2022 フェブラリーステークス G1 レース回顧
カフェファラオの扱いが難しいレースだったが、今回の結果からカフェファラオの特徴が分かってきたように思えるので、しっかり記憶しておきたい。
1.レース結果の基礎データ
2022年 2月20日(日) 1回東京8日 天候:小雨 馬場状態: 重
11R 第39回フェブラリーS
4歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) ダート 1600m 16頭立
馬場差 -1.6 完全タイム差 +0.1
タイムランク C メンバーランク C
LAP :12.2-11.0-11.3-12.3-12.4-11.6-11.2-11.8
通過:34.5-46.8-59.2-70.8 上り:70.6-59.3-47.0-34.6 平均:1F:11.72 / 3F:35.17
平均ペースであるが、雨が降って高速ダートになり、上り34.6秒とダート戦としてはかなり速い上がりが必要になったので、速い時計に対応できない馬は出番がなかった。
2.完全タイム差検証
0.6秒ほど下に見た方がよさそう。
3.各馬の分析
1着 6番 カフェファラオ 牡 5 福永祐一 57 1.33.8 34.3
中団のやや外を追走。4直線入口で外の3番手まで進出し、そこからしっかり伸びて坂を上がったところで先頭に立つとそこから他馬を寄せ付けない強い勝ち方だった。昨年のフェブラリーS以来の好走だったが、ここまで強いのその後の迷走ぶりの判断が難しい。騎手のコメントによると今回砂を被らないポジションを取ることに気をつけていたり、「抜け出して気を抜いたり、遊ばれないように気をつけた」とのことなので、コーナー4つで混戦になるレースの場合は気性面の問題があるのかもしれない。今後この馬のレースを予想する際にはこの馬が気分よく走れるレースになるかどうかを考える必要がありそうだ。
2着 15番 テイエムサウスダン 牡 5 岩田康誠 57 1.34.2 35.0
5番手追走していたが、序盤でペースが遅いと見るや3角までに一気に上り先頭を奪う。最後の直線の途中で1着馬にはあっさり交わされるものの、他馬は寄せ付けず粘り切った。前走の勝利騎手インタビューで岩田騎手がこの馬は1600mも持つと話していたが、そのことを証明する走りを見せた。例年根岸ステークス好走馬はこのレースを好走することが多いので、この馬を軽視すべきではなかった。
3着 1番 ソダシ 牝 4 吉田隼人 55 1.34.3 34.9
3番手追走していたが、3角までに2番手に上がる。最後の直線でもよく粘って3着になった。この馬がダートでもしっかり粘れたのは雨が降って脚抜きのいいダートになったことが大きいようだ。凡走したチャンピオンズ
Cが力のいるダートで、秋華賞は馬場差+1.5の力のいる芝で、好走した札幌記念が馬場差-1.0と洋芝でもやや時計の出る芝だったことから、この馬の好走条件は時計の速い馬場がよいということが言えそうだ。それにしても、クロフネ血統で芝で好走実績のある馬だから、今回の脚抜きのいいダートなら対応できるかもと考えるのは戦前に可能だったと、後から気づくのではなく、しっかり予想時に思いつくようになりたいものである。
4着 13番 ソリストサンダー 牡 7 戸崎圭太 57 1.34.3 34.6
外の6番手あたりを追走。直線でしっかり伸びたが、前にいた馬も速いので交わすことができなかった。前走休み明けの根岸S凡走からしっかり立て直してきたが、前が止まらない展開ではここまでだった。
5着 7番 タイムフライヤー 牡 7 横山武史 57 1.34.5 34.6
中団やや後方追走。直線でよく伸びたが、4着までの馬とははっきり能力を劣るようには見えた。久々にこの馬がそこそこ能力を発揮できたように見えるが、6着以下の馬の走りが大したことなかったことによるようにも見えた。
6着 5番 レッドルゼル 牡 6 川田将雅 57 1.34.6 34.9
中団追走から直線の伸びは今一つだった。この馬にはレースの時計が速すぎたように思える。
7着 4番 アルクトス 牡 7 田辺裕信 57 1.34.7 35.1
5番手追走するも直線の伸びは今一つ。やはり中央重賞ではワンパンチ足りない。
8着 8番 サンライズノヴァ 牡 8 松若風馬 57 1.34.8 34.5
後方追走から、いつものように大外から差してくるも、この馬の追い込みが叶う展開にはならなかった。
9着 16番 エアスピネル 牡 9 M.デム 57 1.35.0 34.9
後方追走から直線でそこそこ伸びるも、前が止まらないのでなだれ込んだだけに終わる。
10着 12番 ミューチャリー 牡 6 御神本訓 57 1.35.1 35.0
特に見どころなく終わる。このメンバーに通用する実力はない。
11着 3番 インティ 牡 8 武豊 57 1.35.2 35.1
後方追走のまま見どころなく終わる。好調時の面影はすっかりなくなってしまった。
12着 9番 サンライズホープ 牡 5 大野拓弥 57 1.35.3 35.8
一旦先頭に立つも、テイエムサウスダンに先頭を奪われ、さらにはソダシに2番手も奪われ、直線ではまるで伸びず。ここでは実力不足は明らか。
13着 10番 スワーヴアラミス 牡 7 松田大作 57 1.35.5 35.6
後方追走から直線は伸びを欠いて見せ場なし。時計の速い競馬に対応できなかった。
14着 1番 テオレーマ 牝 6 ルメール 55 1.35.6 35.3
後方追走から直線は伸びを欠いて見せ場なし。時計の速い競馬に対応できなかった。
15着 2番 ダイワキャグニー セ 8 三浦皇成 57 1.35.7 36.0
インの6番手を追走。もっと前のポジションにつけないとダメな馬なので、序盤からもう出番はなかった。
16着 14番 ケイティブレイブ 牡 9 菅原明良 57 1.36.1 36.3
見どころなく終わる。昨年の出来とは程遠い状態のようだ。
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