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2019年1月22日 (火)

アメリカジョッキークラブカップ G2 2019 レース回顧

実力が半信半疑の4歳馬と実績イマイチと思われる古馬の組み合わせの難解なレースだったが、終わってみると、単勝1倍台の1番人気フィエールマンが馬券に絡んでいながら、3連複万馬券、3連単十万馬券と高配当となったが、終わってみればどう考えても取れない馬券ではなく、ジェネラーレウーノが過剰人気だったことと、「フィエールマンを負かすとすればどの古馬か」ということを思慮深く検討出来ていれば決して取れない馬券ではなかったので、しっかりとレース回顧して次に繋げたい。

1.レース結果の基礎データ

中山芝2200m良
走破タイム:2:13.7 前4F-後4F:49.3-46.3 スローペース
12.5 - 11.5 - 12.7 - 12.6 - 12.9 - 12.8 - 12.4 - 11.7 - 11.8 - 10.9 - 11.9
馬場差 -0.6 完全タイム差 +1.4
タイムランク SL メンバーランク C

スローペースで直線での瞬発力勝負となった。
スローペースで補正しきれず、タイムランクSLとなったが、ラップタイムを見るとわかるように、残り800mの勝負所でしっかりとペースアップして、さらに直線で最速ラップまで上げているのでさすがG2レベルのレースである。完全タイム差+1.4でも低レベルではないというのも納得である。

2.隊列分析

2019012002

スローペースながらコーナーでペースアップしても皆喰らいついていて縦長にはなっていないが、直線では瞬発力勝負になったので、やはり直線入り口の時点で前にいる馬が有利となった。ゴール前は外側を通った馬で決着したが、中山連続開催の最終週ということで、内が荒れて、他のレースでも外差しが決まる馬場となっていた。

3.各馬の分析

1着 8番 シャケトラ 石橋脩 02:13.7

好スタートから序盤先行争いに加わるも、4番手でかなり外を回らされそうになったので、一旦控えて前の3頭の直後を追走する。残り800mの地点から、スパート開始し、直線では早々と先頭に立ち、他馬の追撃を振り切る強い勝ち方だった。
決して瞬発力勝負は得意というわけではないのに、フィエールマンを特に意識することなく自分の競馬に徹して、早めに先頭に立って他馬を完封した競馬は実力が一枚上と感じさせるものがあった。
改めてこの馬の戦績を見てみると、古馬オープン戦を戦うようになって、G2を2着、1着ときて、そのあとは5戦は戦績今ひとつながらすべてG1だった。ということはつまり僕が先週書いた教訓「上位レベルのレースで凡走していた馬に注意」に当てはまるわけでG2戦ならば他馬に比べて実績上位とみるべきだったということである。ちなみにこの教訓は早速土曜日中山最終レースの1000万条件戦で活かすことができたのだが、G2戦でも同じ考えで戦績を見るべきということに考えが及ばなかったのが、僕のこのレースの最大の反省点となった。
ただ、1年ちょっとの休み明けということも気になったわけだが、最近は調教技術が進歩して牧場でもかなりトレーニングできるようになっているので、こうした実績のある馬は、休み明けが走らなかった経験がない場合は、少なくとも馬券の相手候補として重視すべきなんだろうと思う。
そう考えると、休み明けとはいえ、実績上位馬にしては単勝38.5倍はかなりよい配当だったんじゃないだろうかと思う。こういうレースを目ざとく当てられるようになりたいものである。

2着 4番 フィエールマン ルメール 02:13.7

ゆったとしたスタートから行く気はないものの、しっかりと中段の位置を確保、勝負所からゆったりとスパートを開始し、直線ではシャケトラのすぐ後ろに位置するも外からメートルダールに蓋をされそうになるも、一瞬の加速の速さで抜け出しシャケトラにグングン迫るもわずかに届かず2着となった。
同じ菊花賞で好走したブラストワンピースやグローリーヴェイズが古馬に勝っていることから、この馬がここでもいい勝負をするだろうということは容易に想像がついたわけだが、この馬は戦績が少なすぎて、菊花賞も菊花賞らしからぬ実質2ハロンの瞬発力勝負と特殊なレースであったとこから、この馬の実力を推し量るのは難しかった。結局、このレースは菊花賞と同様に瞬発力勝負になったので、直線に入ってからの一瞬の加速の速さはさすがと思わせるものがあったが、そこからさらにトップスピードを上げるかと思ったものの、結局シャケトラを差し切るまでには至れなかったのは今後に不安を残したと思う。ゴール前の場面を何度も見てみると、実は坂が堪えているじゃないかとか、東京のような長い直線ではトップスピードが持続しないのではないかといった不安を感じる。また、レースが流れたときはどうなるかというのも未知数なので、まだまだこの馬の真の実力を計るにはあと数レース見る必要があると思う。

3着 10番 メートルダール マーフィー 02:13.8

序盤はフィエールマンの後方を追走するも、向う正面でジワジワと進出を開始し、4角では思い切って外を回って早めにフィエールマンの外からフィエールマンより前に出て、その後も長くいい脚を使うも、フィエールマンの瞬発力にはかなわず3着となった。
思い切って外を回して4角でスパートする様子はこの馬のストライドの大きさも相まってかなり迫力があって見応えがあった。また、強引に大外ぶん回しているように見えて実は遠心力に負けないように制御して外を回りすぎないようにしていたマーフィー騎手の騎乗も見事だった。この馬、長くいい脚が使えてもジワジワとしか伸びない印象があったので、直線の長いコースでないと難しいのかとも思ったが、こうして小回りコースの4角から強引に加速する競馬ができることがわかったのは、陣営にとっても収穫じゃないかと思う。マーフィー騎手のコメントによると、「厩舎の方々が素晴らしい仕上げをして下さったおかげで、凄くいい走りができました。着差が着差だけに、もっと流れてほしかったですね。能力のある馬なので、自分が次走乗れないことは残念です。」とのことなので、馬の調子はかなりよかったようだ。次走この馬に乗る騎手もマーフィー騎手の騎乗をお手本にして、4角から大胆にスパートしてもらいたいものである。

