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2022年5月

2022年5月24日 (火)

2022 オークス G1 レース回顧

サウンドビバーチェの放馬によりグレード制導入後最長の15分発走遅延と前代未聞の状況となり、各馬ストレスが大きくかかったようだが、レースを回顧してみると待たされたせいで極端にパフォーマンスを落とした馬はいなかったようだ。最後は瞬発力勝負になったが、2400mで瞬発力勝負に対応できる馬を見抜くのが難しいレースとなった。


1.レース結果の基礎データ


2022年 5月22日(日) 2回東京10日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第83回優駿牝馬
3歳・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝 2400m 18頭立

 

馬場差 -1.8 完全タイム差 -0.3
タイムランク C メンバーランク C

LAP :12.4-11.0-11.9-12.6-12.7-12.5-12.3-12.1-11.6-11.3-11.7-11.8
通過:35.3-47.9-60.6-73.1 上り:70.8-58.5-46.4-34.8 平均:1F:11.99 / 3F:35.98


縦長の隊列になったので、流れているようにみえたものの、実際はさほど速くない。33秒台の脚があれば差しも叶う展開だったが、33秒台の末脚を使えたのは勝ち馬だけだった。2400m走って瞬発力勝負に対応できるかどうかはやってみなければわからないわけで、やはりオークスは予想が難しいレースだと言える。

 


2.完全タイム差検証


20220052402

0.5秒ほど低く見た方がよさそう。

 


3.各馬の分析


1着 18番 スターズオンアース 牝 3 ルメール 55 2.23.9 33.7

中団やや後方を追走。やや縦長の展開になったので、大外枠の不利はあまりなかったようだ。直線に入って外に出し最後までしっかり伸びて1着になったが、上り3ハロンタイムが33秒台はこの馬だけなので、スローの末脚勝負ではこの馬が一番だったということのようだ。戦績を見てみると、33秒台の末脚を繰り出しいることが多く、速い瞬発力勝負になれば強いということのようだ。

2着 2番 スタニングローズ 牝 3 レーン 55 2.24.1 34.4

5番手を追走。直線に入って外に出しよく伸びていたものの、1着馬には切れ負けした。ある程度先行力があり末脚もしっかりしているので好走できるレースの幅は広そうだった。今後も活躍が期待できそう。

3着 8番 ナミュール 牝 3 横山武史 55 2.24.3 34.0

中団やや後方でスターズオンアースのやや後方のインを追走。直線も馬場のやや内からよく伸びたが3着までだった。追走力が今一つなので信頼性に欠けるのだが、この距離でもしっかりと末脚を繰り出せることを示した。


4着 15番 ピンハイ 牝 3 高倉稜 55 2.24.4 34.0

中団やや後方を追走。4角で外を回りすぎないように回り直線も馬場のやや内を選んでしっかり伸びてきたがここまで。縦長の展開になったので、外枠の不利は少なかったが、正攻法ではここまでの実力のようだ。それでも末脚は堅実なので秋の成長が楽しみな1頭ではある。

5着 16番 プレサージュリフト 牝 3 戸崎圭太 55 2.24.5 34.5

中団6番手を追走。4角を外を回りすぎないように回り、直線で伸びようとしたが伸びは今一つだった。デビュー以来一番いいポジションにつけれて、ペース面でもさほど速いわけでなかったので、最後末脚が鈍ったのは距離の問題が大きそうだ。


6着 4番 ルージュエヴァイユ 牝 3 池添謙一 55 2.24.6 34.0

後方追走。最後は大外からよく伸びているのだが、現時点では追走力が足りない。

7着 3番 アートハウス 牝 3 川田将雅 55 2.24.9 35.4

3番手追走。4角で少しづつ外に出し、伸びようとしたが、直線の途中で伸びを欠いた。先行力はあるが、末脚が足りない。

8着 17番 ニシノラブウインク 牝 3 三浦皇成 55 2.25.0 35.9

さほど速くないペースで後続を離す逃げを打てて、直線の途中まで粘っていたものの、のこり200mを過ぎたところで後続に捕まってしまった。先行してしぶとい面もあるので今後もどこかでチャンスがありそう。

9着 9番 エリカヴィータ 牝 3 福永祐一 55 2.25.0 35.0

中団追走するも直線伸びは今一つ。ポジショニングはよかったのだが、末脚が今一つというところがありそうだ。

10着 11番 ベルクレスタ 牝 3 吉田隼人 55 2.25.2 34.8

中団やや後方。直線入口では スターズオンアースのすぐ後ろの位置にいたものの、 スターズオンアースにまるでついていけず離されてしまった。元々追走力が今一つであり、今回は末脚も大したことなかった。末脚が削がれたのが、距離だったのか調子落ちなのか判断は難しい。

11着 12番 ライラック 牝 3 横山和生 55 2.25.4 34.5

後方追走から直線さほど伸びず。戦績から、追走も末脚もこの程度であることは明らか。

12着 6番 サークルオブライフ 牝 3 M.デム 55 2.25.8 34.8

出遅れて後方から、後方で脚を貯めたわりには末脚は案外だった。この距離はだめだったのかもしれない。

13着 1番 ウォーターナビレラ 牝 3 武豊 55 2.26.1 35.5

行き脚つかず中団やや後方追走のまま見どころなく終わってしまった。チューリップ賞で末脚が今一つで先行してポジションとらないとだめということがわかったので、前目の位置につけれなかったということでノーチャンスだった。桜花賞の出来がピークだったようで、調子落ちなのであれば出走してほしくなかった。

14着 14番 シーグラス 牝 3 松岡正海 55 2.26.1 35.3

後方のまま見どころなく終わる。

15着 10番 ラブパイロー 牝 3 野中悠太 55 2.26.1 36.3

4番手追走するも直線伸びず。瞬発力勝負が向かないのは明らか。

16着 13番 パーソナルハイ 牝 3 吉田豊 55 2.26.4 37.1

2番手追走するが、直線で脱落。直線でバテ過ぎなので、距離が長かったということはありそう。

17着 7番 ホウオウバニラ 牝 3 横山典弘 55 2.27.0 35.9

後方追走のまま見どころなく終わる。

競争除外 5 サウンドビバーチェ 牝 3 石橋脩 55

レース前にスタート地点で他馬に蹴られて放馬。馬体検査の結果、「顔部挫創」で競走除外となった。

 

 



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2022 平安ステークス G3 レース回顧

テーオーケインズの強さが目立つレースとなった。このメンバーであれば当然の結果で、もう海外帰りで調子はどうかとかは気にしなくてよい時代なのだろう。


1.レース結果の基礎データ


2022年 5月21日(土) 3回中京5日 天候: 曇 馬場状態: 良
11R 第29回平安S
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1900m 16頭立


