円、300円で売られていて、当初検盤して盤質のいい方を買おうと思ったものの、どっちも盤質がよかったので、この値段だったらと思って両方買ってしまいました。そして、そのあと、レコード100円市で写真下のレコードを入手したので、現在3枚所有しています。どれも、キズのない、素晴らしいコンディションの盤でした。

2013080303

このレコードのレーベルについては、特筆すべきことはないのですが、レーベルの外の部分の、ランオフ(送り溝)部分には、通常の日本盤にはない情報が刻まれているので、これを見るのも、輸入メタルマザーのレコードを見る楽しみだったりします。

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ちょっと見づらいのですが、このレコードのA面には「WITH HELP FROM TOM」という謎のメッセージが記入されています。これは、米国のカッティングエンジニアが刻んだものと思われます。TOMって誰で、どんな手伝いをしたのか、とても気になるのですが、このメッセージについての情報はネットにほとんどないので、不明です。

2013080305

こちらも、見づらいですが、右上のワーナーパイオニアの通常の日本盤に刻まれている、レコード番号の情報の左側に、手書きによる、マトリックス番号のようなものが刻まれています。こうした、通常の日本盤にない情報があることが、輸入メタルマザーを使用したレコードを判別するポイントになります。

今回、この原盤のマトリックス番号から、反時計まわりに、刻印されている情報をまとめてみました。

A面
①ST-SS-763559-F(手書き刻印)
②P-10160N1
③WITH HELP FROM TOM(手書き刻印)
④C-4(写真中央) C-4(写真左) X-8(写真右)
⑤PR (手書き刻印)
⑥2M-A-8(写真中央) 3M-A-10(写真中央) M-A-5(写真中央)2
⑦ATLANTIC STUDIOS(手書き刻印)
⑧3
⑨JISマーク

B面
①ST-SS-763559-F(手書き刻印)
②P-10160N2
③AT(手書き刻印)
④PR(手書き刻印)
⑤2M-A-12(写真中央) M-A-20(写真中央) M-A-53(写真中央)
⑥ATLANTIC STUDIOS(手書き刻印)
⑦3
⑧JISマーク

この情報を分析すると、元のメタルマスターに刻まれていた情報が、A面①③⑤⑦B面①③④⑥のようです。ここの”PR”については、諸説あるのですが、米国で、プロモ盤などを作っているPresswell Recordsのことである説が有力のようです。”AT”については謎です。

A面②⑧⑨B面②⑦⑧は輸入メタルマザーに日本で付加した情報のようです。A面④の情報は謎なのですが、A面⑥B面⑤の情報は、スタンパー固有の情報のようです。つまり、写真下、左、右、の順が、古い順のようです。結局、後から100円で買ったレコードがもっとも早くプレスされたレコードのようでした。メタルマザーは使っていくうちに劣化していくといわれているので、なるべく早めにプレスされたレコードの方が音がいいといわれているのですが、この3枚を僕が聴き比べたところ、ほとんど差は感じられませんでした。ワーナーパイオニアの品質管理が優れているということなのかもしれませんが、高級なシステムで比較すると、差が出るかもしれません。

ここのサイトに、プレゼンスの米国盤の情報が載っているのですが、全く同じ、マトリックス番号と、メッセージが刻印されていることが記載されています。ということは、日本盤と同じ、メタルマスターから作成したメタルマザーから作られた米国盤が存在することがわかります。なので、帯にある「世界同音質を保証」という文言は正しいことになります。なので、米国盤と日本盤は原盤は全く同一なので、あとはプレスの品質によって音質の優劣が決まるわけで、こうなると、日本盤はかなり音質的に有利なのではないかと思います。

あとは、英国盤と比べてどうかということが気になるのですが、LED ZEPPELINの英国盤は高騰する傾向にあるので、なかなか気軽に入手することができません。また、最初期版のB面は溝に問題がありかなりの確率で音飛びすることが確認されているようです。英国は、独自カッティングのようで、音飛びの危険まで覚悟した、ものすごいカッティングがされている可能性も否定できないのですが、日本盤と英国盤で、実際に音質差があるのかなかなか情報を見つけることができません。ただ、日本盤を聞く限り、かなりいい音なので、これ以上のものがあるとが、想像しづらいので、日本盤と英国盤の差はあまりないように思うのですが、どうでしょうか?

