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2019年1月30日 (水)

シルクロードステークス G3 2019 レース回顧

内枠が断然有利とされる京都芝1200mで、外枠有利となる結果になったのが衝撃的なレースだった。1着馬こそ内枠で断然人気の馬だったがそれでも3連単が24万馬券になったということは、とても予想が難しい馬が2,3着に入ったということである。後述するが、このレースで外枠有利になったのは単純に外差しの馬場になったという理由ではない。京都芝1200mで、外枠有利となることは珍しいケースではあるが、そうしたレースのサンプルとして記憶に残すようしっかりとレース回顧しておきたい。

1.レース結果の基礎データ

京都芝1200m良
走破タイム:1:08.3 前3F-後3F:33.3-35.0 ハイペース
11.9 - 10.3 - 11.1 - 11.4 - 11.7 - 11.9
馬場差 +0.2 完全タイム差 +0.2
タイムランク C メンバーランク C

ハイペースで3ハロン目以降からラップが落ち続ける減速ラップとなった。
馬場差は前の週より少し回復したが、これはBコースになってコーナーが緩くなってスピードを若干出しやすくなったためで芝自体はあいかわらず重い状況が続いているようだ。

2.隊列分析

2019012702

1200mのハイペース戦なのに直線入り口でこんなに詰まった隊列になっているのが衝撃的であり、さらにいつもはかなり後方で直線入り口に入る位置になる18番ティーハーフが今回は直線入り口でこんなに前の位置にいることも衝撃的である。
こうした隊列になったのは要因が2つあり、ひとつめはインに馬郡が密集したことが挙げられる。この日の京都芝のレースはBコースになってコーナーが緩くなったためかインを突こうとする馬が多く直線で馬郡が密集することが多かった。ふたつめはインで先行した馬の4角での減速が激しかったことが挙げられる。普通コーナーでは明らかに外を回ると距離ロスがあるので内の馬よりかなりスピードを上げなければ外から直線入り口で前に出るのは難しい。なので、これだけ多くの馬が外から前の位置に行くことができたのは、内側の馬の4コーナーのスピードがかなり減速したと考えるのが自然だ。
そのため、インに馬郡が密集してかつインで先行した馬の4コーナーの減速が激しかったため前が詰まり結果的に外を回った馬がスムーズに直線入り口で前の位置に出すことができた。だから、外枠有利の状況が生まれたと僕は考えている。
この日の他のレースを見ても明らかに外枠の馬が伸びているように見えなかったし、もし外枠が本当に伸びるのであれば、馬郡がインに密集することは起きないはずだ。
今回のような隊列になることは非常に珍しいことかもしれないが、コース変わりがあってインに馬が密集することが発生した場合は、今回のような隊列が発生する可能性があることを覚えていた方がよいのかもしれない。

3.各馬の分析

1着 2番 ダノンスマッシュ 北村友 01:08.3

スタート後二の足で先行争いに加わるも一旦下げて、前から3番手の最内のポジションをキープするが、4角では前にいたラブカンプー、ラインスピリットがもたついているうちに外にいた馬が進出してきて、直線では前から6番手の位置に後退した形になる。そのため邪魔な前にいる馬を交わすために大きく外に出して、その後に追いあげを開始するとものすごい加速で前の馬を差して1着となった。
前走が最内をうまく突いたような走りだったので、内枠に恵まれたと勘違いしてしまったが、今回改めて、この馬の強さを思い知らされた。古馬オープンで戦うようになって、これで1200m戦は4戦して1着3回2着1回と全く崩れていない。そしてこの馬のいいところは、ハイペース戦でも先行できて、馬郡に怯まない勝負根性があって、それでいて直線の最後で追い出すと瞬時に素速いスピードで加速することが出来るということだと思う。最後の直線の映像で横のティーハーフと比べるとよくわかるが、ティーハーフが長い直線をグングン加速している内側で、一瞬の追い出いの反応だけでティーハーフを楽に交わした加速力はすごいと思う。これは上がり3ハロンタイムでは表せない速い脚なので、レース映像をしっかり見る必要がある。
こうした特徴のある馬なので、大崩れは今後もしそうになく、前にいた馬を差し切れず取りこぼす可能性はありそうだが、後ろから差されるレースはイメージしづらい。なので、当面は1200m戦では3着以内を外す可能性は低い馬と考えた方がよさそうだ。

