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2019年10月24日 (木)

2019 菊花賞 G1 レース回顧

菊花賞は、その後古馬になっても好走するような馬が勝つレースになるときもあれば、その後一切活躍できないような馬が勝つ凡戦になることもあるのだが、残念ながら今年は後者のような凡戦だった可能性が高い結果となった。
それから、秋の3歳重賞で、トライアルではなく、2勝クラスのような条件戦から挑戦してきた馬が全滅だったことは記憶すべしである。特に2勝クラスは今年は降級制度が廃止されて、3歳馬にかなり有利な条件になった。今後は条件戦から、秋の3歳重賞に挑戦してくる馬は今まで以上に厳しく評価すべき時代になったということだと思う。

1.レース結果の基礎データ

2019年10月20日(日) 4回京都7日  天候: 晴   馬場状態: 良
11R  第80回菊花賞
3歳・オープン・G1(馬齢) (牡・牝)(国際)(指定)  芝 3000m・外   18頭立


馬場差 +0.8 完全タイム差 -0.4
タイムランク C メンバーランク D

LAP :12.9-12.4-12.3-12.6-12.2-12.2-12.7-12.7-12.5-12.8-12.5-12.0-12.0-11.8-12.4
通過:37.6-50.2-62.4-74.6  上り:73.5-60.7-48.2-36.2  平均:1F:12.40 / 3F:37.20

馬場差+0.8でありながら、13秒台のラップはないので、近年の菊花賞にあるような追走は助走で勝負所からのヨーインドンという競馬にはならなかった。ただし、ルメール騎手はスローペースと言っていて、逃げた馬が大きくバテていないので、さほど厳しいペースではなかった。それでいて、L4Fから最後の加速が始まっている持続力が問われる展開になった中、先行勢でバテた馬が多いので、長い距離を先行する能力が劣る馬が多かったということかもしれない。また、距離損の大きい外差しで4,5着になった馬がまだ1勝クラスの馬であったことも、このレースのレベルの低さを表していそうだ。

2.隊列分析

2019102302

あまり直線入り口では縦長にはなっていない。中盤では12秒台後半のラップが続いたので、直線入り口までは、各馬なんとかついていけるペースではあったのだろう。


3.完全タイム差検証

2019102304

番組内ではっきり凡戦と言っておきながら、完全タイム差-0.4としている「先週の結果分析」の評価には違和感ありすぎ。CMでレースのレベルを把握するのに完全タイム差が必要と言っておきながら、番組の完全タイム差はレースのレベルを評価する値にはなっていない。レースの価値を計るというのであれば、少なくとも1.0秒は低めに見るべきだろう。

4.各馬の分析

1着   5番  ワールドプレミア   牡 3 武豊      57  3.06.0 35.8 

好スタートを切るも道中は中段のややインでじっとしている。インのポジションであることを利用し、L4Fのペースアップ時には我慢してL3Fあたりからスパートを開始し、インのよいポジションを抜け出そうとする走りをする。馬の騎手のそうした制御に応えL3Fからの長いスパートを行い1着となった。
インを通って恵まれたことはあるが、L3Fから長くいい脚を使えたことが勝因と思う。この馬、デビューから上がり3ハロンタイムが3番手以内に入っていて末脚は確実な馬であり、それでいてある程度中段の位置で追走できる能力はあるので、無視すべきではない馬ということで、相手候補に考えるのは難しい馬ではあった。
この馬古馬との対戦成績が一切ないので、今後の活躍は未知数なのだが、今回の結果が凡戦と考えると、古馬との対戦は苦戦すると考えるのが自然ではないかと思う。

2着  14番  サトノルークス     牡 3 福永祐一  57  3.06.0 35.7

中段の外、やや後方を追走。L3Fの少し手前からスパートし、やや外を回り追い込んできて、ゴール直前で脚色が鈍り2着となった。
外を回って追い上げてくるのは正攻法の競馬をこの馬がして2着に入ったのは少し驚きだった。多くの競馬予想家がセントライト記念のこの馬の走りは内枠で恵まれてのものとしていたが、それは間違いであったことがハッキリした。持続力勝負のなレース展開でも最後ひと伸びできる勝負根性があるということだと思う。
この馬、春のすみれSまでは順調で、その後皐月賞、ダービーとつまづいて、その後好走するという中々予想しにくい戦績を示している。今後に向けて、こうしたタイプの馬が菊花賞で好走したことがあったということは、今後に向けてしっかり覚えておきたい。
 
3着  13番  ヴェロックス       牡 3 川田将雅  57  3.06.2 36.2 

好スタートから、前から5番手の位置につけ、内から2,3頭分のポジションであまり距離損なく追走する。残り800mあたりから徐々に加速を開始し、直線に入ったころにはやや外の位置から先頭に立ちそうな勢いがあったものの、直線に入ってからの末脚が今一つで3着に入るのがやっとだった。
このメンバーで何の不利もなく好位で追走できたので、直線に入って突き抜けて欲しかったが、かなりがっかりの結果だった。長距離を淀みなく追走することで疲れれしまったことはありそうだが、この馬上がり3ハロンタイムで上位になることは多いが、そもそもトップスピードが速いわけではない。今回の一戦で持続力も特に秀でているわけではないことを示したので、3歳ではトップクラスでも古馬との戦いでは苦戦しそう。

