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2015年8月

2015年8月24日 (月)

「Nightfly」の日本盤 その2

P1010034

ドナルド・フェイゲンの名盤「Nightfly」の日本盤は輸入メタルマザー使用盤という記事を以前書いたところ、原盤のマトリクスの枝番が「SH1」のものと、「SH3」のものがあるという有益な情報をコメントでいただきました。その後、帯なしの見本盤がわりとお手頃な価格で売られているのを発見して、それの送り溝に書かれていた情報を見ることにより、少しづつ事情がわかってきたので、記事にしたいと思います。

P1010035P1010039

上は見本盤のレーベルになります。以下に、見本盤と、前回掲載した、通常盤の送り溝の情報を記載します。

見本盤

SIDE ONE
①丸いマーク B-17196-SH1 (この後に薄く) SM-R
②1
③1-23696-A-SH-1
④MASTERDISK
⑤RL
⑥P-11264-1
⑦+
⑧2SM
⑨SLM
⑩△2607
⑪5M-A-1

SIDE TWO
①1-23696-B-SH3
②1
③MASTERDISK
④RL
⑤P-11264-2
⑥+
⑦SLM
⑧△2607-X
⑨5M-A-2

SIDE ONEの①③⑤⑦⑨⑩ SIDE TWOの①④⑥⑦⑧が手書き

通常盤

SIDE ONE
①丸いマーク B-17196-SH1 (この後に薄く) SM-I
②1
③1-23696-A-SH-1
④MASTERDISK
⑤RL
⑥P-11264-1
⑦+
⑧2S2 3
⑨SLM
⑩△2607
⑪5M-A-14

SIDE TWO
①丸いマーク B-17197-SH1
②1
③1-23696-B-SH-1
④MASTERDISK
⑤RL
⑥P-11264-2
⑦SLM
⑧+
⑨△2607-X
⑩6M-A-1

SIDE ONEの①③⑤⑦⑨⑩ SIDE TWOの①③⑤⑦⑧⑨が手書き

といった感じで、赤字で書いた、「SM-R」もしくは「SM-I」の手書き刻印はものすごく薄いので、前回見逃してしまいました。しかし、もともとは「R」の記号が、プレスが進むうちにかすれてしまい通常盤では「I」に見えるようになってしまっているような気がします。東芝のようなわかりやすいプレスマークがないので、見本盤の方が早いプレスとは断言できないのですが、SIDE ONEの⑧の部分が、プレスマークと同様の意味を持つ記号のような気がしています。頭一桁の「2」は「1982年」の「2」ではないかと思っています。プレスマークはプレスが進むと桁数が増える傾向にあるので、その意味でも、見本盤の方が早いプレスである可能性が高いと思います。

そして、見本盤の方が先のプレスだとすると、最初はSIDE ONEが「SH1」、SIDE TWOが「SH3」が使用されて、途中から、SIDE TWOが「SH1」に変わったということになります。また、通常盤のSIDE ONE「5M-A-14」、SIDE TWO「6M-A-1」であることから、この枝番がスタンパー番号だと推測すると、この通常盤は、SIDE TWOの原盤が切り替わった最初のスタンパーである可能性が高いと思います。また、SIDE ONEが「14」であることから、SIDE TWOもさほど多くのスタンパーを切らないうちに原盤を切り替えた可能性が高いと思います。そして、SIDE ONEが「SH3」に切り替わった盤も、レイトプレス盤の中から発見できるのではないかと思います。

ということで、ドナルド・フェイゲンの名盤「Nightfly」の日本盤は2枚の原盤が確保され、それをあまりスタンパーが進まないうちから潤沢に切り替えて使用したので、音質的にもとてもよい条件でプレスされた盤であることが言えるのではないかと思います。

ところで、この2枚を聞き比べてみたのですが、さすがに、SIDE ONEは全く違いがわからないレベルなものの、SIDE TWOは「SH3」の方が、若干、カッティングレベルが高く、楽器の分離度がよくて、こちらの方がより迫力があるのではないかとちょっと思ったのですが、かなり何度も両者を聞き比べてみても、「やっぱり気のせいかな」思うレベルではっきりと断言する自信はないです。しかしながら、両者ともかなりの高音質盤であることは、間違いないと思います。

