2022 阪急杯 G3 レース回顧
ダイアトニックの勝利は復調したという面よりも、前走同様にインを上手く立ち回れた店が大きかったように見えた。レースの立ち回りを上手くするには馬のセンスとともに騎手の腕、気持ちの強さが重要であると、今週はルメール騎手不在の週だったので改めて強く感じさせられた週だった。
1.レース結果の基礎データ
2022年 2月27日(日) 1回阪神6日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第66回阪急杯
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) 芝 1400m・内 14頭立
馬場差 -0.9 完全タイム差 +0.3
タイムランク D メンバーランク C
LAP :12.2-10.6-11.2-11.4-11.5-11.3-11.7
通過:34.0-45.4-56.9-68.2 上り:67.7-57.1-45.9-34.5 平均:1F:11.41 / 3F:34.24
平均ペースっぽいが、後半まであまり緩急のない同じようなラップのペースでやや緩い流れだったようだ。
2.完全タイム差検証
0.5秒ほど低く見た方がよさそう。
3.各馬の分析
1着 10番 ダイアトニック 牡 7 岩田康誠 56 1.19.9 34.2
好スタートから一旦先頭煮立ってインのポジションを取る。逃げるよりもインのポジションを取ることが目的だったようで、その後は他馬に先頭を譲って3番手を追走4角はじっくり回るも、4角の終わりで先頭の馬と内埒にわずかの隙間があることを見逃さず、ここを強引に割入って直線で早めに先頭に立つとそのまま押し切って1着となった。前走もインぴったりを回る走りでそれでいて最後甘くなったので、前走のパフォーマンスはあまり評価できないと思ってしまったのだが、今回も同じようにインを走る走りでさらに距離短縮で最後甘くなる前にゴールになったという感じだった。上り3ハロンタイムやラップタイムに前走と類似性があり、この馬にとって都合のよい展開になったこととインを効率よく走れたことが勝因だったのは間違いなさそう。こうした走りがそう何度も続けて出来るとは思えないのだが、今回と同じようなレベルのメンバー構成のレースになればまた好走することはできそうだ。
2着 1番 トゥラヴェスーラ 牡 7 鮫島克駿 56 1.20.0 33.8
スタートはよかったが、意図的に後方から2番手まで下がる。4角も後方なものの、インぴったりを回るうちに距離得で自然にポジションが上がる。後方からダイアトニックと全く同じ最内の進路を通り追い込み差後はかなりダイアトニックに肉薄しての2着だった。後方からの追い込み馬ではあるものの、過去2戦の上り3ハロンタイムがよく、真完全タイム差の値もこのメンバーでは一番上だったのだが、41週も間隔を開けてのレースだったので狙いづらかった。インを効率よく走れて恵まれた面はあるが最後の坂の伸び脚はこの馬1頭だけ目だつものだったのでやはり力はある。
3着 8番 サンライズオネスト 牡 5 武豊 56 1.20.3 34.6
好スタートから外の4番手を追走。4角を手応えよく回り、直線に入って先頭に立てそうな勢いがあったものの、上位2頭ほどの鋭い脚はなかった。前目のポジションで堅実に走れる馬なものの、鋭い脚に欠ける面があるようだ。
4着 3番 リレーションシップ 牡 5 松田大作 56 1.20.5 34.5
インの中団やや後方追走。4角もややインを回るも直線で前が詰まり外に出すのに出窓る。外に出してからはよく伸びてはいたものの、上位勢に迫るような脚色ではなかった。スムーズに走れたとしても3着以内に入るのは厳しいように見えた。
5着 12番 グレイイングリーン 牡 4 岩田望来 56 1.20.5 34.3
後方追走。4角でも外を回り直線入口ではかなり後方。そこから長く脚を使って追い込んできたが、態勢は決しており4着馬に迫るのがやっとだった。昇級初戦の4歳馬であるが、末脚はいいものがあるものの、かなり大雑把なレースしかできないような印象を受けた。東京など直線の長いコースであればオープンでも好走の機会はあるかもしれない。
6着 11番 ミッキーブリランテ 牡 6 和田竜二 56 1.20.5 34.6
中団追走。4角で外を回りすぎないように回り、直線進出を図るも、3着馬のサンライズオネストの少し後ろの位置で最後まで差を詰めることができなかった。
7着 2番 グルーヴィット 牡 6 団野大成 56 1.20.6 34.7
インの中団を追走。4角もわりとインを効率よく回れたものの、上位馬のような脚は使えずになだれ込んだだけの印象で終わった。
8着 9番 タイセイビジョン 牡 5 幸英明 56 1.20.8 34.8
後方追走から3角より大外を回って早めに進出それでも大外を回る距離ロスから直線入口ではまだ外の中団の位置そこから伸びることはできなかった。上り3ハロンタイム上位になることが多い馬ではあるが、今回は早めに脚を使った分今回は上り3ハロンタイムがよくなかった。外差しの追い込み馬なので、外差し有利の馬場でないと厳しい。
9着 6番 リンゴアメ 牝 4 国分優作 54 1.20.9 35.1
5番手追走していたが、直線ではまるで伸びなかった。
10着 5番 エイティーンガール 牝 6 秋山真一 54 1.20.9 34.5
最後方を追走。4角で大外を回り、直線の伸び脚は大したことなかった。追い込み馬ながら上り3ハロンタイムは速いことが多いのだが、今回は速くなかったので1400mでは速い脚が使えない可能性が高い。
11着 4番 ザイツィンガー 牡 6 酒井学 56 1.20.9 34.9
中団やや後方追走から見どころなく終わる。
12着 13番 モントライゼ 牡 4 藤岡佑介 56 1.21.0 35.6
スタートは速くないが他馬が速くないので先頭に立つことができたが、最後まで粘ることはできなかった。古馬重賞では足りない存在。
13着 7番 ヴィジュネル 牡 4 藤岡康太 56 1.21.2 35.6
2番手追走するも直線でズルズル後退した。やはり古馬重賞では足りない。
14着 14番 クリノガウディー 牡 6 福永祐一 56 1.22.1 36.3
スタートはよかったが、インに入ることが出来ず終始外を走る。今回は負けすぎなので調子がそもそもよくなかったようだが、インで前目のポジションが取れないと好走できない馬なので、外枠であることからそもそも狙いづらかった。
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