ということで、輸入メタルマザーを使用したレコード検証第一弾として、LED ZEPPELINのプレゼンスを取り上げてみました。今回は各国盤の音質比較はできませんでしたが、LED ZEPPELINはあと、「狂熱のライブ」が輸入メタルマザーを使用していて、こちらについては、僕は日米英盤を持っているので、音質比較ができるのではと思ってます。ただ、今のところ明確な音質差を見いだせないでいたりします。

こんな感じで、輸入メタルマザーを使用した日本盤レコードは研究する価値が十分あるものだと思います。そして、現在、日本盤のレコードの中古市場価格は大暴落していて、新品同様のレコードが100円で買えることもよくあります。なので、コンディションの悪い英国オリジナル盤よりも、輸入メタルマザーを使った日本盤で盤質がいいものを聴いた方が音がいいということもありえると思います。なので、皆が注目していない今のうちに、輸入メタルマザーを使用したレコードについて、把握することは、アナログレコードファンにとって、有意義なことだと思います。

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コメント

はじめまして。
プレゼンスは英盤、米盤とかなり集めましたが国内盤は中々食指が動かず後回しにしておりました。今は米プロモ盤に落ち着いていますが、こちらを読まさせていただいたところ手持ちの盤ともマトリクスがほとんど一緒だと判りました。

手持ちの米プロモ盤は
Side1:ST-SS-763559-E
Side2:ST-SS-763560-G
となっております。
すでに手放したのですが、もう一枚持っていた米プロモ盤は両面とも末尾-Gでした。
マトA〜DとH以降は実際見たことがなく、ほとんどの米盤は末尾E〜Gです。

また英盤ですが、マトリクスA1、B1とB2までですと恐らく英国内カッティングかと思われますが、A2のマトリクスには傍らにATLANTIC STUDIOSの手彫りがあるので、米カッティングの可能性が高くなるようです。
英、米盤の違いとしては若干英盤は低域寄りなサウンドに対し、米盤は上までスカッと伸びたハイファイな印象です。

国内盤がとても気になり出しました。
値段も英、米盤と比較して理不尽なほど手頃ですし、近々入手して聴いてみたいと思います。
とても興味深い記事、ありがとうございます。

とくぜんさん、はじめまして。

情報ありがとうございます。
LED ZEPPELINのオリジナル盤は高くてなかなか手が出せないので、
こうした、所有者様からの情報はとっても嬉しいです。

輸入メタルマザーを使用した日本盤はまだまだありそうなので、今後、かなりゆっくり目のペースに
なりますが、他の盤についても、少しずつ記事を掲載しようと思っています。

書き込みありがとうございました。
今後とも、よろしくお願いします。

よたよたさん

お返事ありがとうございます。
確かZEPPELINですと次作の永遠の詩の2枚組サントラも赤い帯に「輸入メタルマザー使用」と書いてあったと思います。

また80年代のアルバムになりますが、AEROSMITHのPermanent Vacationや、GUNS 'N' ROSESのAppetite For Destructionなんかもディスクユニオンで国内盤を検盤した際、米盤の手書きのマトリクス表記と日本特有のマトリクス刻印が併記されていた記憶があります。

とくぜんさん、こんにちわ。

またまた、コメントありがとうございます。
早速、「永遠の詩」についての記事を今日UPしました。僕の持っているのは、黄色い帯なので、レイトプレスのよう
なのですが、それでも、迫力のある音が楽しめました。

紹介いただいた、エアロやガンズンのレコードが、輸入メタルマザー仕様だということは、知りませんでした。
これらの日本盤は、CD移行が進んでいた時期の盤だけあって、なかなか中古屋で見かけないのですが、
どちらも、好きなアルバムなので、見つけたら、ぜひともGETしたいと思いました。

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