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2019年4月

2019年4月20日 (土)

2019 皐月賞 G1 レース回顧

皐月賞では初めて年明け初戦のサートゥルナーリアが勝ったということだが、それは今期はたまたま冬から春にかけて大きく成長した馬があまりいなかっただけで、今後もそういう傾向が続くというわけではないと思う。そうでなければ今後は前哨戦のG2,G3がつまらなくなってしまう。実際、サートゥルナーリアも辛勝だったわけで、サートゥルナーリアが実戦で走らなかった間に他馬が成長してきて差が少なくなってきているということだと思う。また、このレースで上位3頭と他のこれまでの3歳重賞出走馬とは能力差がはっきりして、勝負付けは済んだと思う。そうしたことを踏まえつつ、しっかりレース回顧したい。

1.レース結果の基礎データ

2019年 4月14日(日) 3回中山8日  天候: 曇   馬場状態: 良
11R  第79回皐月賞
3歳・オープン・G1(定量) (牡・牝)(国際)(指定)  芝 2000m   18頭立


馬場差 -1.2 完全タイム差 -1.9
タイムランク A メンバーランク B

LAP :12.3-10.5-12.0-11.8-12.5-12.1-12.2-11.7-11.6-11.4
通過:34.8-46.6-59.1-71.2  上り:71.5-59.0-46.9-34.7  ミドルペース

前半は皐月賞らしく速いペースではあるものの、向こう正面あたりになる5ハロン目あたりで一旦ペースが緩んでいる。そのため、上がり3ハロンが速く、かつL1F最速になった。

2.隊列分析

2020041701

L3Fでペースアップする展開でL1F最速だったことから、直線入り口で前にいないとダメな展開になった。上位3頭とそれ以下の馬ではしっかり差がついたので、実力どおりの結果になったと思う。

3.完全タイム差検証

2020041704

最下位の馬以外はすべて前走より1秒以上パフォーマンスアップしているので、明らかに異常な完全タイム差になっている。この日は他に芝でタイムランクBのレースが2レースあり、それも前走と比較するとかなりおかしい。なので、この日は上がり3ハロンタイムの時計がかなり出やすいコンディションになっていたと考えた方がよいと思う。1.5~2秒くらいは過剰評価なのではないかと思う。

4.各馬の分析

1着  12番  サートゥルナーリア  ルメール    1.58.1 34.1

好スタートからスピードの速さで前の方の位置を取ろうとするが、外を回ったことによりコーナーワークで序盤は中段の位置につける。勝負所でやや外を回りつつペースアップし前に出るも最後まで上位3頭の争いが続き辛勝となった。
終始外を回りながら、普通に勝負所でペースアップして勝ったので強い勝ち方だった。
今まではL2Fでペースアップするレースが多かったのでトップスピードの持続力が未知数だったが、今回の走りで持続力もかなりのものであることを示した。

2着   7番  ヴェロックス        川田将雅    1.58.1 34.4

好スタートから、サートゥルナーリアの前での競馬となり、サートゥルナーリアの目標にされてしまい、最後はヨレたサートゥルナーリアにぶつけられる不利があったが、それでも差のない2着となった。
審議の裁定では、不利がなくても着順の差はないと判定されたが、そうとはいいきれないような微妙な着差だった。この馬、東京スポーツ杯でも他馬にぶつけられながらも着差0秒の4着だったので、ぶつけられても怯まない勝負根性があることは覚えておくべき特徴だと思う。この馬は先行して速い上がりが使えることが武器になる。東京スポーツ杯以降は重賞は使わないもののオープン特別を2連勝しているので、昨年より順調に成長してきたようだ。この馬も現時点の3歳ではかなり強い。

3着   4番  ダノンキングリー    戸崎圭太    1.58.1 34.5

内枠だったこともあり積極的に先行する。最後の直線の入り口ではかなり速い加速を見せたものの、速い脚は長くはつづかなかった。それでも最後はまた加速してきて3着となった。
瞬発力勝負に強いディープインパクト産駒だけに、序盤で先行するために脚を使いすぎたのが痛かったと思う。ダービーはスローペースになることが多いので、展開次第ではこの馬の逆転は十分可能だと思う。直線に入ったところで、一瞬勝つかと思うくらいの加速を見せたので、加速性能の高いことがこの馬の強みで、トップスピードが長くは続かないものの、最後までしっかり速い脚を使っていたので、2000mは距離が長いということではないと思う。

4着   1番  アドマイヤマーズ    M.デム    1.58.5 34.9

ダノンキングリーのすぐ後ろくらいの位置で先行し、直線で仕掛けるも、上位3頭とは明らかに末脚に差があり、やや離されての4着となった。
これまで、並びかけるとひと脚使う勝負根性で好成績を収めてきたが、能力差が出てきてしまうとどうにもならないということだと思う。現時点では昨年よりあまり成長していないということだと思う。