馬場差 -1.1 完全タイム差 -0.4
タイムランク C メンバーランク C

LAP : 7.2-10.9-11.3-13.4-12.9-12.6-12.5-12.3-11.6-12.3
通過:29.4-42.8-55.7-68.3 上り:74.2-61.3-48.7-36.2 平均:1F:12.32 / 3F:36.95

脚抜きの良いダートで、中盤少しペースが緩んでいて、L2Fだけやや速くなるラップでで追い込みにくい展開になっている。

 


2.完全タイム差検証


 

20220052401

 

0.5秒ほど低く見た方がよさそう。


3.各馬の分析


1着 4番 テーオーケインズ 牡 5 松山弘平 59 1.57.0 35.9

スタートよく、インの4番手の位置を楽にとる。4角をインでじっくり回り。直線に入って少し外に出して加速するとしっかり伸びて、残り200mを過ぎたところで先頭に立ち、後は突き放す一方の楽勝だった。斤量59キロでもこのメンバーでは格の違いを見せつける圧勝だった。

2着 3番 ケイアイパープル 牡 6 藤岡康太 57 1.57.4 36.5

スタートはあまり速くないものの、気合を入れて、鞭を一発入れると少し外に寄れつつも勢いがつき、1角まで3番手の位置につけるがやや外を回る形になる。4角で勢いをつけて内の前2頭に並びかけて直線の途中で交わすも、テーオーケインズ には一瞬で交わされてしまった。それでも3着とは0.4秒差をつける2着だった。先行してしぶとい馬であるが、今回は前半ややロスの大きい形で、それでも2着なのだから先行有利の展開で先行した馬のなかではもっとも力量があったということだと思う。

3着 5番 メイショウハリオ 牡 5 浜中俊 57 1.57.8 36.4

中団やや後方を追走。直線に入ってからよく伸び続けたが、3着がやっとだった。このメンバーでは末脚はよかったが、先行した1、2着馬と上り3ハロンタイムは大差ないので堅実ではあるが勝ち切るには展開の助けが必要なようだ。

4着 10番 スマッシングハーツ 牡 6 鮫島克駿 56 1.58.0 36.3

後方追走直線で大外に出して、坂を上がってからよく伸びたが4着までだった。末脚はあるが追走力にやや難がある。

5着 8番 スワーヴアラミス 牡 7 松田大作 58 1.58.1 37.0

中団追走。4角でやや外を回って進出を図るもあまり位置は上がらず、直線入口では中団のやや後ろの位置だったが、そこから最後までよく伸び続けていたように見えたが、上り3ハロンタイムは大したことなかった。それでも最後までしぶといところがあるので、ポジショニングや展開に恵まれたら東海Sのように好走する可能性はある馬。

6着 2番 オーヴェルニュ 牡 6 福永祐一 57 1.58.3 36.9

インの中団を追走。4角もインを回り直線で伸びようとするも大して伸びなかった。インでもっとも効率のよい立ち回りをした割に、末脚が大したことなかったので、もっと上りがかかる展開にならないとダメなのだかもしれない。

7着 9番 サンライズホープ 牡 5 幸英明 57 1.58.3 37.5

楽に先頭煮立ち逃げ、直線途中までよく粘っていたが、残り200mで勢いを失った。近走で2着に好走したシリウスSのこの馬の上りが37.9秒なので、先行力があってもかなり上りのかかる展開にならないとダメなようだ。

8着 1番 カデナ 牡 8 武豊 57 1.58.4 36.2

最後方追走から直線伸びるもここまで、末脚は堅実ながらダートでは強烈な末脚は繰り出せない。


9着 11番 サンダーブリッツ 牡 5 川田将雅 56 1.58.5 36.8

中団インのやや後方を追走。4角もインでロスなく走ったが末脚は大したことなかった。オープン特別で好走を続けてはいたが、末脚は大したことなく、立ち回りの良さを活かして好走するタイプのようなのだがここでは通用しなかった。

10着 7番 デルマルーヴル 牡 6 吉田隼人 57 1.58.5 36.6

後方追走のまま見どころなく終わる。

11着 15番 ダンツキャッスル 牡 6 柴山雄一 56 1.58.8 36.8

後方追走のまま見どころなく終わる。


12着 16番 ペルセウスシチー 牡 5 和田竜二 56 1.59.0 37.6

後方追走のまま見どころなく終わる。

13着 6番 ブルベアイリーデ 牡 6 M.デム 56 1.59.1 37.9

中団追走するも4角の終わり辺りから勢いを欠いた。

14着 12番 グレートタイム 牡 7 藤岡佑介 56 1.59.6 38.2

中団をやや外を回るも、直線で伸びを欠いた。ここではやや能力不足。

15着 14番 ヒストリーメイカー 牡 8 小崎綾也 56 1.59.7 38.0

後方追走のまま見どころなく終わる。

16着 13番 ダノンファラオ 牡 5 坂井瑠星 58 2.00.0 39.1

2番手追走していたが、直線の途中でもう勢いがなくなってしまった。

 

 



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2022年5月20日 (金)

2022 ヴィクトリアマイル G1 レース回顧

芝マイル戦が久々となる2頭のG1馬、ソダシとレイパパレの明暗がはっきり分かれるレースとなった。


1.レース結果の基礎データ


2022年 5月15日(日) 2回東京8日 天候: 曇 馬場状態: 良
11R 第17回ヴィクトリアマイル
4歳以上・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝 1600m 18頭立


馬場差 -1.4 完全タイム差 +0.7
タイムランク D メンバーランク C

LAP :12.5-10.8-11.4-11.6-11.7-11.1-11.3-11.8
通過:34.7-46.3-58.0-69.1 上り:68.9-57.5-45.9-34.2 平均:1F:11.53 / 3F:34.58

逃げたローザノワールが一番遅い上り3ハロンタイムながら4着に粘れており、上がり最速の馬3頭が7,9,13位なので、前有利の馬場、展開だったことは間違いないようだ。前目の位置が取れて最後ひと足使える馬に向いているレースとなった。

 


2.完全タイム差検証


20220051802

妥当な完全タイム差に思える。

 


3.各馬の分析


1着 5番 ソダシ 牝 4 吉田隼人 55 1.32.2 33.4

好スタートからインの4番手を追走。直線に入ってジワジワ伸び続け、残り200mを過ぎたところで先頭にたつとそこからも伸び続け危なげなく1着になった。先行力があり最後ひと足つかえる完璧なレースで実は芝のマイル戦ならばかなり強いことを示した。


2着 11番 ファインルージュ 牝 4 ルメール 55 1.32.5 33.4

中団追走から直線に入ってすぐ躓き、伸びあぐねているように見えたが、途中でややインに切れ込んでからは勢いがついて2着に浮上した。最後の末脚の切れ味はかなりのものがあることを示した。