4着 1番 ジェネラーレウーノ 田辺 02:14.1

好スタートから2番手の位置をがっちりキープし、直線でシャケトラに追い付かれるのと同時に進出を開始するも、上位3頭からは末脚が劣ったがなんとか粘り切って4着を確保した。
この馬を皐月賞3着とセントライト記念1着を理由に本命に推すテレビの予想家が結構多いのでちょっと驚いてしまった。皐月賞時点ではまだ古馬オープンと戦えるレースレベルではないし、セントライト記念にしても、古馬1600万条件より0.2秒速い基準タイムで完全タイム差+0.8でタイムランクDのレースだったので、古馬G2で相手になる時計ではなかった。さらに言うとセントライト記念出走馬の大半は次走凡走しているので、このことからセントライト記念のレースレベルが高くなかったことがわかる。なので、多くテレビの有名予想家はこうした定量的なレースレベルの判断をせず自身の見た目だけで判断しているので、こうしたことが過剰人気を生む大きな要因になっていると思う。こうした過剰人気が発生するレースは結構あるので、出来ればこういうレースはしっかり当てたいものである。ジェネラーレウーノが過剰人気であることを見抜いて馬券の対象からバッサリ切れたのは今回僕の良かった点だと思っているが、その割には4着とよく粘っていると思った。今回、田辺騎手の騎乗に不満を述べている人が多いが、実はこうやって最後までスローで粘り切る走りが、この馬の現時点での実力で一番いい着順が取れる走りだったのではないかとちょっと思ってしまった。
あと、この馬について、今回はっきりわかったことがあり、それは「この馬は自身でペースを作ることができない馬」だということである。この馬の過去のコメントを見ると、集中力に欠けるところがあり、1頭だけ前に出ると気を抜いたり、物見をしてしまうようである。だから、この馬が先頭に立った時は集中して速いペースを作ることができないし、ハイペースを追いかけて成功したレースも、かなり離されて追走したものであり、器用に前をつついてペースを押し上げることが出来ない馬なのである。今回と前回、田辺騎手がペースを上げて早めに前に出なかったことを批判している人が多いが、田辺騎手ほどの実績のある人がそんな素人でもわかるようなことをあえてしないわけがなく、馬に問題があったと考える方がよっぽど自然だ。ひどい意見になると、菊花賞でスローで逃げたのはエタリオウのラピッドになるためだったという人がいるが、今回と前回の走りからそれはとんでもない見当違いのいいがかりだということが分かったと思う。
自分の馬券が外れた際に、安易に騎手のせいにするよりも、なぜ騎手がそういう乗り方をしたのか理由を探ろうとする方がよっぽど以降の馬券的中の役に立つと僕は思う。

5着 11番 サクラアンプルール 蛯名 02:14.3

中段から、すぐ内にメートルダールがいたことから、終始やや外を回る形になる。4角では他馬と比べて若干仕掛けを遅らせ直線に入って末脚を爆発させようとするも、ジワジワとしか伸びず5着となった。
スローペースでいい末脚を発揮した実績があることから、直線で伸びてくるかと思ったものの、10.9-11.9のペースでは差し切るのは難しかったようだ。そんなに瞬発力に秀でているわけではないので、3着以内になるには、内を距離ロスなく立ち回るなど、恵まれた条件がないと難しいのかもしれない。G2レベルにはちょっと足りない馬ということなのかもしれない。

6着 5番 ダンビュライト 北村友 02:14.4

スタートを決めてやや前の最内のポジションを確保するも、その後一本調子の走りで直線に入っても伸びることなく、見せ場なく終わってしまった。
最近放馬したり、ゲートで暴れたりと、ルーラシップ産駒の悪い特徴である気性の悪さを見せていたが、今回はおとなしく、ゲートもスムーズに出たが、おとなしかった分闘志も消えてしまっていたのではないかと思えるような走りだった。
そもそも一本調子で走る馬で、デムーロ騎手がAJCC勝ったときも向う正面で上手く前をつついてペースを上げさせ優位に立つような形となったもので、こうした一工夫しないと勝負できないので、気性難が出るようになった今では、以前以上にアテにできない馬と考えた方がよさそうだ。たた、こういう気性難の馬は突然走ってしまうことがあるので、薄めの相手候補として警戒しておいた方がよさそうではある。

7着 9番 ショウナンバッハ 三浦 02:14.5

最後方から、直線では大外からちょっとは速い脚を使ったかに見えたが、前が速いのであまり速くは見えなかった。やはりスローペースでもポジショニングが悪く小回りコースでは3着以内に入るのは絶望的だと思う。

8着 7番 ステイインシアトル 内田博 02:14.6

先手を主張してスローペースで逃げれたが、あっさりと捕まって8着まで後退したので、G2のレベルにはないということだと思う。

9着 3番 マイネルミラノ 柴田大 02:14.9

先行力が持ち味の馬が、このスローペースで先行できないのだから、もう3着以内に入るには絶望的ではないだろうか。

10着 6番 ミライヘノツバサ 北村宏 02:15.0

先行するも、4角の勝負所からズルズル後退してしまったので、もうG2で勝負出来る馬ではないということだろう。

11着 2番 アクションスター 大野 02:15.0

後方のまま見せ場なし、もう3着以内に入るには絶望的だろう。

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