2022 高松宮記念 G1 レース回顧
前走のレース回顧の内容と、この日の8Rで追い込み馬が3着に来たことからナランフレグが3着以内に入ることは確信できたのだが、それでもこの組み合わせの馬券に到達するのは極めて困難な結果になった。今回はG1の実績や1200mの実績のある馬が少ない組み合わせだったので、そういう場合はこういう結果もあり得るということを覚えておきたい。
1.レース結果の基礎データ
2022年 3月27日(日) 2回中京6日 天候: 晴 馬場状態: 重
11R 第52回高松宮記念
4歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 1200m 18頭立
馬場差 +0.1 完全タイム差 +0.5
タイムランク D メンバーランク C
LAP :12.1-10.3-11.0-11.0-11.5-12.4
通過:33.4-44.4-55.9-68.3 上り:68.3-56.2-45.9-34.9 平均:1F:11.38 / 3F:34.15
無茶苦茶速いペースではないものの、前で粘り切るには厳しいペースではあったものの、内有利の馬場で外から差すには厳しい馬場になっていた。
2.完全タイム差検証
0.5秒ほど低く見た方がよさそう。
3.各馬の分析
1着 2番 ナランフレグ 牡 6 丸田恭介 57 1.08.3 33.9
インの後方を追走していたが、4角をインぴったり回る距離得を活かして直線入口では勝負圏内に上がる。直線の途中で、最内を突こうとしたときに前の馬がインに入って邪魔になり外に出すロスがあったが、そこから伸びてくると前方の馬が横一線になりこうなるとこの馬の末脚が他馬より勝り1着になった。イン有利の馬場で上手く立ち回れたことが大きかったが、前走前残りの展開の中で秀でた末脚を使えていたことから、今回のメンバーであればG1でも実力上位であり、外を回ったとして3着以内に入れたのではないかと思う。末脚を堅実に使えている期間が長く最近成長したので、6歳でも当面は侮れない存在。
2着 9番 ロータスランド 牝 5 岩田望来 55 1.08.3 34.3
中団追走。4角は外を回りすぎないように回り、直線入口ではまだ後方だったが、少しずつ進出していき、伸びは今一つに見えたものの最後は鋭く伸び2着になった。末脚の伸び方が特徴的でこのコース、距離、展開が合っていたということなのだろう。前走重賞で勝っていたとはいえ、この馬の1200mの才能を見抜くのは難しかった。
3着 10番 キルロード セ 7 菊沢一樹 57 1.08.3 34.7
3番手追走から直線でしっかり伸びてきて上位2頭とは残差の3着だった。先行した馬の中では一番いい走りだった。前走は6着だったが、前走の上りが34.6秒で今回は34.7秒ということで後半の走りは同等だったので展開次第では粘れる先行馬ということのようだ。今回はちょっと人気がなさすぎで、今後も侮れない、残差だったので内田博幸騎手が乗っていたら勝っていたかもと思える走りだった。
4着 13番 トゥラヴェスーラ 牡 7 鮫島克駿 57 1.08.4 34.2
インの中団やや後方を追走。インぴったりを走ることで距離得を活かし直線入口で勝負圏内の位置まで上がり、坂を上がったところからインを鋭く伸びてきたものの、ゴール直前で少し甘くなり4着になった。鼻出血を発症したということなので、最後甘くなったのはその影響があったかもしれない。騎手のレース後コメントでは「昨日から中京のトラックバイアスを見ていて、インに潜り込むことが勝利に近いと思っていました。」ということで外枠だったがしっかりインを取ることを意識していたようだ。
5着 17番 メイケイエール 牝 4 池添謙一 55 1.08.4 34.4
スタートはやはり速くなく、外の中団を追走。直線で外からしっかり伸びてきたが、わずかにとどかなかった。届かなかったのは内外の差程度の微妙なものだったが、器用な走りはできない馬なので、内有利の馬場の外枠が災いしたのだが、能力が高いことは示した走りだった。
6着 7番 レシステンシア 牝 5 横山武史 55 1.08.6 35.2
先行したが、残り100mで脱落した。先行すると甘くなる馬なので、直線入口で後続が迫ってくる展開では厳しかった。かといって、控えて成功したことはあるものの、鋭い末脚が使えるわけではないので難しい。最後甘くなる弱点があるので一番人気は荷が重かった。
7着 3番 シャインガーネット 牝 5 田辺裕信 55 1.08.6 34.5
中団インを追走。4角も内を回り直線内から伸びようとするも伸びは鋭くなくゴール直前でよく伸びたが、上位進出まではできなかった。このメンバーではやや足りなかった。
8着 12番 エイティーンガール 牝 6 秋山真一 55 1.08.6 33.8
ほぼ最後方追走から、直線では外から上り最速の脚で追い込んだが、内有利の馬場では出番がなかった。末脚は確実だが、馬場、展開の助けが必要な馬。
9着 6番 サンライズオネスト 牡 5 武豊 57 1.08.6 34.1
後方追走。4角は外を回りすぎないように回ったものの、直線では前が空かず大きく外に出すロスがありそこからよく伸びてはいた。
9着 15番 ファストフォース 牡 6 柴山雄一 57 1.08.6 34.7
外の5番手あたりを追走していたが、直線の伸びを欠いた。末脚が足りない馬なので、5番手を追走していた時点でノーチャンスだった。
11着 8番 ジャンダルム 牡 7 荻野極 57 1.08.7 35.3
2番手追走から粘っていたものの残り100mの少し前あたりで脱落してしまった。先行してよく粘って好走することが多いので、上手く先行できたのはよかったのだが中京コースでは実績がないことから、直線が短いコースの方がよいのかもしれない。
12着 18番 グレナディアガーズ 牡 4 福永祐一 57 1.08.8 34.3
後方追走。直線外から伸びようとしたが伸びを欠いた。1200m初であったが、1200mだと追走にかなり苦労するようだ。上りは速くても34秒台の馬なので、自身の上りは使っているのだがここではまるで速く見えなかった。34秒台の末脚が活きる展開にならないと厳しいので好走できる機会は今後も限られそう。
13着 4番 ライトオンキュー 牡 7 横山典弘 57 1.08.9 35.2
インの3番手を追走していたが、直線では伸びを欠いた。このメンバーでは足りないのだが、ここ数戦は調子が悪いということもありそう。
14着 14番 ダイアトニック 牡 7 岩田康誠 57 1.08.9 34.0
スタート失敗して最後方から、インを突こうとするも後方からではまるで出番がなかった。
15着 1番 サリオス 牡 5 石橋脩 57 1.08.9 35.0
インの中団を追走。直線で少し外に出して伸びようとするもまるで伸びなかった。1200mでは追走で末脚が削がれてしまうようだ。
16着 11番 クリノガウディー 牡 6 松岡正海 57 1.09.2 35.0
中団追走から直線では大して伸びず。インで好位につけて好走する馬なので11番枠だったことからして厳しかった。
17着 5番 レイハリア 牝 4 亀田温心 55 1.09.3 35.4
5番手追走からまるで伸びず。やはり斤量得がなくなった古馬のレースでは厳しいようだ。
18着 16番 ダイメイフジ 牡 8 小沢大仁 57 1.09.4 35.1
見どころなし。戦績からここではノーチャンスだった。
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