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2019年5月29日 (水)

2019 日本ダービー G1 レース回顧

強い馬が強い勝ち方をして、硬い配当になることが多い日本ダービの中で、単勝2桁人気の馬が勝ったのは1966年テイトオー以来に53年ぶりと言うことで、単勝9310円はダービー史上歴代2位の高配当とのこと。こうした珍事が起きたのは3強と言われていた馬が実はさほど強くなかったということに他ならないと思う。特に競馬マスコミのサートゥルナーリアの持ち上げぶりは異常だった。競馬マスコミが何といおうと、自分の目で見て「これは強い」と思わない限り、信用すべきでないということが今回の最大の教訓だと思う。

1.レース結果の基礎データ

2019年 5月26日(日) 2回東京12日  天候: 晴   馬場状態: 良
11R  第86回東京優駿
3歳・オープン・G1(定量) (牡・牝)(国際)(指定)  芝 2400m   18頭立

馬場差 -2.8 完全タイム差 -0.4
タイムランク C メンバーランク B

LAP :12.7-10.7-11.4-11.4-11.6-12.0-12.3-12.4-12.2-12.0-11.9-12.0
通過:34.8-46.2-57.8-69.8  上り:72.8-60.5-48.1-35.9 

今開催でもっとも速い馬場差となったが、昨年からの東京競馬場の馬場コンディションはものすごくよかったということのようだ。また、この週は内を通った先行馬が圧倒的に有利な馬場となっていたのはダービー前に明らかになっていた。

2.隊列分析

2019052801

リオンリオンが大逃げを打っていたとはいえ、直線入り口ではかなりの縦長になっていた。前にいた馬の多くがバテていたものの、後方にいては厳しい結果になった。ラップタイム的にも息の入らない展開で持続力勝負となった。

3.完全タイム差検証

2019052803

1着のロジャーバローズは最高にかみ合ったレースになったので、パフォーマンスアップに違和感はなく、過大評価だった皐月賞組が大きくパフォーマンスダウンしている。僕は皐月賞のレース回顧で、完全タイム差は1.5~2秒くらい低く見た方がよいのではと書いたが、前走と同等のパフォーマンスだったと思われるヴェロックスが1.9秒パフォーマンスをダウンさせているので、やはり皐月賞は1.9秒完全タイム差を落とした方がよいと思う。この日本ダービの完全タイム差は妥当な値だと思う。


4.各馬の分析

1着   1番  ロジャーバローズ    浜中俊    57  2.22.6 35.1

好スタートから楽に最内2番手の位置に取り付き、逃げたリオンリオンが暴走したので、向こう正面では後続にかなり差をつけて逃げているような位置で追走できた。
直線に入ってもしぶとく、ダノンキングリーの追撃をギリギリ抑え切って1着となった。
とにかくこの日の東京競馬場はインを先行した馬が圧倒的に有利だったものの、リオンリオンが強引に逃げるのはわかっていたのでこの馬の扱いがすごく難しかった。僕は結局2番枠のヴィントも含めて3頭の先行馬が競り合って先行勢がバテると読んでしまったためにこの馬をピックアップすることができなかった。この馬にとってよかったのは、リオンリオンが暴走したことに加え、ヴィントが逃げなかったことも大きかったと思う。リオンリオンの横山武史騎手は経験が足りない若い騎手で、ヴィントはたまにしか乗鞍のない竹之下騎手だったということを考えると、浜中騎手がいいポジションで先行できるケースは想定できたといまさらながら思う。
加えて、僕は京都新聞杯のレース回顧で、「L1Fで各馬がバテる中、逃げて2着に粘ったのはかなり強さを感じさせる走りだった。
前走のスプリングSは「パドックからゲートに入るまで、ずっと競馬に向かえる精神状態ではなかった」ということで先手が取れなかったので、自分のペースで走れなければ脆い先行馬ということだと思う。」と回顧していたので1番枠に入って、先行で競り合うと思われる騎手が浜中騎手よりもかなりレベルが落ちると考えれば、この馬を相手候補と考えることが可能だったといまさらながらおもってしまう。
この馬は、スプリングSよりも成長したということは確かなものの、この馬がしぶとかったのか、ダノンキングリーの末脚が大したことなかったのか、判断が難しいのでこの馬の能力判断は保留としたい。そもそも、今後古馬との戦いで善戦するには夏の成長力が必要なわけで、この馬の能力判断するには時期尚早。
ただ、今年の秋は夏の上がり馬が台頭し、菊花賞を勝つ可能性は高いと思う。


2着   7番  ダノンキングリー    戸崎圭太  57  2.22.6 34.5 

好スタートからインぴったりを走り4角では3番手から追い出す形になったが、じわじわとしか伸びず1着馬を交わせず2着となった。
直線入り口の映像を見て、多くの人はこの馬が勝つと思っただろうと思う。この馬としては最大の武器である瞬発力が、淀みのないレースになったことで削がれてしまったことが大きかったと思う。後はタラレバになってしまうが、直線で左鞭を入れて大きく外に出さず、最後まで馬体を合わせていたら、ダノンキングリーがダービーを勝っていたかもしれない。この馬の2着の敗因は後方から追い込んでくる馬を意識するあまり前を走っている馬を軽視してしまったということだと思うが、それは仕方のないことだとも思う。
この馬はある程度ゆったりしたペースで瞬発力が活かせるレースとなると強いと思うので、今後もそうした展開のレースを見てみたい。