5着   6番  クラージュゲリエ    横山典弘    1.58.7 34.7

中段からしっかり追い上げ、アドマイヤマーズとあまり差のない5着だった。
共同通信杯ではアドマイヤマーズとの着差は0.6秒あったが、今回は0.2秒まで迫ったので、この馬は成長してきているということだと思う。3歳重賞出走馬の中で、共同通信杯組が、3,4,5着と最もよい成績だったのは偶然ではないはず。やはり完全タイム差を参考にしてレースのレベルを判断することは予想する上で重要なことであるということを示していると思う。

6着  16番  タガノディアマンテ  田辺裕信    1.58.9 34.4

かなり外を回っていたが、最後は上位馬と比べて伸びないものの、しぶとく脚を使っていたので、このメンバーで6着に入る実力は十分あったということだと思う。

7着  11番  ラストドラフト      シュタル    1.59.0 34.8

先行できず、最後もさほど伸びていないので、もう底が見えてしまった感がある。

8着  17番  アドマイヤジャスタ  岩田康誠    1.59.0 34.5

先行してきた馬であるが、今回は行く気なく、後方からで最後は少しは伸びたものの、上位勢には及ばなかった。

9着  14番  ダディーズマインド  宮崎北斗    1.59.2 35.8

外枠から、速い序盤でも積極的に脚を使い先行したが、最後は上位5頭以外にはさほど負けていない。レベルの低い3歳重賞であれば、穴をあける実力はあると思う。

10着  18番  ナイママ            柴田大知    1.59.3 34.6

見所なし

11着  13番  ブレイキングドーン  福永祐一    1.59.3 34.9

見所なし。弥生賞のレベルが低かったということ。

12着  10番  シュヴァルツリーゼ  石橋脩      1.59.7 35.5

見所なし。弥生賞のレベルが低かったということ。

13着   3番  ファンタジスト      武豊        1.59.7 35.8

見所なし。スプリングSのレベルが低かったということ。

14着   2番  サトノルークス      池添謙一    1.59.7 35.3

見所なし。前走のすみれSで勝ったものの、このレースの出走馬の次走成績の軒並み悪いでの、レベルが低かったということ。

15着   9番  メイショウテンゲン  三浦皇成    1.59.7 34.9

見所なし。弥生賞のレベルが低かったということ。

16着  15番  クリノガウディー    藤岡佑介    2.00.0 36.5

見所なし。2歳時から成長していないということ。

17着   8番  ニシノデイジー      勝浦正樹    2.00.1 35.9

走らなさすぎの成績のように見えるが、2歳時からの成長力がないのでこの程度の走りしかできなかったということだと思う。

18着   5番  ランスオブプラーナ  松山弘平    2.00.8 37.4

見所無し。毎日杯の勝馬だが、毎日杯3着のヴァンドギャルドが前日のアーリントンCで惨敗したので、毎日杯もレベルが低かったということ。

2019年4月11日 (木)

2019 桜花賞 G1 レース回顧

朝日杯FSで他馬に競られると弱いといった弱点を露呈したグランアレグリアが、前哨戦を使わずに桜花賞に直行したことで、予想が難しいレースになった。終わってみればグランアレグリアの圧勝で2着以下もほぼ現時点の実力通りの結果になる好レースだった。ただ、グランアレグリアは他馬に競られることのないレース展開に持ち込んで勝っていて、この戦法のプランを練って実践した陣営の作戦、仕上げは見事だったが、弱点は克服したわけではないので、今後もグランアレグリアの扱いは難しいと思う。

1.レース結果の基礎データ

2019年 4月 7日(日) 2回阪神6日  天候: 晴   馬場状態: 良
11R  第79回桜花賞
3歳・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定)  芝 1600m・外   18頭立

馬場差 -0.7 完全タイム差 -1.3
タイムランク A メンバーランク D

LAP :12.2-11.1-12.1-12.3-11.7-10.8-11.0-11.5
通過:35.4-47.7-59.4-70.2  上り:69.4-57.3-45.0-33.3  スローペース

グランアレグリアが早めにスパートしたため、L3Fが最速になったが、その後のラスト2ハロンもさほどバテていないので、かなりレベルの高いレースだったことは確かであり、さらに高速馬場での瞬発力も問われたレースだった。また、先週少し馬場が悪化したと思われた阪神の馬場がしっかり回復してきた。今開催の阪神の馬場は目まぐるしく変わっている。来週もどうなるか、しっかりと土曜日のレースを見て判断する必要がある。

