2020 新潟記念 G3 レース回顧
なぜか、ダービーで平凡な成績だった馬が1番人気になった。こうした、人気がおかしいレースは賢く当てていきたいものだが、長い直線をどの馬が伸びてくるのかよくわからないような能力差の少ないメンバーだったので予想は難しかった。
1.レース結果の基礎データ
2020年 9月 6日(日) 3回新潟8日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第56回農林水産省賞典新潟記念
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m・外 18頭立
馬場差 +0.9 完全タイム差 ±0
タイムランク C メンバーランク C
スローペースかつ3角でかなり緩んでいるので、最後の直線は高速の瞬発力勝負になった。多くの馬がジワジワと伸び続けあまり差のない末脚だったので、このクラスの馬でこのペースであればこれだけの上りタイムは出るということなのだろう。多くの馬が内を避け、直線では外埒まで馬が広がる馬場であったので、馬場差+0.9は内を避けて外を回った距離ロスも加味してのもののようだ。+0.9でも力のいる馬場ということではないことは記憶しておくべき。
2.完全タイム差検証
かなりの過大評価であり1.5秒程度は低く見るべき。
3.各馬の分析
1着 17番 ブラヴァス 牡 4 福永祐一 56 1.59.9 32.6
中団の外目を追走。直線に入って外に出して、そこからジワジワ伸びて1着になった。
あまり速い脚は感じられず、直線の残り400mからひたすらジワジワ伸び続けた印象だが、この馬の後ろの外から追い込んできている馬はそれなりの脚を使っているので、この馬の末脚は悪くないということなのだろう。先行力はさほどないのでいつも中団以降の位置になるが、ジワジワ伸び続けるのが活きるレース展開が向いているということのようだ。
2着 5番 ジナンボー 牡 5 M.デム 56 1.59.9 33.1
スタートは速くなく後方の位置にいたが、他馬が外を進路に選ぶ中、最内の位置を走り、最初の長い直線でペースが緩いうちに、先頭に迫る位置までポジションを上げ、3角に入るころにはコーナーワークで先頭に立つ。
直線ではやや外に出して追い出し、後ろからサトノダムゼルが迫ってくるところを競り落としたが、最後の最後でギリギリ1着馬に刺されての2着。
前目のポジションにつけて好走する馬なのだが、初速が速くない中、馬場が荒れてきていて他馬が外を選ぶ中、あえてインを選ぶことで前のポジションを取る、デムーロ騎手の好騎乗が光った。ただ、この馬が重賞で勝ち切るイメージが持てないのは今回も印象は変わらず。先行できればG3レベルならそこそこやれる馬なので、この馬が先行できるレースになるかどうかが、予想のカギになる。
3着 16番 サンレイポケット 牡 5 荻野極 54 1.59.9 32.4
中団の少し後ろを追走。直線に入るころにはブラヴァス外の少し後ろの位置につけ、ブラヴァスと同じような脚色でジワジワ伸び続け、最後はブラヴァスに1/2馬身差まで迫っての3着だった。
ブラヴァスと同じようにジワジワと長くいい脚が使えるタイプのようだ。戦績を見ると昨年秋の1勝クラスで2着になってから8戦連続で3着以内を外していない5歳馬ながら70週の休養を挟んで成長しているということなのだろう。3勝クラス勝ち後の昇級馬ではあったが、ここで好走できるだけの下地はあった。
4着 8番 サトノガーネット 牝 5 坂井瑠星 55 2.00.0 31.9
最後方追走。直線に入って大外に持ち出すが、他馬も外に出してくるので外埒いっぱいの位置まで行き、そとからグングン伸びてきてはいたが4着までだった。
やはり末脚は堅実に使ってくる馬でG3では十分勝負できる馬なのだが、追走力がないので前がバテる展開にならないと3着以内に入るのは難しい。
5着 4番 サトノダムゼル 牝 4 岩田康誠 53 2.00.2 33.3