3着 7番 レシステンシア 牝 5 横山武史 55 1.32.5 34.1

好スタートから3番手につけ、直線に入って良く伸びていたが、最後ソダシに交わされたらやや甘くなったが、それでもしっかり3着を確保した。しぶとく粘っていたが、それでも上がり3ハロンタイムは15番目なので後続が追い込みにくい展開に恵まれた面はありそう。

4着 10番 ローザノワール 牝 6 田中勝春 55 1.32.5 34.5

後続をやや離した逃げで、最後までしっかり粘って4着になった。オープンに入って逃げて好走したのは1回だけなのだが、ここまでランキング下位の騎手が乗っていて、実は適した舞台でうまく乗ればかなりやれるのではないかということを示した。今後のレース、騎手選択に少し注目した方がよさそうだ。

5着 2番 ソングライン 牝 4 池添謙一 55 1.32.5 33.2

中団追走から直線よく追い込んだものの、わずかの差の4着。あわや2着の走りだった。末脚の堅実さは示した。

6着 1番 デアリングタクト 牝 5 松山弘平 55 1.32.7 33.6

インの中団を追走。直線インをついてよく伸びたが、わずかに足りなかった。外を回った差し馬よりは距離得があった。さすがに力があることは示したが、最後の反応が今一つなのは休養明けだった分なのかもしれない。

7着 9番 アブレイズ 牝 5 菅原明良 55 1.32.8 32.9

後方追走。直線入口でもまだ後方。ゴール直前でよく伸びてきたが、7着までだった。上り最速となる末脚の切れ味があることは示した。

8着 14番 アカイイト 牝 5 幸英明 55 1.32.8 33.1

後方追走から、直線入口でもまだ後方。直線で最後はよく伸びてきた。追走力はないが、末脚は高速馬場のマイル戦でもやれることは示した。

9着 17番 シャドウディーヴァ 牝 6 坂井瑠星 55 1.32.8 32.9

後方追走から最後は大外から上り最速の脚で伸びてきたが、勝負圏外だった。

10着 12番 ミスニューヨーク 牝 5 M.デム 55 1.32.9 33.4

中団追走から最後の伸びは大したことなかった。

11着 6番 ディヴィーナ 牝 4 武豊 55 1.32.9 33.6

中団やや前目につけていたが、3角辺りから少し後ろに控えた。それでも最後の伸びは大したことなかった。

12着 13番 レイパパレ 牝 5 川田将雅 55 1.32.9 34.3

スタートで躓き、後方からになったが、序盤で3番手まで上がるが、直線では伸びを欠いた、序盤で脚を使いすぎた可能性はあるが、序盤の進出の仕方はローザノワールと同じような感じだったので、無理をし過ぎたようには見えなかった。前走、前々走でも後方の馬の末脚が鋭かったら差されたかもと思えるのが危なげのある終いの脚だったので、高速馬場マイル戦では末脚が足りないということなのだと思う。今後勝ち切るイメージを持つのが難しくなった。

13着 18番 テルツェット 牝 5 レーン 55 1.33.0 32.9

最後方追走から最後は大外から上り最速の脚で伸びてきたが、勝負圏外だった。2日続けて重賞で出遅れスタートとなったので今季のレーン騎手はあまり調子がよくないのかもしれない。

14着 15番 アンドヴァラナウト 牝 4 福永祐一 55 1.33.1 33.8

中団追走から最後の伸びは大したことなかった。

15着 16番 デゼル 牝 5 藤岡康太 55 1.33.2 33.6

後方追走から直線伸びは大したことなかった。

16着 8番 クリノプレミアム 牝 5 松岡正海 55 1.33.2 34.3

5番手追走から直線の伸びを欠く。ここでは末脚が足りなかった。

17着 4番 マジックキャッスル 牝 5 戸崎圭太 55 1.33.5 33.9

後方インを追走していたが、直線の伸びを欠いた。

18着 3番 メイショウミモザ 牝 5 鮫島克駿 55 1.33.7 33.9

後方追走から、直線の伸びを欠いた。最下位ではあるが勝ち馬からの着差は1.5秒で大きく負けていない。この舞台が合わなかったということなのだろう。

 

 



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2022  京王杯スプリングカップ G2 レース回顧


1.レース結果の基礎データ


2022年 5月14日(土) 2回東京7日 天候: 曇 馬場状態: 良
11R 第67回京王杯スプリングカップ
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定) 芝 1400m 12頭立


馬場差 -1.1 完全タイム差 +0.6
タイムランク C メンバーランク C

LAP :12.3-10.9-11.2-11.4-10.9-11.3-12.2
通過:34.4-45.8-56.7-68.0 上り:67.9-57.0-45.8-34.4 平均:1F:11.46 / 3F:34.37

平均ペースながらL3-2Fが速く、L1Fで少し減速するペースになった。その分追い込みも可能な展開になったが、それでもある程度の位置が取れていないと追い込むのは難しかったようだ。

 


2.完全タイム差検証


20220051801_20220520071201

0.4秒ほど低く見た方がよさそう。


3.各馬の分析


1着 12番 メイケイエール 牝 4 池添謙一 54 1.20.2 33.6

スタートは速くなく中団から、序盤はかなり首を動かして行きたがるそぶりを見せるも何とかなだめて3角以降は折り合いをつけて外の中団を追走。直線に入って徐々に加速し、残り200mを過ぎたところで先頭に立ち押し切った。まだ折り合いに苦労するところはあるようだが、以前に比べるとかなりましになっていて、やはり普通に走れればかなり能力が高いことを示した。ただし、今回上り33.6秒であり、極端な瞬発力勝負には向いてなさそうで、今回くらいのペースで前目の位置につけるレースがベストなようだ。

2着 4番 スカイグルーヴ 牝 5 ルメール 54 1.20.3 33.5

中団のメイケイエールの少し後ろの内を追走。直線に入ってからの勢いはメイケイエールほどでなく一旦少し離されたが、最後までしっかり伸び、最後はメイケイエールの0.1秒差まで迫った。折り合いよく末脚堅実で長くいい脚を使っている。ただし、良績は1400m戦に集中している。

3着 9番 タイムトゥヘヴン 牡 4 大野拓弥 56 1.20.4 33.4

後方追走から直線外からジワジワ伸びてきて、残り200mを過ぎたところでグイっと伸びて、その勢い続いて3着に浮上した。末脚は堅実ながら、このメンバー、頭数でも3着までなので、好走の機会は限られそう。

4着 6番 ワールドバローズ 牡 4 和田竜二 56 1.20.4 33.2

後方追走。直線はタイムトゥヘヴンの内の少し後ろで最後までしっかり伸びてきてはいたが、上り最速であるほどの勢いは感じられなかった。下級クラスではもう少し前目の位置でレースしていたが、オープンのペースだとやや置かれ気味になるようだ。

