2021 秋華賞 G1 レース回顧
札幌記念のレベルがあまり高くないことと斤量が52キロだったことからここではソダシが苦戦することは十分予想できたものの、荒れる結果にはならず、それ以外の人気上位馬が堅実に走ってくるレースとなった。抽選除外馬も多かったようで例年に比べるとややレベルの高い秋華賞になった。
1.レース結果の基礎データ
2021年10月17日(日) 4回阪神4日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第26回秋華賞
3歳・オープン・G1(馬齢) (牝)(国際)(指定) 芝 2000m・内 16頭立
馬場差 +1.5 完全タイム差 +0.8
タイムランク D メンバーランク B
LAP :12.8-11.6-12.2-12.3-12.3-12.0-11.5-11.3-12.3-12.9
通過:36.6-48.9-61.2-73.2 上り:72.3-60.0-48.0-36.5 平均:1F:12.12 / 3F:36.36
早めにペースアップが始まり、最後は減速するやや持久力勝負になった。
2.完全タイム差検証
ほぼ妥当な値と見てよさそう。
3.各馬の分析
1着 12番 アカイトリノムスメ 牝 3 戸崎圭太 55 2.01.2 35.9
外の5,6番手を追走。4角で外から少しづつ進出して、直線でもジワジワ伸び続け残り100mくらいで先頭に立ち1着となった。早めのスパートから末脚の持久力勝負なる中最後まで伸び続けこのメンバーでは能力上位であることを示した。
2着 14番 ファインルージュ 牝 3 ルメール 55 2.01.3 35.5
中団やや後方を追走。4角で外から追い上げてくるも外を回ったので直線入口でもまだ後方。そこからジワジワ伸び続け2着に浮上した。ルメール騎手にしては距離ロスの大きい走りでそれでも2着に上がってくるのだから能力が高いのは明らか。2000mのやや持久力勝負に対応したので2000mの距離は全く問題ないことを示した。
3着 9番 アンドヴァラナウト 牝 3 福永祐一 55 2.01.4 36.1
インの5,6番手を追走。4角は外を回らないようにじっくり回り直線インから追い上げるとグングン伸びてソダシを交わしたあたりではそのまま突き抜けるかに見えたが、勢いは最後まで続かなかった。最高の立ち回りをして3着なので、上位2頭とは少し劣るという評価でよさそう。それでもこのメンバーでは能力上位。
4着 5番 エイシンヒテン 牝 3 松若風馬 55 2.01.6 36.9
スタート速く難なく先頭に立ち、早めのスパートで前残りを図ったが、上位勢には通用しなかった。それでも4着に粘っているので能力は高い。先行できる確実性が高いので今後もどこかでチャンスはあるはず。
5着 6番 スライリー 牝 3 石川裕紀 55 2.01.7 35.9
中団やや後方のインを追走。4角をインでじっくり回り直線だけでジワジワ追い込んできた。持久力戦で末脚を使う競馬が初めてで新味を見せた。どこかでチャンスはあるかもしれない。
6着 2番 ステラリア 牝 3 武豊 55 2.01.7 35.7
やや後方のイン追走。直線で外に出して追い込んでくるも、少し足りなかった。末脚は堅実に使ってくる馬ではある。
7着 10番 アールドヴィーヴル 牝 3 松山弘平 55 2.01.8 36.7
3番手追走。4角のペースアップと直線の途中まではよく走っていたが、最後は勢いが鈍った。そこそこ善戦していたようには見えた。
7着 15番 アナザーリリック 牝 3 津村明秀 55 2.01.8 36.3
中団追走。直線はいってからの伸びは今一つに見えたものの、ゴール直前でひと伸び出来ていた。もっと持久力戦になるか、長く脚を使うようなレースが向いていそう。
9着 16番 ミスフィガロ 牝 3 藤岡康太 55 2.02.0 36.0
後方追走から直線大外で最後まで伸びてはいるものの、末脚は今一つ。
10着 4番 ソダシ 牝 3 吉田隼人 55 2.02.1 37.3
2番手追走。4角で早くも先頭を捕らえそうになるものの、逃げ馬がしぶとく交わせず、直線では伸びを欠いた。2000mで最後は持久力勝負になる中対応できなかったので距離の壁があるということなのだろう。札幌記念は斤量差とスローペースで何とか対応できたということのようだ。
11着 1番 スルーセブンシーズ 牝 3 大野拓弥 55 2.02.3 37.1
インの4番手を追走。距離ロスなく走れたものの、直線ではいいところがなかった。一瞬いい脚のある馬ながら、今回はなし崩しに脚を使わされる形になってしまった。
12着 7番 サルファーコスモス 牝 3 川田将雅 55 2.02.4 36.9
中団追走。直線では伸びを欠いた。スローペース戦でないとだめなのかもしれない。
13着 11番 ユーバーレーベン 牝 3 M.デム 55 2.02.7 36.3
後方追走のままいいところなく終わる。脚部不安明けということで、調整過程がよくなかったのかもしれない。
14着 8番 エンスージアズム 牝 3 岩田望来 55 2.02.7 36.4
後方追走のまま見どころなく終わる。ここでは能力不足。
15着 3番 クールキャット 牝 3 和田竜二 55 2.04.3 38.8
中団インを追走するも直線はまるで伸びず。ここでは能力不足。
16着 13番 ホウオウイクセル 牝 3 丸田恭介 55 2.04.5 37.8
後方追走のまま見どころなく終わる。ここでは能力不足。
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