読売のお約束 社説
今日は、久々に、読売新聞がまともなことを書いているのかなと思ったら、最後の一文で、すべてを台無しにするような、お約束が書いてあって、笑ってしまいました。この一文のおかげで、日本の大新聞の社説とは思えない、駄文になっているので、晒してみます。
中電の越境販売 「地域独占」の壁はなお厚い(8月14日付・読売社説)
電力会社の強固な地域独占に風穴を開ける一歩だが、壁はなお厚い。
中部電力が三菱商事の電力小売子会社「ダイヤモンドパワー」を買収して、東京電力管内で電力販売に乗り出す。
さらに中部電は、三菱商事などと静岡県に石炭火力発電所も新設し、2016年から東電管内に電力供給を開始する計画だ。
工場やオフィスなど大口向けの電力販売は、00年から段階的に自由化された。それでも、大手電力による「越境販売」の実績は、九州電力が中国電力管内で行っている1件にとどまる。
各社が、供給責任のある自社管内への電力供給を優先してきたからだろう。しかし、大手電力同士が、できるだけ競争を避けてきたことも否めまい。
政府は今秋の臨時国会に、電力制度改革の関連法案を再提出する方針だ。家庭や中小商店など小口契約を含む電力販売の全面自由化も、16年をメドに実施される方向となっている。
中部電は首都圏に進出することで収益基盤を広げ、全面自由化に布石を打つ狙いとみられる。
中部電の動きを呼び水に、各社による電力販売の相互参入が増えれば、利用者には複数の会社から電気を選ぶ道が開ける。料金やサービスの競争が活発化し、利便性が高まる効果も期待できよう。
ただ、今のところ、他電力は越境販売に前向きでない。
中部電のケースでは、進出先の東電が福島第一原子力発電所事故で資金難に陥り、自力での発電所建設は困難という事情がある。東電の意向もあり、中部電の越境販売構想が前進したといえる。
気がかりなのは、大手電力の「地域独占」が実質的に維持されたまま、電力制度改革によって自由化や発電と送電部門の分離などが実施されることである。その場合、様々な弊害が懸念される。
料金の認可制を性急に廃止すれば、「規制なき独占」のもとで値上げを抑える手段を失い、利用者の利益を著しく損なう。政府が、競争の進展状況を慎重に見極めることが肝心だ。
米国などでは、自由化による競争激化で送電線などを補修する経費も削られ、設備の欠陥が大停電を招いた例がある。
電力分野の公正な競争を進めるためにも、電力の安定供給を確保することが重要だ。それには、安全性を確認できた原発を着実に再稼働し、深刻な電力不足の解消を急がなければならない。
なんか、若手の優秀な社員が社説を書いたものの、悪魔に魂を売って、志など何もない上司が、「重要な一文が足りないじゃないか?」と言って、一文を付け足した様子が目に浮かびます。読売新聞の中の人も、最初はしっかりとした志を持って、新聞社に入社したはずなのに、こんな、何が言いたいのかわからない、駄文を書いていていいのでしょうか?自分でもそうだと思うことを、他人に指摘されることほど、腹立たしいことはないと思うので、ぜひとも、読売新聞の中に人には、ま人間に戻って欲しいと願ってやみません。
そして、同様の内容の社説は既に日経新聞が8月8日に書いています。なので、なぜ、今頃読売新聞が、しかも、言いたいことがよくわからない駄文で、同じ題材を取り上げたのが、理解できません。日経新聞の社説についても、以下に紹介しておきます。
中部電力が三菱商事の電力事業子会社であるダイヤモンドパワー(東京・中央)を買収し、10月から首都圏の工場やオフィスビルに電力を販売する。
既存の電力会社がほかの電力会社の営業区域で本格的に電力販売に乗り出すのは初めてだ。事実上の地域独占を崩し、電力会社間の競争を促す一歩と評価したい。
ダイヤモンドパワーは企業が持つ自家発電設備などから調達した電力を首都圏と中部圏で販売する新電力だ。中部電は買収で販売先を引き継ぎ、自前の石炭火力発電所も三菱商事や日本製紙と静岡県富士市に新たに建設する。
現在の制度でも工場やオフィスビルなどの大口需要家には、電力会社が自社の営業区域を越えて供給できる。しかし、実績は九州電力が中国電力の区域内にある商業施設に送る1件にとどまる。
越境供給が進まないのは電力会社が後ろ向きのためと見られても仕方ない。互いの営業区域は侵さず、地域独占を守ろうとする自己規制が働いてきたのではないか。
風穴をあけるのが今回の中部電の動きだ。国内3位の電力会社が最大の電力市場である首都圏に参入する意義は大きい。
政府は今後、電気事業法を改正し、3段階で電力市場の改革を進めていく方針だ。今は地域の電力会社からしか買えない家庭や小規模店舗向けを含め、2016年には電力小売りを全面自由化する。
自由化を成功に導くには多様な事業者が参入し、料金やサービスを競う必要がある。そのために新規事業者が育たなければならないのはもちろんだが、同時に電力会社同士の競争が重要だ。
新電力に比べ供給力がはるかに大きな電力会社が互いに競わないと、自由化しても既存の電力会社による事実上の独占が続く、「規制なき独占」に陥りかねない。
電力会社が競争に踏み出すことが消費者の利益になり、自らの成長力を高めることにもなる。中部電の判断が電力会社間の競争の呼び水となることを期待したい。
両方の社説を比較して、つくづく、日経新聞があれば、読売新聞はいらないと、思いました。
原発の代替エネルギーの本命はガスタービンコンバインドサイクル発電
「ダッ!ダッ!脱・原発の歌/制服向上委員会」(初披露時の映像)
※僕のブログでは、本来趣味の内容を取り上げることにしているのですが、福島第1原発事故についての政府やマスコミの対応があまりにひどいこと、また、自分があまりに原発の問題に無関心だったことを恥じているので、僕のブログでも、微力ながら、自分の知りえた情報を伝える記事をできるだけ書くようにすることにしました。原発関連の記事のみを見る場合は、右にある「カテゴリー」の「原発事故」をクリックすると、記事をまとめて見れるので便利だと思います
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