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2018年12月20日 (木)

ターコイズステークス G3 2018 レース回顧

実力拮抗のメンバーとなった難解なレースで、馬券的にも3連複が10万馬券となる大波乱となった。しかしながら、しっかりと結果分析を行ってみると決して予想不可能で手に負えないレースではないことがわかる。思慮深い結果分析を続けていけば、近い将来こうした高配当馬券をGETすることも不可能ではないと思う。

1.レース結果の基礎データ

中山芝外1600m良

走破タイム:1:32.7 前4F-後4F:45.5-47.2 ハイペース
ラップタイム:12.3 - 10.8 - 11.1 - 11.3 - 11.5 - 11.8 - 11.7 - 12.2
馬場差 -0.7 完全タイム差 +0.3
タイムランク C メンバーランク D

2.隊列分析

2018122101

ハイペース戦のため直線入口ではやや縦長の隊列となった。しかしながらハイペースなため前もバテるので、隊列は直線に向けて大きく横に広がることになる。こうなると馬場の外側は外に振られたり、前が壁になったりして不利になる。こうした様子は直線のパトロール映像を見ればよくわかる。このレースの3着以内の馬は比較的内側の馬番の馬となったが、それは決して偶然ではないと思う。それにしてもハイペースでも16頭中14頭までも先頭から0.7秒差以内となる大接戦でありそれいて牝馬限定G3で完全タイム差+3秒であれば、かなりの好レースだったと思う。それだけにメンバーランクDは意義ありで、メンバーランクCが妥当だと思う。

3.ハイペースとなることを予想するには・・・

このレースはカワキタエンカ以外はどうしても前に行きたい馬はいないと思われたため、ハイペースになることを予想することは難しかった。ハイペースになった一番の要因は、カワキタエンカをフロンティアクイーンがつついたことであるが、フロンティアクイーンがどうしても前にいく意識でいたことを予想することは戦績からは不可能に近い。では、どうすればハイペースを予想できたかと考えてみると、カワキタエンカが外枠だったことがカギになるような気がする。スタートが速くなく二の足で先行したい馬が外枠に入るとどうしても内枠の馬以上に序盤で脚を使うことになる。こうなると勢いがつきすぎて先頭に立っても減速するのが難しくなる。さらに、カワキタエンカは実力馬なので、後続の馬も前残りを警戒して前に離されないで追走する意識が働く。つまり二の足で先頭に立つ、実力のある逃げ馬が外枠に入ると、ハイペースになる可能性を考慮すべきである。ということがこのレースからの教訓となるのだが、これが次に活かせる教訓かどうかは、今後レースを予想していく中で判断していきたい。

4.各馬の分析

1着  3番 ミスパンテール  横山典 01:32.7
比較的好スタートを決め、難なく前の位置を取る。その後、外からカワキタエンカが速いペースで前に出て全体のペースが速くなるものの、慌てることなく最内の中段の位置をキープする。そして直線に入ると、内から全く不利のないコース取りで外に出して、内の前にいた馬を鮮やかに差し切っての完勝だった。
近走成績がよくなかったのは、今回よりも長い距離だったし、休み明け3戦目で調子も上がっていただろうし。内枠が有利だったこともあって、すべてがかみ合った勝利だったと思う。騎手のコメントも「昨年は混戦だったが、今回は早めにいいスペースを確保できて楽だった」とあり、終わってみれば極めて順当な結果となった。今回はなぜか、オープンに昇級したばかりの馬が人気になっていたが、やはり今回同等かそれ以上のレベルのレースで好走した実績のある馬を重視して予想検討すべきとの教訓を得た。

2着  7番 リバティハイツ  北村友 01:32.8
スタートはさほど早くなかったが、何が何でも先行する構えで5番手くらいの位置につけ、直線入り口で早めに先行馬をかわすも、ミスパンテールにはあっさり交わされ、2着となった。
人気はなかったが、前走オープン特別3着で、春にはフィリーズレビュー勝ちの実績のある3歳馬であり、3歳秋が一般的に競走馬の成長期、充実期であることを考えると決して軽視してはならない馬だったと思う。さらにフィリーズレビューはハイペース戦であり、この馬はハイペースに強いことも今回かみ合った要因になった。さらに北村友一騎手は前走のコメントで「もう一列前でレースできればよかった」と言っていて、今回はその反省を活かして前目のレースをした。このように、前走、騎手が謙虚な反省コメントを述べていて、そう間を空けずに同じ騎手が騎乗した場合は、その反省を活かした騎乗をしてくれることが多い。さらに、今回のコメントでは、「先生と相談して今日はメンコを着用しました。その効果があって道中は力まずに走れていましたし、最後も反応してしっかりと脚を使ってくれました。収穫の多いレースでした。」と言っていたことから成長期と陣営の創意工夫がしっかり活きた結果であったと思う。今回はハイペースであり内枠であったことに恵まれた2着ではあったと思うが、次走も枠順と相手次第ではかなりやれる可能性はあると思う。