5着 10番 ラウダシオン 牡 5 M.デム 57 1.20.5 34.4

好スタートから2番手の位置をとり、直線でインから伸びていたが、残り200mを過ぎたところで後続に交わされてしまった。それでも最後まで粘ってはいた。前目につけてひと足使う馬なのだが、瞬発力に欠ける。

6着 7番 リレーションシップ 牡 5 戸崎圭太 56 1.20.5 33.5

中団やや後方追走から、最後は伸びてきているが、上位進出できそうな勢いはなかった。


7着 8番 シャインガーネット 牝 5 田辺裕信 54 1.20.5 33.9

5番手追走から、直線インから伸びようとするが、足りなかった。ポジショニング、立ち回りともによかったので、これが能力の限界とみてよさそう。

8着 2番 リフレイム 牝 4 野中悠太 54 1.20.7 34.9

逃げたが、直線で大きく外によれる。それでも最後まで粘ってはいた。恵まれて前残りが叶う可能性はどこかでありそう。

9着 3番 ギルデッドミラー 牝 5 レーン 54 1.20.7 33.5

大きく出遅れたが、最後は大外からかなりいい脚を使っていたが、特筆すべきものではなかった。

10着 11番 ビオグラフィー 牝 5 内田博幸 54 1.20.9 34.6

3番手追走するも直線伸びず。


11着 1番 ミッキーブリランテ 牡 6 三浦皇成 56 1.21.0 34.6

インの4番手追走するも直線伸びず。


12着 5番 クリスティ 牝 5 松若風馬 54 1.21.1 34.3

中団イン追走。直線もインを通ったが、見どころなく終わった。

 

 

 



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2022年5月11日 (水)

2022 NHKマイルカップ レース回顧

3着以外は単勝10倍以下の馬がしっかり上位に食い込む結果になった。そんな中、長期休養明け、前走やや期待外れだった1、2番人気が、4、5着で前走1、2着だったことが印象的でやはり、前走が最近でかつ好走している馬を重視するのが予想の基本だという思いを強くさせられた。

1.レース結果の基礎データ

2022年 5月 8日(日) 2回東京6日 天候: 曇 馬場状態: 良
11R 第27回NHKマイルカップ
3歳・オープン・G1(定量) (牡・牝)(国際)(指定) 芝 1600m 18頭立


馬場差 -1.4 完全タイム差 -0.1
タイムランク C メンバーランク C

LAP :12.2-10.5-11.4-11.5-11.8-11.1-11.5-12.3
通過:34.1-45.6-57.4-68.5 上り:69.6-58.2-46.7-34.9 平均:1F:11.54 / 3F:34.61

平均ペースでラスト3ハロンは減速ラップとなった。

2.完全タイム差検証

20220051003

やや過大評価で0.6秒ほど低く見た方がよさそう。ちなみにこのレースの基準タイムは古馬3勝クラスより0.2秒遅いタイムが設定されていることはしっかり把握しておくべきである。


3.各馬の分析

1着 18番 ダノンスコーピオン 牡 3 川田将雅 57 1.32.3 34.3

外の中団を追走。4角を外を回りすぎないように回り、直線に入って馬場の真ん中から少しづつ伸びてきて残り200mを過ぎたところで先頭に立ち、外から伸びてくる馬をギリギリ凌いで1着になった。好ポジションでしっかり折り合いロスの少ない競馬が出来たことが大きい。これで能力を発揮できなかったのは共同通信杯だけなので、アテにできない馬とは考えなくてよさそうだ。ただし、末脚の鋭さはさほどでもなく立ち回りの上手さで好走するタイプということは覚えておきたい。

2着 1番 マテンロウオリオン 牡 3 横山典弘 57 1.32.3 33.5

後方から2番手を追走。4角で少しづつ外に出していき直線入口では大外の後方そこからグングン伸びて最速の上りを使って追い込んできたが、ギリギリ届かずの2着。メンバー中、成績の安定度、末脚の確かは最も優れていて、馬券の軸にするならこの馬しかないと後になって気づかされるような素晴らしい走りだった。スタート後ペースが速いと見てすぐに後方待機を選んだ騎手の判断もよかったが、最後届かなかったのは大外を回った距離差で1着馬との能力差はほぼないと考えてよさそう。

3着 10番 カワキタレブリー 牡 3 菅原明良 57 1.32.4 33.8

スタートの勢いはあまりなく、後方から4番手を追走。直線入口ではマテンロウオリオンの内の少し後ろの位置になり、マテンロウオリオンほどの伸び脚の勢いはないように思えたが、マテンロウオリオンのスパートによくくらい就いていき、少しづつ勢いがついてきて、最後には3番手まで浮上した。前走のレース回顧で、「前半無理をし過ぎたので、実力以上に負けたことはありそう。」と書いたが、前半無理をせず脚を貯めればこれだけの末脚を繰り出せることを示した。過去にもそこそこの末脚を繰り出したこともあり、前走の敗退により極端に人気を落としていた。ただし、今回は4着以下の馬の末脚が案外だったという面はありそう。

4着 4番 セリフォス 牡 3 福永祐一 57 1.32.6 34.6

インの6番手を追走。4角をインぴったり回り、直線に入って最内からしっかり伸びてくるように見えたものの、坂を上がってからの勢いが上位3頭からは少し劣った。前走も2着ながら、上り3ハロンタイムは5番目で、今回も5番手だったので、スローペースでないと末脚が削がれてしまうという面があるようだ。昨年12月以来だったので成長度合いを図るのが難しかったが、12月時点とそう大きく変わったということはなさそうだ。

5着 11番 インダストリア 牡 3 レーン 57 1.32.7 34.6

中団を追走。直線の入口ではダノンスコーピオンのすぐ外の後ろにいたが、直線に入ってすぐの加速はダノンスコーピオンに少し劣り差をつけられてしまい、そこからしっかり伸びてきてはいたが、伸び脚は上位勢にはわずかに劣った。ダノンスコーピオンと同じようは立ち回りをしていたので、ダノンスコーピオンには劣ることをはっきり示す完敗だった。デビュー以来の4戦の上り3ハロンタイムはすべて最速だったが、今回は5番目だったことが示すように、G1では少し足りない存在だったということのようだ。

6着 5番 キングエルメス 牡 3 坂井瑠星 57 1.32.8 35.1

好スタートから難なくインの3番手につける。直線に入ってすぐの勢いはなかったが、それでも最後までしっかり伸び続け、セリフォスのすぐ後ろの位置に食らいついていた。このメンバーではやや足りなかったが難なく先行することができて最後までしぶといことを示したので、今後も安定して走れそうだ。

