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2018年12月26日 (水)

阪神カップ G2 2018 レース回顧

難解なメンバー構成のわりには、内枠の馬だけで決着したレースになったが、この結果を単純に内が伸びる馬場だったからと解釈しない方がよい。このレースは最後の直線で伸びそうであまり伸びなかった馬が多かったが、それが馬場のせいだったのか、調子が悪かったのか、そもそも本来の実力なのか、判断が難しいレースだった。ここで判断を誤ると、次回も同じ間違いをしてしまうので、しっかりと勝因、敗因を分析すべきレースだと思う。

1.レース結果の基礎データ

阪神芝内1400mやや重
走破タイム:1:21.1 前4F-後4F:34.8-34.9 ミドルペース
ラップタイム:12.4 - 11.1 - 11.3 - 11.4 - 11.3 - 11.5 - 12.1

馬場差 +0.1 完全タイム差 +0.5
タイムランク D メンバーランク C

雨のせいでついに馬場状態がプラスゾーンになった。もう12月28日の最終日まであまり回復しないと思うので、12月28日の競馬は馬場適正を十分考慮した予想が必要だと思う。

2.隊列分析

2018122601

斜め横前からの映像ではかなり横に広がったように感じるが、こうしてプロットしてみると、縦長で直線に突入したことがわかる。前も前半楽が出来たペースなので、こうなると後方の馬は絶望的だ。直線では馬場を苦にして伸びあぐねた馬が多かったが、今回のペースでこの隊列になると良馬場でも後方からの差しは厳しかったと思う。

3.各馬の分析

1着 3番 ダイアナヘイロー 菱田 01:21.1

まずますのスタートを決めると押して先頭に立ち、競りかけてくる馬がいなかったことからそう速くないペースで逃げることができ、そのまま先頭で最後まで押し切った。
速すぎないペースでインを距離ロスなく立ち回れたことが大きかったが、最後ミスターメロディが競りかけてくるところを抜かせない勝負根性を見せた。恵まれた面はあったものの、2戦連続で重賞を好走したので、今期は調子がよいと考えてよさそうだ。ただし、気難しいところがあるので、常に今回みたいな勝負根性を見せてくれるとは限らないので信頼しづらいタイプの馬である。あと、今回は同じレースで別の馬に武豊が騎乗していたことがこの馬の人気を下げていた要因に確実になっていたと思う。あと、よくわからないのが、この馬の道悪適正で、過去に騎手が馬場を苦にしていたとコメントをしていたことがあったので、道悪適正の判断が難しい。ただ、今回のレースを何度もみてみると、他の馬に比べて馬場を苦にすることなくスイスイ走れていたので、少なくとも今回ようなレベルで時計のかかる馬場には対応できると考えてよいと思う。

2着 2番 ミスターメロディ Cデムーロ 01:21.2

スタートはあまりよくなかったものの、二の足で前に取り付き最内で先行できるポジションを確保し、距離ロスなくコーナーを回り切り直線ではダイアナヘイローにかなり迫ったが、ゴール直前で同じ脚色になり2着となった。
前走は5着とはいえ、東京1400mとしては前半がかなり速くなり先行馬が総崩れになるなか5着に粘れていたので、今回のような速くないペースを内枠で距離ロスなく立ち回れれば、順当な結果だと思う。ただ、最後の直線の脚色は、これでなんでダイアナヘイローが差せなかったのかと感じさせるものがあった。これも判断は難しいが、馬場を苦にしていた様子もなく、最後止まったようにも見えなかったので、デムーロ騎手の言うように「相手が強かった」と考えるのが正しいのかもしれない。ダイアナヘイローが本気を出せば、そう簡単には抜かせない勝負根性があるということなのかもしれない。

3着 5番 スターオブペルシャ 杉原 01:21.5

スタートはまずまずだったものの、前半のペースについていけずに後方からになるも最内のラチ沿いぴったりを追走する。コーナーワークを利用してカーブを曲がり切るころには先頭から3馬身くらい後ろの位置まで押し上げ、横で同じような位置にいたダイメイフジを競り落とし3着を確保した。
メンバー中上がり3ハロンタイムが最速であったが、コーナーワークで距離ロスがなかったことが大きいので、決してこの馬の瞬発力が突出していたわけではないが、器用さはあるように思う。改めて昨年からの戦績を見てみると、調子を落としていたと思える成績今年夏の3戦だけなので、今後も好走できる可能性は高いように思える。ただ、このクラスでは前半はついていけず後方からになるので、好走しても2,3着どまりとなることが多そうに思える。

4着 1番 ダイメイフジ 酒井 01:21.7

まずますのスタートからスターオブペルシャより少し前となる中段の最内のポジションを確保し、最後の直線でスターオブペルシャとの追い比べとなったがわずかに遅れて4着だった。
これも内をうまく立ち回れたのが大きかったが、最近は前半のペースに全くついていけてなく後方からのレースしかできていなかったのが、前走から前の位置をとれるようになってきたので、前半3ハロンが34秒台になるレースであれば、今後も好走出来る可能性はありそう。

5着 15番 ジュールポレール Mデムーロ 01:21.7

スタートは速くなく後方から、デムーロ騎手としては早めに内に入れたかったのかムチを入れて内のポジションをとろうとするが、馬の反応は鈍く結局終始一番外を回ることになった。それでも直線に入ると馬場の中ほどに舵を切り、レッドファルクスの後ろにできたスペースから鋭く追い上げ5着となった。
後方から上位まで追い上げたのはこの馬だけだったので、末脚は一番目立った。馬場を苦にしていなかったことは間違いないが、やはり外枠が災いしたことが大きかったと思う。内にうまく入れなかったのは、前半のペースが緩かったために前半の直線では横に大きく馬が広がっていた状態が長く続いていたことも要因になっていたことがパトロール映像からもわかる。