2着 8番 エスティタート 浜中 01:08.5

出遅れて後方からになったが、内がごった返す中思い切って外を回ったのがよかったが、残り600mから進出してかなり長くいい脚を使えていたので、決して恵まれただけの2着ではないようだ。ごちゃついたり窮屈なポジションに入ると力を出せないようなので、今回のように外を回したり、馬郡がバラける展開で長くいい脚が活きる場面になったとき再び連対する可能性は高いのかもしれない。

3着 18番 ティーハーフ 国分恭 01:08.5

レース映像を何度も見てみてもやはりこの馬が4角で上手くいいポジションに進出出来た理由は内の馬が密集しすぎてモタついていたことに尽きると思う。これで2戦連続で3着に入ったので馬の調子もかなりよかったと思うが、今回については展開と隊列の形に恵まれた要素が大きいと思う。

4着 16番 アンヴァル 松山 01:08.5

中段の外をスムーズに追走して、4角で外から前に進出するもさらに外から進出したアレスバローズが内に切れ込んできたため直線では一瞬前が塞がれるもすぐ空いてその後は外にいたエスティタートと併せ馬のような形になり、アレスバローズは交わすも、エスティタートには競り負けて、外から来たティーハーフにも交わされ4着だった。
京阪杯では外枠が明らかに不利なわりにはいい走りをしたように見えたが、前走の淀短距離Sでは特に不利なく2着に負けていて、今回も最後は競り負けての4着なので、重賞ではワンパンチ足りない馬と考えた方がいいのかもしれない。

5着 17番 アレスバローズ 川田 01:08.7

中段の外のアンヴァルより後ろを追走するも残り600mから一気に外をマクッて、直線では外からインまで斜めに切れ込んで強引に先頭に立つが、最後まで脚は続かず5着になった。
ちょっと強引な競馬であったが、内がごった返してモタついているのを見逃さず一気にマクッた川田騎手の騎乗は見事であった。この馬夏は調子よかったものの、ここ2戦調子が悪るかったので、今回の走りが復調の兆しになるかもしれない。

6着 13番 ダイメイプリンセス 秋山 01:08.8

後方から4角ではティーハーフの少し内に位置にいたものの、直線では伸びるまで時間がかかり直線の最後にようやく伸びて6着となった。
騎手のコメントに「坂の下りで加速してコーナーを回ってくるのは苦手でしょうが」とあるので、器用さに欠ける馬のようだ。狙えるのは直線コースかあまり坂のない平坦コースに限られるのかもしれない。

7着 9番 ペイシャフェリシタ 三浦 01:08.9

ごちゃついた馬郡の後方の真ん中にいたので、4角でもたついた影響を大きく受け、直線でもなかなか前が開かず追い出しにてこずって最後はちょっとだけ伸びて7着となった。
まあ、スムーズに走れても3着争いまで加われたか微妙ではあったものの、3,4コーナーの位置取りが最悪であったことは確実。やはり京都コースに乗りなれていない関東の中堅クラスの騎手が騎乗する場合は馬の能力よりも少し割引が必要なのかもしれない。
先週記事にしたが、前走のカーバンクルSの完全タイム差-0.4を鵜呑みにすると、このレースでは実力上位となるのだが今回の結果+0.8のタイム差だったので、やはりカーバンクルSの完全タイム差は過大評価だったということを証明した結果となった。

