「ラム」の国内PTS盤の独自性が素晴らしい!
以前レコード100円市で、ポールマッカートニーの「ラム」の国内盤でPTSⅡ方式でカッティングされた盤を購入したことを記事にしましたが、その後、この盤をUK盤と聴き比べたり、様々なカートリッジで聴いてみた結果、「ラム」の国内PTSⅡ方式盤は決してUK盤の代替になるとか、UK盤を凌駕するものではないが、独自性がすごくあるので、「ラム」が好きな人であれば、バリエーションのひとつとして、とても楽しめる盤である、と感じたので記事にしたいと思います。
上の写真は左がUK盤で、右が国内PTS方式盤です。僕はあまりジャケットの作りには興味がないのですが、UK盤はジャケットのコーティングが美しく、UK盤を好むマニアが多いのも納得できる作りです。以下にレーベル面と送り溝の情報を掲載します。
国内盤は
SIDE
YEX837 1S(P) 5 JISマーク 1F
SIDE 2
YEX838 1S2(P) 1 JISマーク
となっていました。SIDE 1の1Fは1971年6月のプレスであることを表しているようです。(P)はPTS方式であることを表しているようです。
UK盤は
SIDE 1
マトリクス:YEX837-1
マザー:1 4
スタンパー:TH
SIDE 2
マトリクス:YEX838-1
マザー:1 4
スタンパー:GDD
となっていました。
国内盤レコードに封入されていた、PTS方式の説明文も再掲します。
国内盤を最初聴いたときは、たしかにウクレレの音などが太くていい音と感じたものの、UK盤と聴き比べてしまうと、UK盤の方がきらびやかで横に広がる感じが明らかで、これは、CDやハイレゾ音源で聴きなれた「ラム」のイメージ通りなので、音の良さでは、やっぱりUK盤にかなわないと思っていました。でも、カートリッジを変えたりして、何度も国内盤を聴いてみて、特に、ウクレレなどの生楽器やポールのシングルトラックのボーカル部分の音の迫力が素晴らしく、これはこれでアリだなと思うようになりました。きらびやかな横の広がりはないものの、ボーカルや生楽器の音が、より狭い範囲で立体的に感じられ、例えるなら、ビートルズのUKモノ盤に感じられる立体感に近く、PTS盤はモノラルミックスでは、と、錯覚してしまうほどでした。
なので、UK盤よりも密室的で、狭い場所で生々しい演奏をしているような雰囲気を楽しめるということで、すごく独自性があると思ったわけです。日本盤のカッティングって、高域が多く低域が不足したりとか、リズムの迫力があまりないとか、マイナスなイメージのものが多いで、こうした挑戦的な独自性の高い盤の存在は珍しいと思います。PTS方式の技術による偶然の結果なのでしょうか。
そんな感じで、「ラム」のPTS方式盤は、素晴らしいと思ったのですが、そうなると、他に同様の盤はないのかと気になって、手持ちの盤を色々と見ていたところ、ジョンレノンの「イマジン」の4チャンネル盤もPTS方式のようです。聴いてみると、確かに、よいと思う部分もあったので、こちらも近々記事にしてみようと思っています。
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