6着 13番 ケイアイノーテック 藤岡佑 01:21.9

まずまずのスタートからジュールポレールの少し前のポジションで追走し、4角では騎手の手がかなり大きく動いて強引に押しながら大外よりマクるように追い上げるも、直線の伸びはいまひとつで6着だった。
これでこの秋3戦続けていまひとつの成績だったので、春からの成長力はあまりなく、古馬重賞で戦うには能力が少し足りないとの評価でよいと思う。

7着 14番 ワントゥワン 福永 01:22.1

いつものように後方からで、直線は大外から伸びてはくるがいつものような鋭い脚は見られず7着に終わった。
前半はついていけず、直線だけで追い込んでくる馬なので、直線の短い内回りコースでなおかつ前が楽できる展開では出番がなかった。この馬の狙いどころは、直線の長いコースで前が止まりそうな展開が想定されるレースの時と、はっきりしている。

8着 11番 レッドファルクス ボウマン 01:22.2

スタートがよく、ペースが速くなかったことから中段の位置につけることができて、直線入り口では隊列図を見てわかるように、この馬の実力からすれば先行勢を差し切り可能と思えるポジションに位置することができたが、最後は全く伸びず8着に敗退した。
今回が引退レースで、ボウマン騎手の手腕で直線まで見せ場のあるレースができたが、直線ではもう勝ち切る力が残っていなくて燃え尽きたと考えるとストーリーとしては美しいが、最後はどうも道悪が堪えたのが伸びなかったようで、ボウマン騎手はレース後に興味深いコメントを残していた。「走法からこういう馬場は合わなかったようだね。馬自身もしっかりと蹴って走れていたなかで、進まないのが不思議に思っていたんじゃないかな。空回りするような感じになってしまったと思う。VTRを見て、そう感じたよ。」ということで、改めてレッドファルクスに注目してレースを見てみると、この馬だけ特に前足がよく曲がって重心が低く強く蹴る走りをしているのがわかる。さらに直線をスローで見てみると、手前側の前足の掻き込みが特に強く、他の馬よりも多く土を掻きだしながら走っていることがわかる。土が柔らかくなってしまっているので、強く前足を掻き込む際にひっかりがなくなり、前への推進力が削がれてしまったと考えると合点がいく。過去の戦績を見ても確かにこの馬は馬場が悪い時の成績がよくないので、それはこういうことだったのかということが改めてわかった。もう引退してしまう馬なので、特徴を掴むのが遅すぎたが、この考えは、同じようなフォームで走る馬に応用できそうなので、しっかりと覚えておきたい。

9着 16番 ベステンダンク 松山 01:22.3

外枠から先行するも終始外を回るロスがあったとは言え、4角ではもう手ごたえが怪しくなり、直線では下がる一方の9着だった。重賞では馬券圏内に入るのはかなり難しいように思える。

10着 9番 ラインスピリット 武豊 01:22.5

4角までは先行集団にいたものの、直線に入ると早々と勝負をあきらめてしまったかのようにズルズル後退してしまった。おなじような馬場状態のスプリンターズテークスでは前が壁になりながら最後まであきらめない勝負根性を見せていたのに、この敗退はよくわからない。

11着 8番 カルヴァリオ 池添 01:22.5

前走の京阪杯は最後方の大外から回ってくる明らかに距離ロスの多い走りで、それでいて最内を追い込んだ2着馬と遜色ない脚色の末脚を見せていたので、関西のトップジョッキーに乗り替わった今回はいい走りをして巻き返すのではないかと期待したが、道中は期待通りロスの少ないコース取りで走ってくれたが、直線ではいつもの伸びは見られなかった。だがこれは馬場のせいの可能性が高いようで、池添騎手も「追って脚を取られてしまっていたように、パンパン馬場の方がいいでしょうね。」と言っているので、今後巻き返して大穴馬券を提供してくれる可能性はまだあるのではないかと期待しているので、もうしばらく注目してみたいと思っている。

12着 7番 シュウジ 岩田 01:22.6

一時期調子を大きく崩していて、その後長い時間をかけて立て直してきて、最近やっと復調してきたように見えてはいたが、今回の直線の伸びなさ加減はかなり残念なものだった。もう復活は無理なのかもしれない。

13着 12番 レーヌミノル 和田 01:22.9

先行するもまったくいいところなし。桜花賞勝ち以来まったくいいところなく、和田騎手のコメントでは気持ちの問題かもしれないとあるので、牝馬でそういう状態になると、もう競走馬としては全く期待できないのではないかと思う。

14着 6番 ムーンクエイク ルメール 01:23.1

今回は大きく出遅れたのがすべてとはいえ、これでもう3戦後方から見所のないレースが続いているので、調子がかなり悪いと見てしばらくはアテにしない方がよさそうだ。

15着 10番 サトノアレス 川田 01:23.6

デビュー以来1秒以上の着差で負けたことがないのに、今回いきなり2.5秒の着差で負けたことは大きいと思う。休み明けとはいえこの状態では次走でガラリ一変は難しいと思う。また、この馬はデビュー以降最大14週しか出走間隔を空けたことがなかったのに、今回は29週も間隔があいたのは、何かよくない理由があったと考えた方が妥当だと思う。

16着 4番 ヒルノデイバロー 四位 01:26.4

向こう正面の時点でもう後方に離されていたので、全く相手にならなかった。

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