3着  6番 デンコウアンジュ 柴田善 01:32.8
ハイペースの流れを最後方で脚を貯め、直線では外がごった返す中、最内をスルスル通って強力な末脚で3着まで押し上げた。
G1ヴィクトリアマイル2着の実績があるように、一瞬の切れ味はかなりの末脚を持っている馬なので、3着は全く驚きのない結果なのであるが、最内をロスなく通れたことが大きい。いつ馬券にからむか予想するのは難しい馬であるが、常に相手候補として馬券検討の土俵に上げるべき馬だと思う。この馬も、やはり内枠がよかったのだと思う。

4着 13番 フロンテアクイーン マーフィー 01:32.9
スタートはあまりよくなかったが、何が何でも先行する構えで、終始先頭のカワキタエンカをつつく格好となった。直線でカワキタエンカを交わして一旦先頭に立つも、前半の無理が災いして最後は4着となった。
4着とはいえ、ハイペースで先行した馬の中では一番粘った走りを見せた。また、外枠から二の足で無理やり2番手に押し上げたので、この分他馬よりも前半に脚をつかってしまったことが大きかったと思う。マーフィー騎手のコメントによると、「外枠だったのでポジションを取りにいかなければと思い、早目に脚を使う形になりました。それでも最後までしっかり踏ん張ってくれました。プラン通りには乗れました。」ということなので、最初から無理してでも前に行く気満々だったようで、これで4着に粘れたのはかなり馬が強いと思う。次走も要注目だろう。

5着 11番 ディメンシオン 福永 01:32.9
スタートはまずまずながら、カワキタエンカが押し上げてペースが上がるのに乗じてこの馬も前にでて、ややかかり気味になるものの、騎手ががっちり押さえて中段の位置をキープ4角ではやや外から直線に入るものの、直線では内の馬から外に振られる軽い不利を受けるものの、最後まで末脚が鈍ることなく5着を確保した。
この馬の最後の末脚は見所があるように見えた。さらに外枠が災いしたと思えるので、この馬も次走注目に値すると思う。

6着  9番 レッドオルガ Cデムーロ 01:33.0
あまりダッシュのつかないスタートからずっと後方のまま直線で外に出して最後の直線だけに賭ける走りをして、かなりいい末脚を見せるも6着どまりだった。
隊列図をみるとわかるように、直線では大きく外にふられていて、もう少しまっすぐ走れていたら着順は上になったのではないかと思えるが、さすがに直線の短い中山でこの戦法では連対出来る可能性は低いと思う。ただ、長くいい脚を使える感じだったので、この戦法は阪神外回りコースで活きるのではないかと思えた。

7着  2番 リナーテ 三浦 01:33.0
スタートはまずまずよかったものの、ハイペースの流れに戸惑った感じがあったものの、追走は中段のやや後ろの内をキープできた。直線ではミスパンディールと同じような位置、脚色で追い上げてきたが、最後はミスパンデールより末脚が劣って7着に敗退した。
内枠有利の流れを活かせず敗退したので、着差よりも下に評価すべきと思うが、最後まで勝負根性が見られたので、クラス慣れすればオープン特別で連対出来る可能性があるのではないかと思える走りだった。