7着 13番 ジャングロ 牡 3 武豊 57 1.32.9 33.8

スタートで出遅れて最後方。直線で大外に出すもまだかなりの後方で、そこから最後まで伸び続けてもののここまでだった。最後は2番目の上り3ハロンタイムなので、しっかり末脚を使えていたが、これまでもいい末脚を繰り出していたので新味というわけではない。逃げないとダメな馬ではないので、スタートで出遅れなけれもう少しやれていた可能性は高い。今後も侮れない存在になりそう。

8着 6番 トウシンマカオ 牡 3 戸崎圭太 57 1.33.1 35.7

先頭に立ち、直線の途中までは勢いがあったものの、残り200mを過ぎたところで勢いがなくなり後退した。先行する馬ながら逃げたのは今回初めてだったが、騎手の結果コメントを見ると最初から逃げることを決めていたようだ。しかしながら、今回はこの馬にとってオーバーペースになってしまった。

9着 8番 アルーリングウェイ 牝 3 藤岡佑介 55 1.33.3 34.7

スタートが決まらず、中団のやや後方のインを追走。4角もインぴったりを回り、ロスの少ない走りが出来たが、末脚が少し足りなかった。スタートが上手くいったとしても上位進出は難しかったと思われる程度の末脚だった。

10着 7番 タイセイディバイン 牡 3 松若風馬 57 1.33.4 35.6

5番手を追走していたが、直線で勢いを欠いた。速い脚はないので、もっと厳しいペースになるかメンバーが弱くならないと厳しいということのようだ。

11着 3番 ソリタリオ 牡 3 鮫島克駿 57 1.33.5 35.1

インで先団の位置につけようとするが、周りの馬が速く、3角までにポジションが下がって中団の位置になってしまい、切れる脚がないのでそこから盛り返すことができなかった。

12着 9番 ダンテスヴュー 牡 3 吉田隼人 57 1.33.5 35.1

中団追走から見どころなく終わった。

13着 17番 ステルナティーア 牝 3 池添謙一 55 1.33.6 35.4

中団追走から見どころなく終わった。

14着 12番 セイクリッド 牝 3 菊沢一樹 55 1.33.7 34.9

後方追走から特に見どころなし。ただ、ダートの未勝利勝ちからの参戦にしては善戦したといえるかもしれない。

15着 16番 プルパレイ 牡 3 M.デム 57 1.33.9 35.6

中団追走から直線伸びず。戦績からスローペースでないと速い上がりが使えないようだ。前走はハイペースで上りが極端にかかったことが逆によかったようで、好走しそうな時の見極めが難しい馬のようだ。


16着 15番 オタルエバー 牡 3 横山和生 57 1.34.0 36.4

2番手追走していたが、直線の伸びを欠いた。切れる脚がないので、先行力があっても東京コースでの好走は難しそう。

17着 2番 ソネットフレーズ 牝 3 横山武史 55 1.34.6 36.4

中団追走から見どころなく終わった。やはり昨年11月のデイリー杯以来では好走は難しい。休み明けの一戦だったので、2歳からの成長力がどうかを見極めるにはもう1戦様子を見た方がよさそう。

18着 14番 フォラブリューテ 牝 3 大野拓弥 55 1.35.7 37.9

3番手追走していたが、最後は大きく後退した。

 



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2022 新潟大賞典 G3 レース回顧

上位勢の能力差はほとんどなく、最後は騎手の技量の差が大きかったと思われるレースだった。東京でのG1の裏開催でのローカル重賞なので、トップジョッキーの参戦が少ないからこそ改めて騎手の起用についてよく考慮した方がよさそうなレースだと感じた。

1.レース結果の基礎データ

2022年 5月 8日(日) 1回新潟2日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第44回新潟大賞典
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m・外 15頭立


馬場差 -0.6 完全タイム差 +0.4
タイムランク D メンバーランク D

LAP :12.1-10.7-11.9-12.1-11.7-12.1-12.0-11.3-11.3-12.5
通過:34.7-46.8-58.5-70.6 上り:70.9-59.2-47.1-35.1 平均:1F:11.77 / 3F:35.31

やや速い平均ペースL1Fはやや減速しており、ラストの持続力が問われた。

2.完全タイム差検証

20220051002

やや過大評価で1.1秒ほど低く見た方がよさそう。

3.各馬の分析

1着 14番 レッドガラン 牡 7 岩田康誠 57.5 1.57.7 34.9

スタートは速くなかったが、最初の直線で外を通って進出していき、3角に入るころには5番手の位置まで上がる。直線に入っての伸び脚は大したことないように見えたものの、他馬の脚も大差なく、最後一伸びして1着になった。あまり強さの感じられる勝利ではなく、このメンバーの中では上位の腕前の騎手の技量により最後一伸びしたといった感じだった。3角までに外から好ポジションを取り切るところも上手かった。

2着 8番 カイザーバローズ 牡 4 津村明秀 55 1.57.8 34.4

外の後方を追走。直線に入ってかなり外を回って、今回のメンバーでは最速の上りでしっかり追い込んできたが、わずかに1着馬に及ばなかった。オープン初戦だったが、このメンバーではもっとも末脚が優れていることを示した。過去のレースでは川田騎手が乗ることが多かったのだが、川田騎手が乗ってたら勝ったんじゃないかと思わせる走りだった。

3着 13番 ヤシャマル 牡 5 松田大作 54 1.57.8 34.6

外枠ながら最初の直線でインに切れ込んでインの中団やや後方を追走。直線に入って少し外に出し、ジワジワ伸び続け3着になった。前走は好ポジションでうまく立ち回っての3着と思ったのだが、今回はしっかり脚を貯めて追い込むレースが出来た。2戦連続で3着の走りが出来たのは意外だったが、今回のメンバーであればこの馬程度の末脚でも通用したということなのだろう。

4着 15番 モズナガレボシ 牡 5 菱田裕二 55 1.58.0 35.4

まずまずのスタートから、外からインにちょっと切れ込んだ中途半端なポジションにいたが、外からレッドガランが上がってきたのに合わせてこの馬も勢いをつけて3角までに3番手の位置を取り切る。4角の走りはスムーズで直線に入って少ししたところで先頭に立つ。そこから勢いたものの、最後は上位3頭の勢いが上回った。ローカルの平坦コースは得意なようで、もう少し直線が短い方がよさそうに見えた。しかし前半のポジショニングで岩田騎手に助けられたような面もあり、今回はかなりうまくいった方と見るべきだろう。