8着 5番 ビップライブリー 高倉 01:09.0

道中はダノンスマッシュのすぐ外のちょっとだけ後ろの位置で先行していたので、この馬も内の渋滞の影響を受けて直線で中段の位置まで下がった形になった。その後直線ではジリジリとは伸びていた。先行力はあるので、先行有利な条件に恵まれればどこかで3着に入って穴を空ける可能性はありそう。戦績を見ると休養を挟まず連戦してもあまり調子を落とさないタフさはありそうだ。

9着 7番 リョーノテソーロ 坂井 01:09.2

馬込みの真ん中にいたので、この馬もペイシャフェリシタと同様に隊列渋滞の影響を大きく受けた。直線でもなかなか前が開かなかったのは確かだが、騎手のコメントでは「直線で進路があれば、抜けるだけの手応えがあったんですが…」とはあるものの、前が開いてからの脚は大したことなかった。過去の戦績の騎手コメントをみると、前が開かず追い出しが遅れたケースが多いので、そういう影響を受けやすい馬なのだと思う。あと、この馬昨年秋から連戦しすぎなので調子も落ちてきていると思う。

10着 12番 ライトフェアリー 川須 01:09.2

道中はビップライブリーすぐ外のちょっとだけ後ろの位置だったので、4角で前が詰まった時にスムーズに外に持ちだすことができたが、上位に入るほどの末脚はなかった。

11着 1番 ナインテイルズ 福永 01:09.3

最内の中段のやや後方でじっくり脚を貯め直線での差しに賭ける走りをしたが、直線ではここ2戦で見せたような末脚は発揮できなかった。前が壁になるような不利はなかったので、この馬にとって今回はペースが速く追走に脚を使わされたということなのだと思う。

12着 11番 サイタスリーレッド 田中健 01:09.5

ダートでは先行できても芝では先行出来ず後方から、最後は大外から追い上げようとするもまるで伸びなかった。

13着 4番 キングハート 中谷 01:09.5

後方からいいところなく終わった。久々に中谷騎手に戻ったのも、陣営ももうこの馬に期待していない現れなのかもしれない。
今回の完全タイム差+1.4なので、この馬も前走のカーバンクルSの完全タイム差+0.1は過大評価だったということを証明した結果となった。

14着 6番 ラインスピリット 森一 01:09.6

ラブカンプーのすぐ横で先行していたのに、4角での減速が激しく隊列渋滞の原因を作った1頭となった。ハイペースでもそれなりの走りを見せていた馬なので、ハイペース+重たい馬場が堪えたということなのかもしれない。

15着 14番 セイウンコウセイ 池添 01:09.6

京都芝1200mとしては速すぎる前半3ハロン33.3秒で逃げたたため、最後はバテたが、ブリンカーが効きすぎたためハミをガッツリ噛んで、オーバーペースになったとのこと。前走はダートを使ってみたり試行錯誤するもうまくいっていない状況が続いているので、再び好走するのは難しいかもしれない。

16着 3番 フミノムーン 国分優 01:09.6

後方のまま見所無し。以前のような末脚を近走では全く発揮できていないので、もう好走するのは難しいのかもしれない。

17着 15番 トウショウピスト 古川 01:09.7

直線入り口でわりといい位置につけれたものの直線ではズルズル後退して、見所のない走りだった。
今回の完全タイム差+1.6なので、この馬も前走のカーバンクルSの完全タイム差+0.5は過大評価だったということを証明した結果となった。

18着 10番 ラブカンプー Mデムーロ 01:10.8

暴走したセイウンコウセイの後ろでやや距離をとって最内で先行するも、4角での減速が激しく隊列渋滞の原因を作った1頭となった。「まだ本来のコンディションではなかったかも…」とのことだが、いままでハイペースでも頑張ってきたわりにはバテすぎであった。牝馬だけにこうした敗戦が尾を引く可能性もあるので、次走も少し疑った方がよいかもしれない。

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