8着 10番 プリモシーン ビュイック 01:33.0
スタートは普通で中段のややを後ろを追走し、直線では外に膨れてくる馬が壁になり追い出せず脚を余した形での8着敗退だった。
この馬は3歳秋の充実期であり、かつ牡馬との混合戦のG3関屋記念を勝っている実績があることから明らかに実績上位なのでこの馬の扱いをどうするかが、このレースを予想する上で難しかった。近走の走りからエンジンのかかりが遅いことが指摘されているため、小回りコースでは割り引く必要があるように思えるものの、中山コースではこのレースと同じ1600mのフェアリーステークスでは4角から早めに好位につけて勝っているので、こうした点も馬券検討を難しくする一因であった。
ただ、今回を含めこの馬の近走のレースを見返してみると、この馬は馬郡を捌くのがかなり下手に思える。馬郡を捌いて十分なスペースが出来てからでないと十分に加速できないのではないかと思う。そう考えると、小回りコースでも、小頭数で外枠ならばスムーズな走りができそうだし、逆に直線の長いコースでも多頭数の内枠になると、馬郡を捌くのに苦労して取りこぼしがあるかもしれないと思う。ビューイック騎手は「脚を余してしまい申し訳ない」と謙虚はコメントをしているが、今回のような隊列では仕方のないことだと思う。
なお、GCの番組「先週の結果分析」ではNHKマイルカップ時に「2度続けて出遅れたので、出遅れが癖になっているようだ。」とコメントされていたが、近走は出遅れなくなったので、出遅れ癖はなくなったと見てよさそうだ。このように、プリモシーンは特徴がはっきりしている馬なので、今後は賢く狙いたいものだ。

9着 12番 ミエノサクシード 川島 01:33.1
後方から、レッドオルガの一頭分内から同じような差し脚で追い込むが、長くいい脚を使っているものの、レッドオルガよりかは末脚が劣って見えた。この馬は阪神外回りコースでの実績があるので、この馬よりも上に思えたレッドオルガは阪神外回りコースが向いていると思う。

10着  4番 ハーレムライン 大野 01:33.1
スタートがよく一旦先頭に立つが外から先手を主張したカワキタエンカにあっさり先頭をゆずるも、前の内の位置を確保したまま追走し、最後もしっかり末脚をつかっているように見えたものの、最後は甘くなり10着に敗退した。
スタートはすごくよかったものの、やはり内枠の恩恵があったもので、着差より下に評価した方がよいと思う。

11着  5番 フローレスマジック ルメール 01:33.1
ハイペースについていけず後方からになるも内をうまく立ち回り、直線では内のいい位置につけるも最後は伸びを欠いた。
隊列図を見てもわかるように、後方からになったにもかかわらず直線入口では内の好位置につけることができたルメール騎手の手腕はさすがだと思う。しかしこの馬は1000万条件戦でもハイペース戦になると人気を裏切って大敗したことがあるように、ハイペースになっては全くいいところがなかった。さらに言うとこの馬3.9倍の2番人気になっていたが、1600万条件を勝ったばかりの4歳馬なのに何でこんなに人気なのか不思議だった。

12着 14番 カイザーバル 四位 01:33.2
後方からミエノサクシードのちょっと内となる外から追い込んできたが、最後は甘くなって12着となった。それでも先頭との着差は、0.5秒である。
前半かかり癖のある乗り難しい馬なものの、なぜか四位騎手だとうまく制御できて、前走1600万条件を快勝してオープンまで上がってきた馬。さすがに牝馬限定戦でも重賞ではレベル的に劣ると思われたが、四位騎手が、今回はいつものガツンとくるとこがなく、1400m戦であればもっと走れそうというようなコメントをしているので、四位騎手で1400mのレースに出てきた場合は注目したいと思う。

13着  8番 キョウワゼノビア 田中勝 01:33.3
後方追走で直線も外から伸びるも、騎手コメントでは前が壁になってしまったといっているものの、別に前が壁にならなくても、連対はできなかったように見えた走りだった。

14着 15番 カワキタエンカ 池添 01:33.4
外枠から、スタートはあまり速くなかったが、何が何でも行く気を見せ、2の足で先頭まで立ったもののここまででかなりの脚を使ってしまい、そのあとも息が入らずハイペースのままだったので、最後は脱落してしまった。
今回は外枠が災いしたことは明らかだと思う。また、池添騎手のコメントによると今回は走るフォームがいつもと違っていて、ダート戦を使った影響があったかもしれないとのこと。であれば、本来の調子を取り戻せはまだやれそうなわけで、どこかで鮮やかな逃げ切りをするチャンスはありそう。

15着  1番 アンコールプリュ 藤岡康 01:34.4
15着、16着馬は特に分析の必要はないと思う。

16着 16番 リエノテソーロ 田辺 01:34.5
特に分析の必要はないと思う。

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