好スタートから先頭から少しはなれた2番手を追走。途中からジナンボーが上がってきたので3番手になるが、直線に入っても前を捕らえられそうな位置をキープして、のこり400mを過ぎたところで鞭が入ると一瞬速い脚を使いジナンボーに鋭く迫ったがいい脚は最後まで続かず5着まで。
勝負所で鞭が入ったところで一気にトップスピードに入る反応の速さは覚えておきたい。先行力もあるので、一瞬の脚が活きる展開になれば大きなレースでも好走できるかもしれない。
6着 14番 カデナ 牡 6 鮫島克駿 58 2.00.2 32.3
後方追走から直線では大外でサトノガーネットとの合わせ馬になりおなじような脚色で上がってきたが、最後は末脚が少し鈍った。
追走力はないが、高いレベルの末脚を堅実に使ってくる馬。ただし、好走するときはインを距離ロスなく走って内から伸びるパターンが多いので正攻法で大外回る競馬ではこの程度ということなのだろう。ただし、58キロが響いたというのはありそう。今後もまだ好走するチャンスはありそう。
7着 3番 ピースワンパラディ 牡 4 池添謙一 55 2.00.4 32.9
中団のやや後方を追走。直線に入って、外から伸びてきてはいたが、周囲の馬ほどの勢いが感じられず。それでも最後は少し勢いのある末脚を見せた。
長くいい脚を使える馬ではあるが、このメンバーに入るとやや実力不足のようだ。
8着 10番 ウインガナドル 牡 6 三浦皇成 55 2.00.4 33.5
スタートよく、後続を少し離した逃げを打ったが3角に入るころにジナンボーに先頭を奪われる。直線に入って伸びそうな脚はなかったが、それなりにねばれてっはいた。
先行力がありそれなりに粘れるのでもっと弱いメンバーなら好走できそう。
9着 13番 ゴールドギア 牡 5 武藤雅 53 2.00.4 32.7
後方追走。直線に入って馬場の真ん中辺りの位置につけたが、なかなか加速できず。最後は少し伸びてはいた。
やはり追走力が弱く加速に時間がかかるタイプなので、チャンスは少なそう。
10着 11番 ワーケア 牡 3 ルメール 53 2.00.6 33.5
中団のやや前目を追走していたが、直線では伸びず。ここでは力不足なのは明らか。
11着 15番 リープフラウミルヒ 牝 5 津村明秀 53 2.00.6 33.5
ワーケアの少し外の同じような位置を追走し、最後までワーケアと同じような脚色だった。ここでは力不足は明らか。
12着 9番 アイスストーム 牡 5 柴田大知 56 2.00.7 33.0
後方追走。馬場の真ん中を伸びようとするも大した伸び脚ではなかった。
13着 18番 サトノクロニクル 牡 6 藤井勘一 56 2.00.7 33.0
後方追走から直線でも大して伸びず。
77週の休養明けからこれで5戦連続凡走で、今後好走するのはかなり難しそう。
14着 7番 アールスター 牡 5 長岡禎仁 56 2.00.8 33.7
4,5番手の位置につけ残り200mまではそれなりに粘っていたが、そこまでだった。
やはり前走は極端に恵まれてのもので本来の実力はこの程度。
15着 1番 インビジブルレイズ 牡 6 北村宏司 56 2.01.2 33.9
特に見どころなし。
16着 2番 アイスバブル 牡 5 戸崎圭太 55 2.01.4 33.9
特に見どころなし。
戦績からわかるように瞬発力勝負では出番なし。
17着 6番 メートルダール 牡 7 丸山元気 56 2.01.5 34.3
中団追走。直線では馬郡の一番内を走り少し伸びていたが、直線の途中で脚が止まった。
現状では上りが速く直線の長い勝負では歯が立たないようだ。
18着 12番 プレシャスブルー 牡 6 石橋脩 54 2.01.7 34.7
やや前目の位置にいたが、直線の途中で力尽きた。
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