2.隊列分析

2019040803

直線入り口では、あまり横に広がることなく縦長の隊列になっている。そして、そのわりには、直線でごちゃつくことなく、不利のあった馬はいなかったようだ。

3.完全タイム差検証

2019040806

多くの馬は前走よりもパフォーマンスを上げて、ハイレベルのレースになったとの見立ては正しいとは思うが、9着が-0.3の完全タイム差の評価には違和感がある。シェーングランツ、アウィルアウェイあたりは前走とほぼ同等のパフォーマンスだったと見て、1.0秒くらい完全タイム差を低く見ておいた方がいいように思える。

4.各馬の分析

1着   8番  グランアレグリア    ルメール  55  1.32.7 33.3 

好スタートから自然体でスピード力を活かし前から4番手につける。残り800mで外からじわじわ加速し直線に入って先頭に立つと、最内に進路を変えて、そこから全くスピードが衰えずの圧勝だった。
朝日杯FSで競られると怯む弱点が露呈したことを考慮してレース映像を改めて見ると、終始他馬とは少し間隔を空けて競り合いを避けるようにレースをしていたことがわかる。調教映像2頭併せでも、少し間隔をとって後ろから追いかけられる形の調教だったので、弱点を克服したわけではなく、他馬に競られる前に前に出る作戦で走るんだなと僕は思ったが、実際そのとおりのレースとなった。しかしながら、ここまでうまくいくとは想像出来なかった。まあ、この馬のスピード能力が他馬を圧倒しているからこそ、こうした走りが成功したわけだが、それでも、この馬の弱点はもうはっきりしているのだから、前半でこの馬に競りかける馬がいなかったことは少し不満に思う。
能力が高いことは示したものの、競りかけられたときにどうなるかは疑問を残したままになった。なので、今後もこの馬の走りを予想するのは難しいと思う。

2着  16番  シゲルピンクダイヤ  和田竜二  55  1.33.1 32.7 

スタートはあまりよくなく後方から、4角ではわりと内の進路を狙い、前が詰まらなかったことから直線でじわじわ伸び続け2着となった。
スタートはあまり良くないが、直線での瞬発力はかなりあり、最後までしっかり伸びるので長い直線のコースが合っているように思える。2着に入れたのは残り800mからペースアップする早じかけの展開の中後方でじっくり脚を貯められたことと、4角から直線の距離ロスが少なかったことであり2,3,4着の馬の能力差はほとんどないと思う。

3着   4番  クロノジェネシス    北村友一  55  1.33.1 32.9 

好スタートで序盤は少しかかり気味になるが、すぐ落ち着いて中段の最内の位置を追走する。4角では外に出そうとするも少し進路取りに手間取ったが、直線の途中からしっかり伸びて3着に入った。
勝負所で内から外に出すところで明らかにロスがあったが、結果的にはそれが最後の伸びにつながったように思える。
この馬の前走のクイーンCが過大評価の完全タイム差だったため、レースレベルをどう考えるか難しかったが、今回の結果からチューリップ賞と同等のレースレベルだったと考えてよさそうだ。

4着  15番  ダノンファンタジー  川田将雅  55  1.33.1 33.4 

好位直後の外で、序盤からやはり少しかかったが、なんとか我慢させ、グランアレグリアをピッタリとマークする位置で追走し、4角で先に動いたグランアレグリアからひと呼吸置き、直線を向き切ってから追い出すが、グランアレグリアを交わす脚はなく、早めにスパートした分最後は甘くなり2,3着馬に差されての4着だった。
2,3着馬に差されたのは早めにスパートした分であり、能力差はほとんどないということだと思う。

5着  14番  ビーチサンバ        福永祐一  55  1.33.2 33.3 

ダノンファンタジーの少し後ろからじわじわと伸び続けるが、最後はクロノジェネシスに交わされ、ダノンファンタジーも交わせずの4着だった。
2,3,4着馬とは着差は少ないものの、少し能力的に劣ることを示したと思う。
いい脚が長く使えるが、トップスピード能力が少し劣るということだと思う。

6着  18番 *プールヴィル        秋山真一  55  1.33.3 33.8

大外ながら、スピード力を活かして積極的に逃げ、最後もあまり脚色が衰えずの6着だった。
大外枠だったこと、5着馬まで重賞1,2着経験馬といった実力馬だったということを考えるとこの馬の6着は大健闘だったように思う。今後も活躍できる可能性はあるように思う。

7着   2番  エールヴォア        松山弘平  55  1.33.5 32.9

後方から、最内を通って7着まで押し上げたが、最内をロスなく走れたことに恵まれた感はある。前半そう速くないペースでも後方に置かれたので、1600m以下のレースは向いていないように思える。