3着  13番  ヴェロックス        川田将雅  57  2.23.0 34.3 

外枠だったが、中段の好位置を追走することができた。あまり外を回らなかった、4角では外を回って伸びる際に少し距離ロスがあった。直線では一旦外から差してきたサートゥルナーリアに差されるも最後は差し返して3着に浮上した。
この馬、今回も接戦で差し返してきたように、接戦での負けん気の強さというか、勝負強さはかなりのものだと思う。今後の古馬との戦いも、相手なりにしっかり戦ってくれそうな予感はある。

4着   6番  サートゥルナーリア  レーン    57  2.23.1 34.1

出遅れて後方からになり、直線では外を回り残り500mあたりから追い出し速い末脚を見せるも残り100mで止まり、一旦交わしたヴェロックスに差し返され、ニシノデイジーにもあわや差されそうになる4着だった。
輪乗り中にテンションが上がってしまい、出遅れたのは痛かったが、残り100mの止まり方を見ると好スタートを切れても勝つのは厳しかったように思える。
追い出してからの反応の速さ、トップスピードの速さはかなりものではあるが、直線の長いコースではトップスピードの持続力が足りないようだ。ただ、皐月賞では4角からのロングスパートが出来ていたので距離が長かった可能性もある。
休み明けの皐月賞を勝って、叩き2戦目ではさらに調子が上がって強いところを見せるのではとの期待から過剰人気になったが、こうした考え方は危険だということが今回の最大の教訓だと思う。よく言う「上積みがありそう」という考えは危険だということ。実際に上積みがあった実績がない限り信用すべきではない。

5着   9番  ニシノデイジー      勝浦正樹  57  2.23.1 34.3

スタートはあまり速くなく、サートゥルナーリアの少し後ろの位置を追走。4角で外に出したサートゥルナーリアが外に出したのと対照的にインを突き、直線途中での末脚はあまり速くなかったが、最後までしっかり伸びて5着になった。
末脚のトップスピードは速くはないものの、持続力はあるので、直線の長い東京コース向きということがわかった。ただ、トップスピードが速くないので古馬との戦いで好走する可能性は低そう。

6着  10番  クラージュゲリエ    三浦皇成  57  2.23.2 34.7

好スタートから中段のやや前の位置を追走し、直線入り口ではヴェロックスと同じような位置から伸びてきたが最後は脱落した。
速い流れを積極的に追いかけたわりに善戦した印象はある。直線が短いコースで好位差しが活きる展開になれば、今後も好走する可能性はありそう。

7着  14番  ランフォザローゼス  福永祐一  57  2.23.2 34.4

中段追走から、直線ではクラージュゲリエの内から同じように伸びるも最後は脱落した。
G2,G3で2着してきたように、善戦はするが決め手に欠ける。

8着  11番  レッドジェニアル    酒井学    57  2.23.4 34.2

スタートは速くなく後方からになる。直線入り口では後方すぎる位置ではあったが、最後まで伸び続け持続力は示した。
京都新聞杯を勝ったので穴馬としての期待はあったが、速い流れを追走するために必要な、前半の基礎スピード能力に難がありそうということがわかった。

9着  16番  タガノディアマンテ  田辺裕信  57  2.23.8 34.6

後方から、直線ではニシノデイジーの内から合わせ馬のようにして追い上げたが早々と脱落した。
あまり見所のない走りだった。

10着   8番  メイショウテンゲン  武豊      57  2.24.0 34.4

後方から、さほど伸びず見どころなし。

11着   5番  マイネルサーパス    丹内祐次  57  2.24.2 35.8

インをうまく立ち回って中段のやや前の位置につけれたが、直線では全く伸びなかった。

12着   3番  エメラルファイト    石川裕紀  57  2.24.3 36.0

好位につけれるも直線では全く伸びなかった。

13着  17番  ナイママ            柴田大知  57  2.24.5 35.3

後方から、さほど伸びず見どころなし。


14着   2番  ヴィント            竹之下智  57  2.24.5 35.0

前半馬が行く気を見せなかったからということで、前には行かず。ただ回ってきただけで、特に何もしなかった印象。この馬前走逃げて勝っているので2番枠だったことから積極的に先行してロジャーバローズのペースを乱すのではないかと考えてしまったのが今回の僕の大失敗だった。

15着  15番  リオンリオン        横山武史  57  2.25.0 38.3

外枠ながら強引に逃げたが、暴走ペースになり自滅した。外枠で、騎手が息子に乗り替わったことで、この馬の連対はないと思ったが、暴走ペースになり他の先行馬にさほど影響のない展開になるとは予想できなかったことではなく、そう考えるとロジャーバローズが浮上することも十分考えられたので、今回の展開はしっかり記憶して今後に活かしたい。

16着  18番  シュヴァルツリーゼ  石橋脩    57  2.25.0 36.1

見どころなし。

17着   4番  サトノルークス      池添謙一  57  2.25.8 37.6

速い流れを4番手で追走はしたが、直線でばったり止まる。
この馬は緩いペースで先行して好走した実績しかないので、好走できる展開の幅は狭そう。

18着  12番  アドマイヤジャスタ  M.デムーロ  57  2.26.9 37.4

後方のまま何もできず。最後は騎手があきらめて流していた。

 

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