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2021年11月19日 (金)

2021 エリザベス女王杯 G1 レース回顧

上位人気馬に不安要素があることはわかっていたものの、それでもここまで大荒れになることを予想するのは難しかった。アカイイトについてはまだオープン入りして2戦目で僕のレース回顧の対象にはあまり入っていなかったので、キャラをつかみきれていなかった。下級クラスでのレースをしっかり見ていれば馬券の対象には入れれたかもしれないので、やはり過去のレースをしっかり見ておくことの重要性を思い知らされる結果となった。


1.レース結果の基礎データ


2021年11月14日(日) 5回阪神4日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第46回エリザベス女王杯
3歳以上・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝 2200m・内 17頭立


馬場差 -0.3 完全タイム差 +0.8
タイムランク D メンバーランク C

LAP :12.2-10.7-11.2-12.5-12.4-12.3-12.1-12.2-12.2-11.8-12.5
通過:34.1-46.6-59.0-71.3 上り:73.1-60.8-48.7-36.5 平均:1F:12.01 / 3F:36.03

平均ペースのレースとなった。阪神は外差しが決まりやすい馬場になっているようであり、まだまだ阪神開催は続くので馬場の傾向をよく見ておいた方がよさそうだ。


2.完全タイム差検証


2021111604

過大評価であり、1秒程度低く見た方がよさそう。牝馬限定戦のG1なのでこの程度のレベルとみるのが妥当だろう。


3.各馬の分析



1着 16番 アカイイト 牝 4 幸英明 56 2.12.1 35.7

後方追走。4角の残り600m地点より外から加速するとすごい伸び脚を見せて、先頭をうかがえる位置までポジションを上げる。残り200mの地点で先頭に立つと、さすがに苦しくなっていたが、後続の追撃を凌いて1着となった。平均ペースだったので長く脚を使うロングスパートが活きた。オープン入り2戦目だったが、デビュー後ほとんどのレースで上り3ハロンタイムが3番目以内で走っており、これだけのロングスパートが使える馬と知っていれば馬券の対象に入れるべき馬ということがわかるはずだったので、やはり過去のレースぶりのチェックは重要だという教訓を得た。

2着 5番 ステラリア 牝 3 松山弘平 54 2.12.4 36.1

中団追走4角で外を回り、アカイイトほどの加速はなかったので、直線入口では外のやや後方だったが、そこからジワジワ伸び続け2着になった。この馬もデビュー後ほとんどのレースで上り3ハロンタイムが3番目以内で走っている。この週の阪神は外差しが多く決まる馬場になっていたので、馬場に恵まれた点はありそう。また、長く脚を使ったので斤量54キロも効いたように思える。

3着 2番 クラヴェル 牝 4 横山典弘 56 2.12.5 36.1

インの後方を追走。4角をじっくり回るもインの距離得から直線入口では中団のポジションまで押し上げる。そこからジワジワ伸びて、残り200mで他馬が苦しくなる中グイっと伸びて、2着馬とほぼ同等の3着になった。インを上手く立ち回って、最後の伸び脚を活かした形になった。ただ今回は外が伸びる馬場だったので直線で外に出していればさらに伸びたかもしれない。それでも横山典弘騎手としては会心の騎乗だったようで、珍しくレース後コメントを自身で発していた。

4着 11番 ソフトフルート 牝 4 岩田望来 56 2.12.5 36.0

後方追走、4角では外を回りすぎないように回り、ポジションを上げていき、直線ではよく伸びてはいるものの、少し足りなかった。末脚をしっかり発揮したのでこの馬の能力はしっかり出し切ったように思える。

5着 4番 イズジョーノキセキ 牝 4 和田竜二 56 2.12.5 36.5

中団追走。直線ではステラリアの内で同じような伸び脚を見せたが、最後は少し劣った。まだ3勝クラス馬ながら、このメンバーならばこの程度はやれることを示した。が、騎手がコロコロ変わり成績もムラがあるので、アテにはできない馬。ではあるが、どこかで大駆けする可能性もありそうに思える。

6着 1番 レイパパレ 牝 4 ルメール 56 2.12.6 36.9

3番手追走から直線入口で先頭に立ったものの、そこから押し切ることはできなかった。オールカマーに続いてふがいない走りとなったので、2200mは距離が長いと考えてよさそう。ここ2戦の結果より、宝塚記念は全体のレベルがさほど高くなかった。大阪杯は特殊な馬場に恵まれたと考えこの馬の評価は少し下げて考えた方がよさそうだ。

7着 3番 アカイトリノムスメ 牝 3 戸崎圭太 54 2.12.6 36.7

中団追走。4角で早めの進出を試み、直線入口で勝負圏内に上がるものの外から来たアカイイトに早々と競り負け、そこからの伸びも大したことなかった。この馬の戦績を見ると上り3ハロンタイムが速いレースが意外と少ない。上りが速い馬が上位となるレースになったので、この馬に向かないレースとなったということは言えそうであるが、秋華賞はあくまで3歳限定戦であるので、古馬G1ではこの程度の存在ということかもしれない。

8着 12番 デゼル 牝 4 武豊 56 2.12.7 36.3

後方追走から4角でもたつき、直線では少しは伸びてはいるものの、4角でもたついたことが響いた。前走よりかは走れた印象だが、スローペースでないとダメな馬のようにも思える。

9着 6番 ランブリングアレー 牝 5 吉田隼人 56 2.12.8 36.9

中団追走。4角でややインを回り、難なくポジションを上げ直線に入って先頭争いをしそうな勢いがあったものの、勢いは長くは続かなかった。今回は外が伸びる馬場だったので、内を通ったのがよくなかったということはありそう。

10着 15番 ウインキートス 牝 4 丹内祐次 56 2.12.8 36.6

中団追走。直線外から伸びようとするも伸び脚が足りなかった。オープンに入って連続して好走することがないので、あまりアテにできない馬のようだ。

11着 8番 テルツェット 牝 4 M.デム 56 2.13.0 36.8

中団やや後方のインを追走。4角でインぴったりを回り、難なくポジションを上げ直線に入って先頭争いをしそうな勢いがあったものの、勢いは長くは続かなかった。立ち回りは最高だったのに、直線まるでのびなかったので、内が伸びない馬場だったということもありそうなのだが、それでもクラヴェルはしっかり内から伸びてきていたので、この馬の調子に問題があった可能性もありそう。連続好走はできないタイプと考えた方がいいのかもしれない。

12着 10番 ムジカ 牝 4 秋山真一 56 2.13.0 36.4

後方追走のまま見どころなく終わった。

13着 17番 コトブキテティス 牝 4 柴田善臣 56 2.13.2 36.6

後方追走のまま見どころなく終わった。

14着 13番 リュヌルージュ 牝 6 富田暁 56 2.14.5 38.0

中団追走するが、4角で早くもついていけなくなり脱落した。

15着 7番 シャムロックヒル 牝 4 団野大成 56 2.14.5 38.9

逃げたが、4角で早めに後続につかまる展開だったので、こうなると出番はなかった。

16着 9番 ウインマリリン 牝 4 横山武史 56 2.14.7 38.9

3番手追走していたが、勝負所からまるでいいところがなかった。戦前調教が足りないことが不安視されていたが、その通りの結果となった。この馬については、調教の状態をしっかりチェックした方がよさそうだ。

17着 14番 ロザムール 牝 5 池添謙一 56 2.16.7 41.0

2番手追走していたが、、4角で早めに後続が追い上げる展開だったので、こうなると出番はなかった。

 



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