8着  13番  ジュランビル        松若風馬  55  1.33.6 34.0

3番手で先行するも直線では伸びなかった。1600mは長いということなのだろう。瞬発力はないので、1400mで速いペースで先行する停会がよいようだ。

9着   1番  シェーングランツ    武豊      55  1.33.7 33.0

後方から、直線では大外に出し、ジワジワ伸びて9着となった。
高速馬場では瞬発力が足りなく、前半の基礎スピードも足らないようだ。

10着   7番  アウィルアウェイ    石橋脩    55  1.34.0 33.8

前半ごちゃつく馬郡の後ろに入っていたため、かなり後方からになり、直線も外を回るロスがありそれでいてさほど伸びなかったので、全く見所のないレースだった。昨年の京王杯2歳S以降、2戦続けて凡走したので、もう当面伸びしろはなさそうだ。

11着  12番  ノーワン            坂井瑠星  55  1.34.2 34.0

中盤から、直線で一瞬伸びるかに見えたが、いい脚は一瞬だけだった。高速馬場の瞬発力勝負は合わないようだ。また、ここまで7戦してきたことからのデキ落ちもあったと思う。

12着  11番  メイショウケイメイ  古川吉洋  55  1.34.4 34.7

先行して全く伸びず。高速馬場の瞬発力勝負が合わないことと、距離も長いのだと思う。

13着   9番  アクアミラビリス    M.デム  55  1.34.6 34.7

好位にいながら末脚不発。伸びなさすぎなので、敗因は今のところ高速馬場は合わないようだとしか考えられない。

14着  17番  レッドアステル      戸崎圭太  55  1.34.7 34.0

後方でいいところなし。アネモネSのレベルが低かったということだろう。

15着  10番  フィリアプーラ      丸山元気  55  1.35.0 34.0

後方でいいところなしフェアリーSのタイムランクE評価が妥当だったということだろう。

16着   6番  ホウオウカトリーヌ 大野拓弥  55  1.35.0 35.0

好位につけても、全く伸びずいいところなし。フェアリーSのタイムランクE評価が妥当だったということだろう。

17着   3番  ノーブルスコア      岩田康誠  55  1.35.1 34.7

3角でゴチャつくところがあって、リズムを崩してたとのこと。

18着   5番  ルガールカルム      三浦皇成  55  1.35.5 35.1 

この馬も3角でゴチャついたことでスムーズにいけなかったことを騎手がいいわけにしていた。

2019年4月 3日 (水)

2019 ダービー卿チャレンジトロフィー G3 レース回顧

時計は速いが、大阪杯とは逆にグリーンチャンネルの番組「先週の結果分析」で過大評価されるレースとなった。時計が速いことで、このレースの出走馬が次走過大な人気を集める可能性があるので、しっかりレース回顧したい。内容的には凡戦の部類のレースだと思う。

1.レース結果の基礎データ

2019年 3月30日(土) 3回中山3日  天候: 曇   馬場状態: 良
11R  第51回ダービー卿チャレンジT
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)[指定]  芝 1600m   16頭立

馬場差 -0.7 完全タイム差 -0.7
タイムランク B メンバーランク C

LAP :12.1-10.8-11.0-11.2-11.4-11.4-11.6-12.2
通過:33.9-45.1-56.5-67.9  上り:68.8-57.8-46.6-35.2 ハイペース

2ハロン目最速から、単調で速いペースが続きラスト1ハロンで減速している。ジャパンカップや葉牡丹賞も同じようなペース配分であり、こうしたペースだと、各馬が普段のレース以上のタイムを出すことが多い。多分、レース途中での減速、加速が少ないことから全体のタイムが速くなるということだと思う。


2.隊列分析

2019040101

直線入り口ではかなり縦長になっており、後方の馬は外を回っている。こうなると後方の馬は絶望的であり、実際、直線入り口で前目につけている馬で決着した。

3.完全タイム差検証

2019040103

ほとんどの馬が前走よりパフォーマンスを大幅にUPさせているので、典型的な過大評価の完全タイム差である。完全タイム差の差分が少ないドーヴァーとキャプテンベリーの前走のニューイヤーステークスは、今回と同様のハイペース戦で完全タイム差が過大評価されているレースだった可能性が高い。そう考えると今回は1.0~1,5秒くらい完全タイム差を低くみるべきであり、実際にはタイムランクDかE相当の凡戦だったと思う。