4着   6番  ディバインフォース 牡 3 横山典弘  57  3.06.3 35.8

序盤は最後方からになるが、最初の直線で外に出し3頭ほど抜いて以降はやや外を追走する。L3Fの少し手前から加速して大外から加速し、長くいい脚を使い直線でも最後まで伸びて4着に浮上した。
序盤が遅いのはこの馬の特徴ではあるようだが、大外を回ってかなり長い脚を使えたことから持続力はあることを示した。この走りならば古馬との対戦で斤量差を活かすことが出来そうなので、自己条件の2勝クラスはすぐ勝つことはできそう。
しかし、2勝クラスを勝てていないこの馬が、距離損のある外差しで4着に来ていることは、今年の菊花賞のレベルの低さを表していると思う。

5着   8番  メロディーレーン   牝 3 坂井瑠星  55  3.06.4 35.7

まずまずのスタートから一旦後方から3,4頭分の位置までさげる。この馬も、ディバインフォースと同じようにスパートし、最後まで伸び続け5着になった。
この馬も後方から持続力があることを示したが、ディバインフォースよりもさらに劣る走りであり、先行勢がバテのに乗じての走りなので、あまり評価はできない。1勝クラス勝ちは減量騎手で通常以上の斤量差を活かしてのものなので、今後2勝クラスすら勝てるかも怪しい。

6着  12番  レッドジェニアル   牡 3 酒井学    57  3.06.6 36.4

まずまずのスタートからヴェロックスのやや後方を追走。4角から進出しようとするも大した脚は使えずもたつき、最後は少しだけ伸びた。
最後ちょっとだけ伸びたとはいえ、あまり見所はない走りだった。

7着  17番  タガノディアマンテ 牡 3 田辺裕信  57  3.06.6 36.6

後方から6番手の位置を、外枠だったので終始外を回る。コーナーでの加速は速く直線入り口では一番外の位置で前から2番手の位置まで浮上するも、直線での末脚は大したことなかった。
かなり距離損の大きい走りだった。
前走でコーナーでの加速がよく見えたが今回もそこはよかったので、この馬は小回り平坦で直線の短いコースが向いているということのようだ。

8着  10番  カウディーリョ     牡 3 M.デム  57  3.06.6 36.8

積極果敢に先頭に立ち、最後も大きくはバテなかった。
逃げたこの馬が大きくバテてないということは淀みないもののそう厳しいペースでもなかったということだと思う。それでいて先行した馬の多くが最後バテているので、やはりレースのレベルが低いということなのだと思う。

9着   2番  ニシノデイジー     牡 3 ルメール  57  3.06.7 36.2

後方タガノディアマンテと同じような位置で追走したが、こちらは内で距離損なく追走できた。直線でもインを突くが大した末脚は発揮出来なかった。
末脚が大したことないのはセントライト記念での印象と一緒で、この馬の2番人気は明らかに過剰人気だった。
今後も活躍は期待できないと思う。

10着   7番  ヒシゲッコウ       牡 3 スミヨン  57  3.06.7 36.5

後方でニシノデイジーの少し前を追走、最後もニシノデイジーと同程度の脚しか使えなかった。
あまり強さは感じられず、今後3勝クラスでも苦戦しそう。

11着  15番  ホウオウサーベル   牡 3 蛯名正義  57  3.07.4 37.4

序盤は先行し、ヴェロックスのすぐ後ろを追走するも、次第にポジションは外に後ろにと悪くなっていく、勝負所では早めに仕掛け、タガノディアマンテのすぐ内でしっかり加速し、直線入り口では再びヴェロックスの位置までくるも直線ではまるで伸びなかった。
この馬もコーナーの加速はよさそうなので、小回り平坦で直線の短いコースが向いていそう。
ただ、道中でのポジショニングがチグハグすぎたので、調教師試験に向けて騎乗を抑えている蛯名騎手の感覚が少し鈍っていたということはありそう。

12着  18番  メイショウテンゲン 牡 3 池添謙一  57  3.07.7 37.3

3,4番手を外から追走するも、4角の勝負所でバテた。まるで見所無し。

13着   1番  ザダル             牡 3 石橋脩    57  3.08.0 37.5

後方でインから追走して、勝負所で距離ロスなくインを回ったが、直線ではまるで伸びなかった。セントライト記念でも最後の末脚は大したことなかったものの、ここまで伸びないことは今までなく、負けすぎな感はある。斤量、輸送、距離、当たりが要因なのかもしれない。

14着  16番  ナイママ           牡 3 柴田大知  57  3.08.5 38.4

先行したが、勝負所でかなり早めにバテて見所無し。

15着   4番 ユニコーンライオン 牡 3 岩田康誠  57  3.08.7 38.5

この馬も先行したが、勝負所でついていけなかった。

16着  11番  シフルマン         牡 3 松山弘平  57  3.08.7 37.9

出遅れて後方から、勝負所でも大した脚は使えなかった。

17着   9番  ヴァンケドミンゴ   牡 3 藤岡佑介  57  3.08.7 38.8

2番手で追走するも、直線に入って大きくバテた。
後方からの外差しで勝ってきたこの馬が、先行策を取ったのは最初から陣営はこの馬に全く期待していなかったのかもしれない。今回、先行勢がバテで、後方からの差し馬がそこそこやれる展開になったので、いつもの戦法だったらもう少しやれたのではないかとも思う。

18着   3番  カリボール         牡 3 藤井勘一  57  3.12.9 41.8

後方追走し、勝負所でもまるで相手にならず。かなり能力が劣った走りだった。

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