2021 マイルCS G1 レース回顧
マイルCSがかつてもっとも堅いG1だったことを思い起させる順当な結果となった。
1.レース結果の基礎データ
2021年11月21日(日) 5回阪神6日 天候: 曇 馬場状態: 良
11R 第38回マイルチャンピオンシップ
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 1600m・外 16頭立
馬場差 -1.0 完全タイム差 +0.2
タイムランク C メンバーランク C
LAP :12.5-11.2-11.9-12.0-11.7-11.1-10.7-11.5
通過:35.6-47.6-59.3-70.4 上り:68.9-57.0-45.0-33.3 平均:1F:11.57 / 3F:34.72
スローの瞬発力勝負となり、33秒台前半以上の末脚がないとどうにもならないレースとなった。
2.完全タイム差検証
0.5秒ほど低く見た方がよさそう。
3.各馬の分析
1着 12番 グランアレグリア 牝 5 ルメール 55 1.32.6 32.7
やや後方を追走。4角でじっくり外に出し、直線外からしっかり伸びて1着になった。これで引退なので、次走に向けて考察することは特にない。お疲れさまでした。
2着 3番 シュネルマイスター 牡 3 横山武史 56 1.32.7 32.9
インの中団を追走。4角もインでじっくり回り、直線に入ってすぐは前に抜け出すスペースを探すのに苦戦したが、残り200mからはしっかり伸びて2着になった。外有利の馬場なので、外枠だったらこの馬が勝っていたかも思わせる走りだった。堅実な成績を残しており、今後も馬券の軸馬としての信頼度は高そうだ。
3着 13番 ダノンザキッド 牡 3 川田将雅 56 1.32.8 33.0
中団追走。直線では馬場の真ん中あたりでジワジワ伸び続け最後ギリギリでインディチャンプを交わしての3着。久々にこの馬らしい末脚が見られたが、復調に時間がかかったので今後も安定した成績が残せるか疑問はある。
4着 7番 インディチャンプ 牡 6 福永祐一 57 1.32.8 33.2
5番手追走から、しっかり伸びてきていたが、上位勢の末脚に屈した。スローの瞬発力勝負で劣った形だが、まだまだ高いレベルの走りができることを示した。
5着 1番 ホウオウアマゾン 牡 3 坂井瑠星 56 1.33.0 33.7
スローペースで逃げた。瞬発力勝負になる中でよく5着に粘った印象。今後もそこそこやれるかもしれない。
6着 4番 サリオス 牡 4 松山弘平 57 1.33.1 33.7
2,3番手を追走するも直線の伸びが少し足りなかった。G1ではワンパンチ足りない。
7着 8番 ダーリントンホール 牡 4 和田竜二 57 1.33.2 33.4
中団追走から直線の伸びはいまひとつ。
8着 5番 サウンドキアラ 牝 6 武豊 55 1.33.2 33.6
中団追走から直線の伸びはいまひとつ。上り33秒台の瞬発力勝負では出番がなかった。
9着 11番 カテドラル 牡 5 戸崎圭太 57 1.33.2 33.1
後方追走。直線は外から伸びてはいるのだが、G1ではやはり足りなかった。
10着 6番 ケイデンスコール 牡 5 岩田康誠 57 1.33.3 33.2
後方イン追走。直線では伸びてはいるが、G1ではやはり足りなかった。
11着 16番 レインボーフラッグ 牡 8 小崎綾也 57 1.33.4 33.1
最後方追走から、直線では伸びているものの、ここでは足りなかった。
12着 10番 ロータスランド 牝 4 田辺裕信 55 1.33.5 33.9
中団追走。外差しの馬場だったので、早めに外に出し直線のびてくるも大した伸び脚ではなかった。騎手のレース後コメントが「前回の内容を踏まえて、今日は他馬に行かせる形を取りました。馬場も内を固めている感じで、陣営からも内を避けてほしいと言われていたんです。もともと爪に不安を抱えていますし、一概には言えませんが、今日の馬場は不向きだったかもしれません。」ということで、あえて控える作戦がスローペースになったことでこの馬のよさを出せなかった形となった。この馬の特徴をしっかり覚えておけば、どこかで美味しい馬券にありつけるかもしれない。
13着 9番 グレナディアガーズ 牡 3 池添謙一 56 1.33.8 34.4
3,4番手追走するも直線伸びず。33秒台の末脚はない馬なので、展開がまるで向かなかった。
14着 2番 クリノガウディー 牡 5 岩田望来 57 1.33.9 34.4
インで3,4番手追走するも直線伸びず。やはり1600mの瞬発力勝負は向いていない。
15着 14番 リプレーザ 牡 3 幸英明 56 1.34.7 34.9
特に見どころなく終わる。ここでは能力不足は明らか。
16着 15番 サウンドカナロア 牡 5 藤岡康太 57 1.35.2 35.1
いつも先行する馬が今回はあえて後方に控える競馬をしたとのこと。しかしながら、末脚を繰り出すこともなく何も新味は見られなかった。
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