4.各馬の分析

1着   2番 フィアーノロマーノ  川田将雅    1.31.7 34.8 

好スタートからマルターズアポジーを先に行かせ、3,4番手の位置をキープする。直線入り口で早めに先頭に立ち、最後は後続の追撃をぎりぎり抑えての1着だった。
ハイペースのレースだと、好位追走の馬が早めに追い出し、そのまま粘り切るレースが多いが、今回もそんな展開だった。おそらくハイペースを追走することで脚を使ってしまった馬は最後の直線で何もできなかったということだと思う。この馬はハイペース戦を前の位置で追走できるスピードがあり、それでいて最後までしっかり粘れることが特徴のようだ。この馬の戦績を見ると、川田騎手以外が乗った時には後方から、瞬発力の切れ味で勝負していて、川田騎手が乗ったときには先行力で勝負しているところが面白い。そうした意味ではキセキとキャラが少し被る馬のような気もする。また、この馬も時計のかかる馬場の成績がよくないので、そうした特徴もありそう。そう考えると、今後のこの馬の狙いどころがわかってきそうな気がする。

2着  12番  プリモシーン        福永祐一    1.31.7 34.0

後方から4角でじわじわ押し上げ、最後まで脚色が衰えなかったことで2着に浮上した。
この馬、エンジンのかかりが遅いのだが、単調なハイペース戦だったので、4角で追い上げやすかったのがよかったと思う。また、この馬の前走のレース回顧で馬郡を捌くのが下手なのではと書いたが、今回はハイペースで馬郡がばらけたことも良かったと思う。なので、この馬も今後の狙いどころがわかりやすいと思う。


3着  13番  マイスタイル        横山典弘    1.31.7 34.5

先行グループの一番後ろながら、インぴったりを追走し、直線では最後他馬がバテる中最後まで粘り切り3着を確保した。
この馬は、ハイペース戦の福島記念でも最後まで粘れるところを見せたので、ハイペース戦の適正はありそう。加えてインぴったりを走れたことも良かったと思う。しかしながら、この馬オープンに入ってから、1回おきに好走と凡走を繰り返しているので扱いが難しい。次走は凡走する順番として疑ってかかってよいかもしれない。


4着  14番  ダイアトニック      北村友一    1.31.9 33.4

かなり後方からになったが、4角ではあまり外を回りすぎずに追い上げ、4着になった。末脚は堅実なようだが、ハイペースになると前半の基礎スピード不足で後方に置かれてしまうようだ。今回オープン初戦の4歳馬だったが、前半のペースが遅くなれば、最後の末脚で上位に食い込む場面が見られるかもしれない。

5着   5番  ギベオン            蛯名正義  1.32.0 35.0 

ハイペースでもしっかり先行集団につけることができて、最後は上位馬とは持続力で劣ったが、大きくはバテてはいなかった。この馬かなり堅実に走るが、3着以内に入るには中日新聞杯くらいにメンバーが弱くなないと難しいということなのかもしれない。

6着  10番  ロードクエスト      三浦皇成    1.32.1 34.1

後方から、あまり外を回りすぎることなく追い上げてくるが、最後は伸びきれなかった。この馬もここ3戦は自身の能力どおりの堅実な走りが出来ていると思う。この馬の勝ったスワンステークスは今回程度の走りでも勝てる低レベルレースだったということだと思う。

7着   4番  ドーヴァー          田辺裕信    1.32.1 34.2

前走のオープン特別が今回と同じようなハイペース戦で、それを好時計で圧勝したことから、今回1番人気になっていたが、まさに速い時計に騙された過大評価の1番人気だったと思う。実際前回と同じような位置取りだか、最後までしっかり伸びてきているものの、今回のメンバーには通用しなかったということだと思う。
今後も単調なハイペース戦を好時計で好走した馬の次走は基本疑ってかかるべきだと思う。


8着   6番  ヒーズインラブ      ミナリク  1.32.2 34.3 10

後方から内を回ってくるもいいところがなかった。この馬のいいところは、馬郡に怯まずインを突くことができることなのだが、昨年のデキにはなく調子がよくなかったのかもしれない。

9着   8番  ダイワキャグニー    石橋脩      1.32.2 34.2 

前走、苦手と考えられていた右回りコースのレースで好走していたわりにはいいところがなかった。石橋騎手のコメントによると、「スタートは上手に出てくれました。ただ、道中は内に入れたかったんですが、内の馬が外に張っていたのでなかなか入り込めなかったです。そうこうしているうちに少し気が抜けてきてしまいましたね。調教で乗って、レースでそのあたりは気をつけようと思っていたんですが……。気が抜けたことでポジションが下がってしまいました。行く気に仕向けたかったですが、今日は本気にさせることができなかったです。コーナリングは上手に走れていましたよ。」ということなので、気性的にアテにできない馬ということのようだ。

10着   7番  ハクサンルドルフ    内田博幸    1.32.4 33.5

後方の大外から、最後は一足使うも、位置取りが後ろすぎるので話にならない。馬場が悪くなって直線の時計が極端に遅くならない限り3着以内に入るのは難しそうで、実際、2着になったエプソムカップはそんな感じで最後の直線の時計がかかるレースだった。