5着 9番 ステラリア 牝 4 川須栄彦 54 1.58.0 34.6

中団やや後方追走。4角ではやや外を回り、直線に入ってやや不自然にインに切れ込む場面があったものの、それでも最後までしっかり伸び続けてはいたの、このメンバーで能力上位であることは示した。スタートから終始、左に流れる感じがあったということで、そういった面でロスが大きかったようだ。この馬過去はほとんどトップジョッキーが乗っていたのだが、ランキング60位の騎手には難しい馬だったようだ。この馬前走G1でそこそこ走れていたので、狙い時かと思ったのだが、騎手が大幅弱化しているときは狙うべきではないとの教訓を得た。

6着 12番 シュヴァリエローズ 牡 4 松山弘平 55 1.58.1 34.9

中団追走し、直線も伸びてはいるものの、上位勢には及ばなかった。ランキング上位の松山騎手がわざわざ新潟に来たものの肝心の馬の能力が今一つだった。松山騎手はモズナガレボシに乗ればよかったのにと思われる結果だった。

7着 6番 ラストドラフト 牡 6 三浦皇成 56 1.58.3 34.5

後方追走から直線では大外を回って良く伸びたのだが、7着までだった。追走力がないものの、最後確実に末脚を使う馬で、G2、G1では目立たないが、今回のメンバーで2番目の上り3ハロンタイムで走った。メンバーの弱いローカル重賞ならばどこかで好走することはあるかもしれない。


8着 5番 ダノンマジェスティ 牡 7 武藤雅 55 1.58.4 35.0

中団やや後方のインを追走。直線に入って伸びてはいるのだが、ここでは足りなかった。

9着 2番 アイコンテーラー 牝 4 亀田温心 52 1.58.4 35.6

インの4番手と好ポジションでコーナーを回れたのだが、直線での伸びを欠いた。好ポジションを取れたのにダメだったので、この馬にとっては今回のペースでも速かったようだ。

10着 3番 スマイル 牡 6 石橋脩 54 1.58.5 34.9

後方追走から最後は少しは伸びていたのだが、前目でひと足使うタイプの馬なので、前半でポジションが取れなければどうしようもない。この馬にとって今回のペースは速かったようだ。ただ、オープンに入って過去2戦はG2で、今回はペースが合わなかったということなので、弱いメンバーのG3戦であればまだ好走できるチャンスはありそう。

11着 11番 トーセングラン 牡 6 丸山元気 54 1.58.9 35.9

6番手追走するも見どころなく終わる。長い休養を挟んでのオープン初戦ということで、この1戦だけで判断しない方がいいのかもしれない。

12着 7番 プレシャスブルー 牡 8 勝浦正樹 55 1.59.2 35.4

後方追走のまま見どころなく終わる。追走力がないのはいつものことなのだが、今回は追走で末脚が削がれてしまったようだ。

13着 1番 マウントゴールド 牡 9 荻野極 57 2.00.1 36.9

6番手追走していたが、直線まるで伸びず。もう好走するのは難しそう。

14着 10番 ラインベック 牡 5 西村淳也 54 2.01.4 38.7

2番手追走していたが、直線に入ってやめてしまったとのこと。先行力はあるが、オープン入りしてから凡走が続いている。

15着 4番 アルサトワ 牡 5 丹内祐次 56 2.02.3 39.7

逃げたが直線でズルズル後退。戦績からするとちょっと負けすぎなのだが、逃げ馬にはこういうこともよくあるということ。

 



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2022 京都新聞杯 G2 レース回顧

ロスの大きな走りで2着になったヴェローナシチーの強さが印象に残るレースだった。騎手が強化されたらもっとやれるのではと思ってしまった。

1.レース結果の基礎データ

2022年 5月 7日(土) 3回中京1日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第70回京都新聞杯
3歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定) 芝 2200m 12頭立

馬場差 -2.9 完全タイム差 -0.5
タイムランク B メンバーランク C

LAP :12.5-10.9-10.6-12.1-12.1-12.1-11.8-11.8-11.8-11.7-12.1
通過:34.0-46.1-58.2-70.3 上り:71.3-59.2-47.4-35.6 平均:1F:11.77 / 3F:35.32

2-3ハロン目がかなり速く、その後緩急なく同じようなラップになるレースとなったので、速いレースが出やすい状況になった。スローペースでないとダメな馬には厳しかったようだ。

2.完全タイム差検証

20220051001

かなりの過大評価。1.3秒ほど低く見た方がよさそう。

3.各馬の分析

1着 3番 アスクワイルドモア 牡 3 岩田望来 56 2.09.5 35.2

インのやや後方を追走。4角をインぴったり回ることで難なくポジションを上げていき、4角の終わりで勢いよく外に出すと、そこからの伸びはジワジワとしたように見えるものの、最後までしっかり伸びてゴール少し手前で先頭を交わして1着になった。加速に時間がかかる弱点をインぴったり回る距離得による補っての勝利だった。長く脚は使えるが鋭い末脚ではないので、今後活躍の機会は限られそうだ。

2着 11番 ヴェローナシチー 牡 3 酒井学 56 2.09.6 35.4

外の後方を追走。3角から大外を回って勢いをつけると大外を回っているのに直線入口で早くも先頭に立つ。そこからしっかり走り続け、ゴール少し前では後続と差が出来始め突き放すかに見えたが、ゴール前で1着馬の勢いがわずかに上回り2着になった。1着馬より明らかに距離ロスの大きい競馬をしていて、1着馬より強い競馬をしたのは明らか。騎手が強化されればダービーでも注目したい1頭。

3着 9番 ボルドグフーシュ 牡 3 松田大作 56 2.09.8 35.0

やや出遅れて最後方を追走。4角で外に出して少しづつ進出を試みるも大外を回ったので直線入口ではまだかなり後方。そこから伸び続け3着に浮上した。今回のメンバーの中ではもっとも鋭い末脚を使ったのだが、上位2頭も追い込み馬なのにそれらに比べると全く工夫のないロスの大きな乗り方で、この馬も騎手が強化されればもっと成績が上がるのではないかと思われる。

4着 2番 リカンカブール 牡 3 藤岡康太 56 2.10.2 36.1


インの4番手を追走。4角をインぴったり回ることで直線入口では先頭の少し後ろの位置まで進出。そこから伸びあぐねるかに見えたが、最後までしっかり粘り4着を確保した。全く人気がなかったが、意外にしぶとく善戦できたので、自己条件に戻れば好走必至だろう。

5着 10番 ブラックブロッサム 牡 3 レーン 56 2.10.3 36.2

好スタートから外の3番手のポジションを取って追走する。直線に入ってすぐはまだ勢いがあったものの、直線途中から勢いがなくなってしまった。好位でひと足使う馬の負けパターンになってしまった感じで、直線入口から早めに後続に迫られる展開が厳しかったようだ。先行有利な馬場、展開になればもう少しやれるのだろう。