そんな感じで、ここまで来たら、ぜひともSIDE ONEが「SH3」の盤も入手してみたいと思っています。入手したら、また記事にします。

2015年8月22日 (土)

イン・スルー・ジ・アウト・ドア 「STRAWBERRY刻印」あり:なしの謎

レココレのZEPリマスター特集の記事に、イン・スルー・ジ・アウト・ドアの国内盤で 「STRAWBERRY刻印」あり:なしがあり、どちらが先のプレスか不明と書かれていたことを記事にしたら、レコード盤のプレスマークを確認することで、判明できるのではという、有益なコメントをいただいたので、せっかくなので記事にまとめてみたいと思います。

残念ながら、現在僕が所有している盤は中途半端な時期のプレスのようなので、情報としては不足していますが、今後、多くの情報が集まれば、かなり確信に迫れるのではないかと思っています。

なお、プレスマークについては、前記事のコメントでハットフィールドさんが、詳しく説明していただいていますが、他には、湯浅学氏の著書「アナログミステリーツアー1967-1970」の217ページのコラムに詳しく書かれています。ここでは、東芝系のプレスマークの説明が書かれていて、60年代と70年代以降では、プレスマークの記載方法が異なるようです。また、ワーナーパイオニアは自社のプレス工場がなく、プレスをいろいろなところに委託していたようなので、イン・スルー・ジ・アウト・ドアについては、東芝の工場でプレスされていたため、プレスマークがわかりやくなっているようです。また、そういった観点で、僕の過去の輸入メタルマザーの記事を見返していただけると、A面の送り溝情報の中に、プレスマークらしきものが、発見できると思います。そして、僕の見方も一部間違っていたようで、例えばジョンレノンのダブルファンタジーについて、「Z-0」と書いてしまったのは、これは、逆方向から見てしまったようで、「0-Z」であれば、1980年12月に追悼盤として追加プレスされたものと、合点がいくようになります。なので、僕も、改めて送り溝の部分をしっかり見る必要があるかなと思っています。

P1010026

僕はイン・スルー・ジ・アウト・ドアの国内盤を3枚所有しています。上が一番最近入手したもので、レコード100円市で購入したものです。

P1010027

こちらも以前レコード100円市で購入したものです。

P1010031

こちらは、普通に中古レコード屋で購入したものですが、値段は忘れしまいました。どの盤も帯、茶色の袋はない状態でした。

P1010029P1010030

レーベル面はどれも違いはなさそうなので、1パターンのみ掲載します。

で、肝心の送り溝の情報なのですが、以下のようになっていました。

・サンプル1

A面
①P-10726N1
②STRAWBERRY
③0-6
④L-B-12
⑤3

B面
①P-10726N2
②STRAWBERRY
③L-B-8
④3

・サンプル2

A面
①P-10726N1
②8-6
③1-A-17
④3
⑤JISマーク

B面
①P-10726N2
②1-B-1
③3
④JISマーク

・サンプル3

A面
①P-10726N1
②8-6
③1-C-7
④3
⑤JISマーク

B面
①P-10726N2
②1-B-12
③3
④JISマーク

プレスマークからすると、サンプル1が1980年6月、サンプル2、3が1988年6月のプレスとなります。なので、上記の情報からすると、やはり、「STRAWBERRY刻印あり」が先のプレスなのではないかと思うのですが、では、リリース時の1979年8月のプレスはどうか、途中で切り替わったとしたら、何年ごろから、刻印なしに切り替わったのか、知りたいところです。また、1988年8月には、ワーナーパイオニアのレコード廉価盤販売キャンペーンがあったという有益な情報もコメントでいただきましたので、そのため、1988年プレスの盤が中古市場で発見しやすくなっているのかもしれないということもわかりました。特にイン・スルー・ジ・アウト・ドアはジャケットの種類が6パターンあるので、この機会にジャケット違いを揃えようとするマニア向けに少し多めのプレスされたのかもしれないということも考えられます。

肝心の刻印ありなし、の音の違いなのですが、B面2曲目の「ALL MY LOVE」のイントロ部分を聴くと違いがわかりやすいと思います。STRAWBERRY刻印ありの方は、ドラムが入るところのバスドラの音がものすごい迫力で鳴ります。刻印なしの方はバスドラの迫力を少し抑えていて、イントロの演奏が少し抑え気味になっていることから、ロバートプラントの歌い出しの部分が、より際立って感じられます。なので、この曲調からすると、刻印なしの方が合っていて、LED ZEPPELINらしさでいうと、刻印ありの方なのではないかと思っています。なので、どちらがいいかは、好みがわかれそうだと思います。