11着  11番  カツジ              松山弘平    1.32.6 33.9

ハイペース戦のため、後方に位置しても脚が貯められなかったようで最後の直線でもあまり伸びず。この馬、オープンの低レベル戦で、惜しいと思わせる善戦をしているように見えるので、やや人気になるが、レベル的にかなり弱い馬と考えてよいと思う。

12着  16番  キャプテンペリー    大野拓弥    1.32.8 34.9

前走がハイペースで完全タイム差が過大評価のニューイヤーステークスの2着ということで、ドーヴァーと似たような評価となる。それに加え、この馬の場合大外枠で外々を回る距離ロスがあったとこもマイナス点だったようだ。

13着  15番  エイシンティンクル  和田竜二    1.32.9 36.3

ハイペースを2番手で追いかける積極的なレースであったが、結果的にオーバーペースだったようで、最後失速した。

14着   3番  マルターズアポジー  武士沢友    1.33.0 36.5

ハイペースになり、失速する最近のいつものパターンだった。

15着   9番  ヤングマンパワー    戸崎圭太    1.33.1 36.0

この馬が全くいいところないもの、最近のいつものパターン。

16着   1番  ジョーストリクトリ  柴田善臣    1.33.2 36.4

最内3番手を追走したが、最後は失速して最下位となった。しかしながら最下位といっても、先頭との着差は1.5秒であり、ハンデ戦とはいえ、16頭立てのハイペース戦でこれだけの着差しかないことも、このレースが低レベルの凡戦だったことを示していると思う。

 

2019年4月 2日 (火)

2019 大阪杯 G1 レース回顧

グリーンチャンネルの番組「先週の結果分析」でのこのレースの評価は明らかに間違っていて、かなり低すぎるものになっているが、そこまで低くなくても、低レベルレースで凡戦だったことは間違いないと思う。やはり、このレースがG1レースながら、ドバイワールドカップDAYに被っていてメンバーが揃いにくいことと、時期的に前年秋の実績馬が状態をピークに持っていきにくい時期の開催ということが影響しているのだと思う。こうした低レベルレースになりやすい傾向は今後も続く可能性があるので、しっかりとレース回顧していきたい。

1.レース結果の基礎データ

2019年 3月31日(日) 2回阪神4日  天候: 曇   馬場状態: 良
11R  第63回大阪杯
4歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定)  芝 2000m・内   14頭立

馬場差 -0.4 完全タイム差 +2.6
タイムランク E メンバーランク B

LAP :12.6-11.1-12.7-12.7-12.2-12.4-11.8-11.4-11.6-12.5
通過:36.4-49.1-61.3-73.7  上り:71.9-59.7-47.3-35.5  ややスローペース

前半があまり速くないペースなのに、ラスト1ハロンが12.5と極端にかかっていることで、このレースは低レベル評価となっていたが、その考え方は正しいと思うものの、やはり全体的にラップタイムが遅いのは馬場状態の影響があると思う。この日はやや重からスタートしたものの、馬場が乾いてきたということで良馬場に回復したと発表されていたが、湿った馬場の状態でレースを使っていくうちに馬場が荒れてきたということはあると思う。そう考える根拠は9レース10レースの芝のレースでは最後の直線でも内を走っていたが、このレースでは数頭分内を空けてレースしていたからである。だから、馬場差はややプラスの状態になっていたと考えるべきであると思う。どうも、この開催の阪神競馬場は芝の状態が目まぐるしく変わっているようなので、桜花賞の前日や直前の芝のレースを十分チェックする必要がありそうだ。


2.隊列分析

2019040102

直線入り口では、前方内に馬郡のかたまりができていて、この馬郡の前方にいた馬で決着した。直線入り口で後方や外にいた馬はその時点でもうチャンスがなかった展開だった。また、ゴール前では、馬場の内を空けて馬が走っており、最内を避けて走っていたことがわかる。

3.完全タイム差検証

2019040104

各馬前走より大幅にパフォーマンスを落としており、明らかに不自然な完全タイム差となっている。マカヒキあたりは前走と同等のパフォーマンスをしたと考えられるので、完全タイム差はもう1秒速く見て、+1.6くらいとするのが妥当だと思う。ただ、それでも低レベルレースである。完全タイム差がおかしい要因は馬場差を誤っているということで、今回は説明がつく。
「先週の結果分析」の完全タイム差を鵜呑みにすると、レースの評価を間違えるのでこうやってしっかり検証することが重要である。