6着 6番 アップデート 牡 3 浜中俊 56 2.10.5 35.9

後方追走。4角を外を回りすぎないように回ったが、直線入口ではかなり後方で、そこからの伸びも大したことなかった。

7着 7番 リアド 牡 3 川田将雅 56 2.10.6 36.3

中団追走するも見どころなく終わってしまった。やはりスローペースでないとだめなようだ。

8着 8番 ショウナンアデイブ 牡 3 池添謙一 56 2.11.0 36.5

後方追走から見どころなく終わる。まだここでは実力不足なのは明らか。

9着 1番 メイショウラナキラ 牡 3 秋山真一 56 2.11.0 37.1

難なく先頭に立つも残り200mで力尽きてしまった。今回は特に、2、3ハロン目が厳しいかったので、この馬にとって厳しいペースになったようだ。楽に先行できそうなメンバーの場合は要注意。

10着 4番 ストップザタイム 牡 3 古川吉洋 56 2.12.3 38.0

中団追走から見どころなく終わる。まだここでは実力不足なのは明らか。

11着 5番 ミスターホワイト 牡 3 吉田隼人 56 2.12.5 38.5

2番手追走していたが、直線入口から早くも後退気味になる。厳しいペースであっても脱落が速すぎで、まだここでは実力不足なのは明らか。


12着 12番 ポッドボレット 牡 3 福永祐一 56 2.13.7 39.4

中団外を追走するも4角の途中でもう勢いがなくなってしまう。戦績からすると走らなすぎなのだが、ずっとスローペースのレースばかりだったので、流れる展開だとこんな程度なのかもしれない。

 



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2022年5月 3日 (火)

2022 天皇賞 G1 レース回顧

スタミナ勝負となり実力通りで紛れのない結果になったが、それにしてもタイトルホルダーの強さには驚かされた。

1.レース結果の基礎データ

2022年 5月 1日(日) 2回阪神12日 天候: 晴 馬場状態:稍重
11R 第165回天皇賞(春)
4歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 3200m・内 18頭立


馬場差 -1.0 完全タイム差 +0.8
タイムランク D メンバーランク C

LAP :12.7-11.9-11.9-12.0-12.0-11.9-12.2-12.8-13.3-12.9-12.3-12.0-11.9-11.5-11.7-13.2
通過:36.5-48.5-60.5-72.4 上り:72.6-60.3-48.3-36.4 平均:1F:12.26 / 3F:36.79

前半は3200mのレースにしては速すぎるペースに見えたものの、中盤でしっかりペースを落として
12週連続開催のわりには馬場が悪くならず内を通った方が有利な馬場だった。

 

2.完全タイム差検証

20220050302

珍しく上方補正が必要なパターン。緩急のあるペースだと時計が出にくいということなのだろう。タイトルホルダーは今回かなり強いレースをしているのは確かであり、能力上位のディープボンド、テーオーロイヤルがしっかり2,3着に入っていることからこれらの2頭もこのくらいの値と見るのが妥当だと思う。

3.各馬の分析

1着 16番 タイトルホルダー 牡 4 横山和生 58 3.16.2 36.4

スタートから気合をつけて最初のコーナーまでに先頭を取り切る。そこからは最初の正面までは後続を少し離した逃げになり、1角辺りから少しペースを落とす。向こう正面辺りから再びペースを上げ後続も容易に追い上げられず、少し差のある状態をキープして直線入口に入る。L1Fはさすがに疲れて13.2秒もかかったがそれでも後続もバテているので後続に1.1秒差をつける圧勝だった。終わってみれば上り36.4秒は上り2位に0.6秒差をつける最速なので、それだけ後続がバテる展開だったということのようだ。スローペースで逃げて勝った、菊花賞、日経賞とは全く異質のレースであり、これだけ強い逃げが打てるのであれば、今後長距離レースではかなり高いレベルで成績が安定する可能性がある。


2着 18番 ディープボンド 牡 5 和田竜二 58 3.17.3 37.1

5番手と比較的前目の位置で追走し、4角でスパートするも2番手との差はなかなか詰まらず。ゴール直前でギリギリ2着馬を差して2着となった。ここまでG1で勝利できていないようにG1馬になるには少し足りないことを示す2着だった。堅実ではあるものの、勝負所でズブ久なるのが弱点になる。

3着 7番 テーオーロイヤル 牡 4 菱田裕二 58 3.17.4 37.4

4番手追走していたが、3角で早めに進出し、4角の走りはかなりよく直線入口ではタイトルホルダーに迫れそうな勢いがあったものの、直線ではロングスパートで疲れたためかタイトルホルダーに離され気味になり、最後はディープボンドに差されて3着。結果的に勝ちに行った分やや仕掛けが速かったための3着であり、ディープボンドとは同等の能力であることを示した。前目につけれてコーナーでの立ち回りがよいので、今後も成績が安定する可能性は高いのだが、騎手強化すればもっとやれそうではある。

4着 9番 ヒートオンビート 牡 5 池添謙一 58 3.18.0 37.0

中団やや後方追走。4角からジワジワ伸びてきて、直線もしっかり伸びているのだが4着までが精いっぱいであった。いつも堅実に能力を発揮するのだが、G1で4着というのいかにもこの馬らしい着順だった。

5着 1番 アイアンバローズ 牡 5 石橋脩 58 3.18.3 37.7

中団追走。4角でディープボンドが進出したのに合わせて進出しようとするがまるで差が詰まらず。直線で伸びてはいるものの5着までだった。前走は早めのレースをして、ディープボンドに力でねじ伏せられたが、今回は後方からディープボンドに全く迫れなかったので、ディープボンドよりは少し弱いとの評価でよさそうだ。