僕はイン・スルー・ジ・アウト・ドアがリリースされた時期には、LED ZEPPELINにさほど詳しくなかったので、FMラジオで初めて「ALL MY LOVE」をラジオで聴いたときには、「こういうメロウな曲でも、こんなにうるさいドラムの入り方をするんだ」と、思って強く印象に残ったことを覚えています。なので、やはりリリース時にラジオ局がかけた盤も刻印ありのものではないかと思っています。

2015年8月16日 (日)

輸入メタルマザーを使用した日本盤の記事がレココレに掲載!

レコード・コレクターズ 2015年 09 月号 [雑誌]
B0108O021O

今月の「レコード・コレクターズ」誌に輸入メタルマザーを使用した日本盤についての記事が掲載されました。これは、画期的なことなのではないかと思います。

レココレでは、LED ZEPPELINのリマスター再発に合わせて、オリジナル盤の音質についての記事が掲載されていて、今回は、「プレゼンス」、「イン・スルー・ジ・アウト・ドア」、「コーダ」についての特集であり、「プレゼンス」、「イン・スルー・ジ・アウト・ドア」の国内盤については、輸入メタルマザー使用盤であるため、これらの国内盤の音質についても、しっかり触れられていました。やはり、海外のオリジナルのエンジニアがカッティングした原盤を利用した国内盤が、海外盤と音質的に遜色ないのは、理に適っているので、記事でも、かなり国内盤の音質について好意的に書かれています。

「プレゼンス」については、UK盤の音がよいと書かれているものの、B面の針飛びの問題についてもしっかり書かれていて、針飛びを起こす箇所の溝の拡大写真もしっかり掲載されています。

「イン・スルー・ジ・アウト・ドア」については、僕も最近気づいた「STRAWBERRY」刻印ありなしの国内盤について、しっかり書かれていますが、この記事では、どちらが先がわからないとなっているのですが、僕は、「STRAWBERRY」刻印なしの方がレイトプレスではないかと思っているのですが、もう少し調べてみたいところです。

今回のレココレのLED ZEPPELINのオリジナル盤についての記事は、ネットで断片的に語られている内容をほぼ網羅して、写真満載で、気合の入ったすごくよい記事だと思います。マトリクスの話や、レコーディングスタジオ、カッティング・エンジニアについても詳しく触れられているので、LED ZEPPELINのファンのみならず、洋楽ロックのアナログ盤に興味のある人であれば、とても楽しめる記事だと思います。今回、LED ZEPPELINのリマスターについての記事は、第二特集扱いでモノクロになっているのに、オリジナル盤についての記事のみカラーになっていることから、オリジナル盤の音質についての記事がかなり評判いいのではないかということがうかがえます。最近のレココレは、ストーンズやイエスの特集でも同様にオリジナル盤の音質についての記事が掲載されているので、こうした記事がどんどん増えることを期待します。

2015年8月 3日 (月)

次はTug of WarとPipes of Peace

ポールマッカートニーのソロ作品のリマスター企画の次回発売が10月2日との発表がありました。次回は、Tug of WarとPipes of Peaceで、スーパーデラックスエディションの紹介映像もYoutubeにUPされました。

Paul McCartney - 'Tug of War 2015 Reissue' (In stores: 2nd October)

Paul McCartney - 'Pipes of Peace 2015 Reissue' (In stores: 2nd October)

このシリーズ、僕は毎回スーパーデラックスエディションを買っているのですが、当初の作品に比べるとずいぶん値段が高くなったなあと、残念に思っています。特に、この2作は、レコード100円市でアナログ日本盤を頻繁に見かけるし、UKオリジナル盤だったさほど高騰していないので、よけいに割高に感じてしまいます。正直、最近乱発気味のこうした豪華版再発にはうんざりしているのですが、ポールマッカートニーだけは、やっぱり外せないなあ、と思っています。ちなみに僕は、この2作品では、Pipes of Peaceの方が好きだったりします。Pipes of PeaceのUKオリジナル盤のアナログはかなりいい音なのではないかと思っています。

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