4.各馬の分析

1着   3番  アルアイン          北村友一    2.01.0 35.2 

好スタートからすぐ外のエポカドーロを先に行かせ、最内で前から3番手の位置をがっちりキープする。4角では最内で距離得があることから、あまり脚を使わずにコーナーを回ることができて、直線に入ってすぐ、内からエポカドーロを交わし、さらに外のキセキも交わして、その後最後まで粘り切り1着となった。
もともと、先行力が武器であり、それでいて最後一足使える強みがあるので、今回は内枠を活かしたことと、他馬のレベルが低い、または調子が悪かったことにより、恵まれた1着だったと思う。前走の金鯱賞では急きょ騎手が乗り替わりとなり、この馬の特性からすると最悪のレースをして、それでも5着に入っていたので、僕はそのときのレース回顧で、「この馬のいいところは速いペースで先行しても最後まで粘れることであり、今回素人目にもわかる最悪のレースをしたので、さすがに次回はこの馬の強みを生かす戦法で走ってくると思う。相手メンバー、騎乗騎手次第ではあるが、次走は2,3着候補で狙ってみたい。」と書いていて、実際僕はキセキを軸にアルアインを最有力候補として馬券を買ったものの、ワグネリアンを拾えずに馬券を外してしまったのだが、予想としてはかなりいい線いっていたと考えている。やはり、しっかりレース回顧をして各馬の特徴をしっかり捕らえておこうとすることは馬券作戦に極めて有効だと思う。この馬の次の狙い時は難しいが、堅実に走る馬なので、また、2,3着に入る可能性は高いと思う。

2着   6番  キセキ              川田将雅    2.01.0 35.4 

スタートダッシュはあまり速くなく、ジワジワ押し上げ1角にかかるころには2番手の位置を確保する。4角ではエポカドーロのペースアップについていき、直線では馬場のやや外に持ち出しスパートするも、あまり伸びずに2着となった。
有馬記念から、2戦続けてスタートダッシュがつかない状態が続いている。それでも、キセキは元々逃げ馬ではなく、末脚の鋭さが武器の馬だったので、今回のペースであれば、最後ひと伸びしてキセキが楽勝するのではないかと、4角くらいのときは僕は思ったので、今回伸びなかったことは意外だった。今回、最後の脚が鈍った理由のひとつは馬場状態があったのかもしれない。昨年、好調だった毎日王冠、天皇賞秋、JCは、馬場差-1.6、-1.8、-2.2と高速馬場だった。キセキが勝った菊花賞は超極悪馬場だったので、これを例外とすると、キセキの戦績は高速馬場のときに好成績を上げているので、キセキは馬場が悪くなると今一つ能力が発揮出来ない可能性が高いと思う。

3着   2番  ワグネリアン        福永祐一    2.01.1 35.1 

最内の中段の位置を確保し、4角では距離得を活かしてアルアインのすぐ後ろにつけて直線で追い出し、直線入ってすぐのところでは、アルアインからちょと離されるも、その後加速し一旦キセキを抜くも最後はキセキにギリギリ差し返されて3着となった。
ダービー馬とはいえ、古馬との対戦成績がなく、前走の神戸新聞杯もスローペース戦とはいえさほど高いレベルのものでなく、それでいて今回休み明けなので、今回はさすがに苦しいだと考え僕はこの馬を馬券の対象から外してしまったのだが、その考えが間違っていた。
また、最近の福永騎手はインを距離ロスなく走るレースが多くなっているように思う。福永騎手が有力馬に乗って内枠に入ったら、あまり軽視しない方がよいかもしれない。
ただ、今回低レベルレースであったこと、この馬は加速が速くなく、それでいていい脚が長く使えないように今回は見えたので、今回の3着は恵まれた3着と考えてよいと思う。また、休み明けの弥生賞、神戸新聞杯で好走していることから、休み明けでも走る馬と考えてよいと思うので、使っても上積みはあまりないのではないかとも思う。次走人気になったら疑って見た方がよいかもしれない。

4着   1番  マカヒキ            岩田康誠    2.01.2 34.9

道中はワグネリアンの後ろで、この馬も最内を距離ロスなく追走していたが、直線では馬場の外に持ち出し、後方からしぶとく追い上げ4着に上がった。
いつもそれなりの末脚は発揮しているものの、絶対的なスピード能力が欠けるので、結果凡走となることが多いマカヒキであるが、今回時計があまり速くならなかったことが、4着にこれた要因と考えてよいと思う。この馬は基本は軽視でよいと思うが、時計がかかる馬場で末脚勝負になりそうなレースの場合は警戒が必要だと思う。