6着 11番 マイネルファンロン 牡 7 松岡正海 58 3.18.7 37.9

中団追走からそのままなだれ込んだもので見どころはなかった。

7着 13番 ロバートソンキー 牡 5 伊藤工真 58 3.18.8 37.5

後方追走から最後は外からよく追い込んではいた。まだ3勝クラス馬にしては善戦した。

8着 14番 ヴァルコス 牡 5 三浦皇成 58 3.18.9 37.6

中団追走。最後は外から追い込むも勝負圏外。

9着 6番 メロディーレーン 牝 6 岩田望来 56 3.19.0 38.0

中団追走から見どころなく終わった。

10着 10番 トーセンカンビーナ 牡 6 藤岡康太 58 3.19.4 37.8

最後方追走から、最後は末脚が削がれたのか末脚は大したことなかった。

11着 5番 マカオンドール 牡 4 松山弘平 58 3.20.2 39.3

後方追走からまるで伸びず。スタミナ勝負が合わないようだ。

12着 3番 ディバインフォース 牡 6 田辺裕信 58 3.20.2 38.7

後方のまま見どころなし。スローの長距離戦でないとだめなのだろう。

13着 4番 ユーキャンスマイル 牡 7 藤岡佑介 58 3.20.7 39.4

後方のまま見どころなし。もう復調は無理ではないか。

14着 8番 クレッシェンドラヴ 牡 8 内田博幸 58 3.21.1 40.7

3角まで2番手で頑張っていたが、4角で力尽きた。前残りが叶うチャンスはどこかでまだありそう。

15着 12番 ハヤヤッコ 牡 6 武豊 58 3.21.1 39.6

後方のまま見どころなし。

16着 2番 ハーツイストワール 牡 6 ルメール 58 3.22.2 41.6

中団追走していたが、勝負所からまるで伸びなかった。

17着 15番 タガノディアマンテ 牡 6 幸英明 58 3.24.1 41.5

3番手追走していたが、3角に入るところで大きく後退した。ペースも距離もまるで合わなかったようだ。

競争中止 17番 シルヴァーソニック 牡 6 川田将雅 58

1歩目で躓いて騎手が落馬、競走中止。

 



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2022 青葉賞 G2 レース回顧

ダービートライアルでダービーと同じ距離のレースにしては、例年ダービーには直結しないレースなのだが、ことしも未勝利勝ち直後の馬が勝つあまりレベルの高くないレースとなった。6着以降は先頭から1.2秒離され、スタンダートのレース映像では最後まるで映らなかったので、今後の活躍もあまり期待できない有様だった。

1.レース結果の基礎データ

2022年 4月30日(土) 2回東京3日 天候: 晴 馬場状態: 良
11R 第29回テレビ東京杯青葉賞
3歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定) 芝 2400m 14頭立


馬場差 -1.9 完全タイム差 +0.2
タイムランク C メンバーランク C

LAP :12.7-11.3-11.5-11.5-11.9-12.3-12.7-12.4-12.4-11.7-11.9-11.9
通過:35.5-47.0-58.9-71.2 上り:73.0-60.3-47.9-35.5 平均:1F:12.02 / 3F:36.05

前半速いラップに見えるが、スタート時に接触してエキサイトした馬が暴走してのもので、2番手以降はスローのバランスで推移したレースとなった。


2.完全タイム差検証

20220050301

0.7秒くらい下方修正した方がよい、レースレベルは高くない。

3.各馬の分析

1着 3番 プラダリア 牡 3 池添謙一 56 2.24.2 34.2

好スタートからインの前目のポジションを取る。序盤速い馬を行かせてやや長めの隊列の5番手をインで回る。4角もじっくり回り、4角の終わりで外に出すとそこからしっかり伸びて残り200mを過ぎたところで先頭に立つとそのまま押し切った。しっかり好位を取って危なげのない勝利だったが、まだスローペース戦の経験しかないので、厳しいペースになった時の対応は未知数。

2着 7番 ロードレゼル 牡 3 川田将雅 56 2.24.3 35.1

スタート速く先頭に立つ勢いだったが、1角では速い馬を1頭先頭に行かせ、少し差のある2番手でしっかり折り合って追走する。直線に入って残り400mを過ぎたところで先頭に立つが最後は1着馬にさされるものの後続は凌ぎ切っての2着だった。前目でしっかり折り合ってロスのない走りに見えたが、それでもレース後の騎手コメントによると「課題だらけで修正するところが多いが、最低限の仕事はしてくれた」ということなので、この言葉を信じるならばまだ成長の余地を残しているということのようだ。

3着 12番 エターナルビクトリ 牡 3 武豊 56 2.24.4 33.7

最後方追走。4角もインを回り直線でもあまり外を回りすぎない位置でスルスルと伸びてくるも3着までだった。1頭だけ上り33秒台の脚を使ったが、最後方では届かない。長くいい脚を使えるのが強みだが、追走力に難がある。ただ、直線の長いコースは合っている。

4着 14番 グランシエロ 牡 3 三浦皇成 56 2.24.6 34.3

後方追走。3角から少しづつ進出を試みるが、直線入口ではまだ後方。外に出すのにもたつき外に出してから伸びるものの伸びはジワジワとしたものだった。末脚はあまり鋭くないのだが、騎手の立ち回りもさらに後方にいた武豊と比べるとロスが大きく拙い立ち回りだった面はあった。

5着 11番 レヴァンジル 牡 3 レーン 56 2.24.9 35.2

4番手追走。直線に入って伸びようとするが、後ろにいたプラダリアにあっさり交わされて、そのあとさらに後ろからきたエターナルビクトリには馬体を合わせ抵抗を試みるもここでも交わされてしまった。レーン騎手の立ち回りはしっかりしていて、これで負けだのではあればこれがこの馬の実力と納得できるものだった。前目につけてひと足使う馬であるが、ここでは通用しなかったようだ。

6着 6番 アスクヴィヴァユー 牡 3 菅原明良 56 2.25.4 35.1

中団追走するも4角で外を回るロスが大きく直線入口では外で最後方になる。そこから伸びてはいるが、スタンダート画面では全く映らない位置での攻防で6着まで上がってきていても先頭からは1.2秒離されているので全く評価はできないものだった。

7着 8番 ロンギングエーオ 牡 3 石橋脩 56 2.25.4 35.2

中団追走から見どころなく終わった。

8着 1番 クワイエットホーク 牡 3 岩田望来 56 2.25.6 35.3

やや後方追走から見どころなく終わった。

9着 2番 サンライズエース 牡 3 大野拓弥 56 2.25.8 35.2

やや後方追走から見どころなく終わった。

10着 4番 メイショウウネビ 牡 3 松岡正海 56 2.26.2 35.9 1

中団追走から見どころなく終わった。

11着 13番 ジャスティンスカイ 牡 3 横山武史 56 2.26.3 36.3

中団追走から、直線全く伸びなかった。戦績からして走らなさすぎで、敗因がよくわからない。2400mに適正がない可能性はありそう。2000mまでしか経験がない馬が2400mを走った場合こういうこともあり得るということはよく頭に入れておいた方がよさそうだ。

12着 9番 オウケンボルト 牡 3 M.デム 56 2.27.8 38.2

3番手追走したがまるで伸びなかった。先行できればそこそこやれる馬なのだが、2400mの距離と直線の長いコースが合わなかった可能性がある。

13着 10番 ディライトバローズ 牡 3 戸崎圭太 56 2.30.3 41.6

初馬後に他馬と接触し、序盤は中団の位置だったが馬がエキサイトしてしまったようで外から暴走気味に上がっていき、2角で先頭にまで立ってしまい、後続を少し離した逃げになる。直線に入って少ししたところで様子がおかしくなり、騎手が止めようとするまでの状態になってしまった。屈腱断裂を発症してしまったとのこと。

 



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