5着   9番  エアウィンザー      浜中俊      2.01.2 35.2

中段を追走していたが、4角では比較的内をそつなく回ってこれたことが5着に入れた要因だと思う。
前走の回顧で僕は「この馬は好位置につけて最後は確実にひと脚使えるのが強みではあるが、このクラスでは末脚はそう秀でてはいなく今回は立ち回りの馬さで3着を確保できたので、G2以上のクラスでは確実性に欠けるとの評価でよいと思う。」今回もこの評価のとおりと考えてよいと思う。今回5着に入れたのは、たまたま低レベルレースになったからということだと思う。

6着   7番  ブラストワンピース  池添謙一    2.01.3 35.3

ダッシュつかず後方からになり、4角では素早く加速するも大きく外を回る形になり、最後はしっかり追い込んでくるも4角でも距離損のため、届かず6着となる。
正面からのパトロール映像を見るとよくわかるが、4角で大外を回ったことが、このレースでは致命的なロスだったことがわかる。
有馬記念のレース回顧では僕は「4コーナーの加速性能は高く、それでいてゴールまでしっかり伸びる末脚の持続力はかなり高いと感じられる強い勝ち方だった」と書いたが、今回も4角でしっかり加速し最後まで伸び続ける末脚は見せていた。そのため、この馬の特徴として、前半の位置取りによっては、この馬の良さを活かせないレースになってしまうリスクがあるということが今回改めてわかった。思えばダービーのときも、ワグネリアンに蓋をされて追い出しが遅れたりしていたので、そうした何らかのロスが生じる可能性を考慮する必要があるということである。なので、この馬を軸にして馬券を組み立てるのはリスクが大きいのかもしれないということを今回改めて感じた。特に今回のように1番人気になるレースの場合は、軸馬にはしない方がいいのではないかと思う。

7着  13番  スティッフェリオ    田辺裕信    2.01.5 35.9

この馬も先団につけて最後一足使えるのが強みなので、直線入り口で好位置につけれたことで、最後7着に粘れたということだと思う。自身の前走の完全タイム差と同等の走りはできていたと思う。

8着   5番  ムイトオブリガード  横山典弘    2.01.6 35.1

後方から最後大外に持ち出し少し伸びていた。久々に末脚を発揮出来そうなところを見せたので、次走は目黒記念らしいが目黒記念が高速馬場になるようであれば、少し警戒した方がよいかもしれない。この馬は好走実績が高速馬場に集中している。

9着  14番  ダンビュライト      松若風馬    2.01.6 35.8

4角の勝負所で外を回るロスが大きかったと思う。この馬は、一本調子で走る馬なので、前目につけて粘り切れるレースにならないと能力を発揮できない。今回は大外枠だったということから消しで問題なかったということでよいと思う。

10着   4番  エポカドーロ        戸崎圭太    2.02.0 36.5

できれば逃げたいという陣営のコメントどおり、積極的に逃げて4角でも早めにペースを引き上げることができたが、最後は失速した。鼻出血したということなのでその影響もあったようだ。
僕はこの馬の前走のレース回顧で「他馬のペースにかかわらず、2,3番手でも自分のペースでしっかり折り合えるのがこの馬の強みではあるが、もう3歳秋から3戦続けてイマイチの走りしかできていないので、あまり成長していないと考えてもよいのではないかと思う。」と書いたが、その考えは今回も変わらず、この馬が絶妙なペースで逃げていても、最後まで持たないと思ってみることができた。鼻出血がなくても上位に入るのは難しかったと思う。

11着  11番  ペルシアンナイト    M.デムーロ    2.02.0 36.1

4角ではブラストワンピースから1頭分内ではあるが、かなり距離損のある外をまわってきて、デムーロ騎手らしからぬコース取りだった。直線ではブラストワンピースと併せ馬になったがブラストワンピースには歯が立たず、デムーロ騎手は途中で諦めたように見えた。デムーロ騎手のコメントでは「今日のような緩い馬場は合わない」とのことだが、緩い馬場でも好走した実績があるので、それはあまりはてはまらないように思う。休み明け2戦目で好走することが多い馬なのだが、今期はあまり調子がよくないと見た方がよいかもしれない。
 
12着   8番  サングレーザー      ミナリク    2.02.1 35.8 

4角で躓いたのが響いたということもあるようだが、走らなさすぎでがっかり。休み明けが走らないタイプでもないので、今回の凡走により今後の扱いが難しくなった。

13着  10番  ステイフーリッシュ  藤岡康太    2.02.4 36.1

長くいい脚は使うがスピードに欠ける馬なので、このメンバーではスピード能力が劣ったとの評価でいいと思う。

14着  12番  ステルヴィオ        丸山元気    2.02.5 36.7

前目でレースが出来ていたが、ラスト1ハロンでの失速が極端だったので、2000mは長かったということだと思うが、もうここ2戦大したことない走りだったので、この馬は昨年秋からあまり成長していないと考えていいかもしれない。

 

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